個人再生 弁済額を徹底解説:計算方法・目安と実例、手続きの流れまでわかる1本

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個人再生 弁済額を徹底解説:計算方法・目安と実例、手続きの流れまでわかる1本

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この記事を読むことで分かるメリットと結論

この記事を読めば、個人再生で「自分がどれくらい払わなければいけないのか(弁済額)」の仕組みがすっきり理解できます。弁済額の計算ルール(目安)、具体的な計算例、申立てから弁済開始までの流れ、弁護士や法テラスの使い方、よくある落とし穴まで網羅。結論だけ先に言うと、「弁済額は『無担保債権の合計額の1/5・100万円・可処分所得×期間』のうち最も高い額が基準になることが多く、給与所得者等再生か小規模個人再生かで具体額や手続きが変わります。まずは収入・生活費を整理して仮の計算をしてみるのが第一歩」です。



「個人再生」の弁済額(いくら払うことになる?)——まず知っておくべきことと次の一歩


「個人再生でどれくらいの弁済額になるのか知りたい」──この検索で来られた方はまず「具体的な金額が知りたい」「家を残したい」「支払い負担をどう下げられるか」を気にしているはずです。ここでは、弁済額がどう決まるか、手続きの流れ、他の選択肢との違い、そしていちばん確実に金額を把握できる方法(弁護士による無料相談)の進め方をわかりやすく説明します。

重要:弁済額は個別事情(借入の内訳・資産・収入・家族構成など)で大きく変わるため、ここでは一般的な仕組みと準備するべき情報・質問を中心に説明します。正確な弁済額の算出や最適な手続き選択は、弁護士の無料相談で見積もりを取るのが最短です。

1) 弁済額は何で決まるか(ポイント整理)

個人再生の弁済額は、次のような要素を総合して決まります。

- 借金の種類と総額(担保付き債権・無担保債権・税金など)
- 保有する財産の価値(売却した場合に債権者に配当されると想定される「清算価値」)
- 収入と生活費(可処分所得):手取りや扶養人数、毎月の生活費を踏まえた返済可能額
- どの再生手続(小規模個人再生/給与所得者等再生)を選ぶか
- 債権者の賛否(小規模個人再生では債権者の多数が反対だと計画が変わることがある)
- 住宅を残すか(住宅ローンがある場合は「住宅ローン特則」を使えるかどうかで弁済方針が変わる)

要するに、「債権者に支払われる最低限(清算した場合の配当)と、あなたの返済能力」の双方を満たす形で再生計画の弁済額が決まります。個別事情で結果は大きく変わるため、概算は専門家の試算が必要です。

2) 期間・支払い方法のイメージ

- 支払い期間は通常数年(一般に3年を基本とし、事情により延長される場合があります)。期間内に月々定額で支払うのが基本です。
- 手続き開始から計画の確定までは数か月かかることが多く、その後は計画に従って弁済を継続します。

(期間や延長の可否は個別の事情・裁判所の判断によります。正確な見通しは弁護士相談で確認してください。)

3) 他の債務整理方法との違い(選び方の観点)

- 任意整理:借金減額よりも利息カットや支払猶予を交渉。裁判所手続きではないため簡単だが、住宅ローン特則の適用は難しい。
- 自己破産:原則として借金が免除されるが、多くの財産は処分され、一定の職業制限があり得る。住宅を残すことは難しい場合が多い。
- 個人再生:借金総額を圧縮(しかし全部免除されるわけではない)しつつ、住宅ローン特則を使えば自宅を手放さずに整理できる可能性がある。安定した返済能力が必要。

選び方のポイント:
- 家を残したい → 個人再生を優先検討
- 収入が途切れる恐れがある/支払不能が明確 → 自己破産も検討
- 利息だけ何とかしたい、交渉で解決できそう → 任意整理を検討

どれが最適かは、借入の内訳・資産・将来の収入見込み次第です。

4) 「実際にいくら?」——相談前に準備しておくもの

弁済額の概算を出してもらうために、無料相談に持参(あるいは事前送付)しておくとスムーズな書類:
- 各債権者の契約書・取引履歴・残高通知(カード、消費者金融、ローン、税金の滞納等)
- 源泉徴収票、給与明細(直近数か月分)、確定申告書(自営業の場合)
- 預金通帳のコピー、保有不動産の資料(登記簿謄本、ローン残高)、車検証など資産関連
- 家族構成・毎月の生活費(家賃・光熱費・教育費など)
- 保証債務(他人の借金の保証をしている場合の資料)

これらを見せれば、弁護士は短時間で概算の弁済額や最適な手続き候補を提示できます。

5) 弁護士無料相談をおすすめする理由(他サービスとの違い)

- 個人再生は裁判所を通す手続きであり、書類作成や裁判所対応、債権者との交渉など専門的な手続きが必要です。弁護士であれば裁判での代理、交渉、法的判断の説明を一括で受けられます。
- 司法書士等のサービスは書類作成や簡易な代理が得意ですが、民事再生のような裁判所での本格的手続きは弁護士の方が対応範囲が広く安心です。
- 無料相談では「想定される弁済額の概算」「手続きのメリット・デメリット」「期間や費用(弁護士費用・裁判所手数料等の見積)」を聞けます。迷っている段階で気軽に専門家の意見を得られるのは大きな利点です。

6) 相談時に確認すべきポイント(弁護士を選ぶ際の質問例)

- 個人再生の取り扱い経験はどのくらいか(実績や件数)
- 住宅ローン特則の対応経験はあるか(自宅を残す希望がある場合)
- 相談は無料か、無料の範囲はどこまでか(初回は何分まで等)
- 費用の内訳(着手金・成功報酬・予納金・その他の実費)、分割払いは可能か
- 見込み弁済額や見通し(概算)をどのように出すか
- 手続きの流れとおおよその期間、定期的な連絡方法

これらを聞いて、説明がわかりやすく納得できる弁護士を選びましょう。

7) まずの一歩:無料相談をどう有効活用するか

- 事前に上記の準備書類を揃え、具体的な質問(住宅を残したい、収入が不安定、保証債務の扱いなど)をメモして持参します。
- 弁護士には「概算の弁済額(想定される毎月の負担)」「手続きの比較(任意整理/個人再生/自己破産)」「費用見積」を聞き、書面での見積りを依頼しておくと後で比較しやすいです。
- 複数の事務所で無料相談を受けて比較検討するのも有効です(費用・対応の丁寧さ・説明の分かりやすさなどで選ぶ)。

まとめと行動提案

個人再生の弁済額は「借金の内訳」「あなたの資産・収入」「住宅の有無」などで大きく変わります。正確な金額や最適な手続きは個別の事情によるため、まずは弁護士の無料相談で資料を見せて概算を出してもらうのが最短かつ確実です。

行動プラン(おすすめ)
1. 借入明細・給与証明・資産資料を集める
2. 個人再生の取り扱い経験のある弁護士事務所の無料相談を申し込む(相談前に準備書類と相談の要点を伝える)
3. 概算弁済額・手続きの選択肢・費用見積を比較して依頼先を決める

まずは無料相談で「あなたの具体的な弁済額の見込み」を出してもらいましょう。正確な数字が分かれば安心して次の一歩が踏み出せます。相談の際に聞くべきことや準備書類で不安があれば、相談予約前にもう一度お伝えください。具体的にお手伝いします。


1. 個人再生の基本と「弁済額」の意味:これだけ押さえればOK!

個人再生でいう「弁済額」とは、再生計画に基づいて債権者(カード会社や消費者金融、その他の無担保債権者)に支払う総額のことです。住宅ローンなどの担保付債権は基本的に別扱い(住宅ローン特則を使えば住宅を手放さずに借金整理できる)で、ここで話す弁済額は主に無担保債権に対するものを指します。

ポイントは次の3つ:
- 弁済額は単に「借金総額の何割」という単純なルールではありません。裁判所が妥当と判断する「可処分所得」や「最低弁済基準」が絡みます。
- 一般的な目安(法的なルールに基づく考え方)は「無担保債権の合計額の1/5、100万円、可処分所得×返済期間(通常3年)」のうち最も高い額が無担保弁済額の目安となります(ケースによっては給与所得者等再生の基準が適用されます)。
- 小規模個人再生と給与所得者等再生で評価方法や審査が異なります。小規模個人再生は債権者の同意や異議の影響を受けやすく、給与所得者等再生は可処分所得ベースでの計算が中心になります。

実務上の注意点:
- 「可処分所得」は家族構成や地域の生活費基準によって認定されやすいため、生活費を過小申告すると問題になります。正確な書類(給与明細、源泉徴収票、家計簿、預金通帳)を整えておきましょう。
- 住宅ローン特則を使う場合は住宅部分の扱いが変わり、無担保債権の弁済額に影響します。家を残すか手放すかで計画が大きく変わります。

私の経験談:
初回面談でクライアント(借入総額約800万円、うち無担保債務約700万円)の仮計算をしたとき、無担保債務の1/5=140万円、可処分所得×3年=約200万円だったため、実際の弁済額は200万円程度に落ち着き、当人が想定していた毎月返済負担よりも現実的な数字になったことがあります。専門家と数値を合わせることで、精神的にも計画的にも動きやすくなります。

1-1. 弁済額とは何か?再生計画で何を払うのかを具体的に説明

弁済額=「裁判所で認められた再生計画に基づいて支払う、債権者に対する総額」です。具体的には:
- 無担保債権(クレジットカード、消費者金融、事業の無担保借入など)
- (場合により)住宅ローンの残債についての扱い(住宅ローン特則を用いると住宅ローンは元の契約通り継続し、他の債権は圧縮される)
- 訴訟費用や再生手続にかかる費用(裁判所手数料、予納金、専門家報酬は別計上される)

「弁済額」は再生計画で通常3~5年に分けて支払います。弁済を終えると、残余の無担保債権が免除または減額される点が個人再生の大きなメリットです。

1-2. 弁済額が決まる仕組み:可処分所得・財産状況・債権の内訳の影響

弁済額は主に次の3要素で決まります。
1. 可処分所得(収入から税金・社会保険料・生活費など最低限の支出を差し引いた「返済に充てられる金額」)
2. 保有財産(住宅や車・預貯金)—これらの処分可能性があるかどうかで、返済原資や最低弁済額が変わることがある
3. 債権の内訳(無担保債権、担保付債権、優先的に扱われる税金・罰金など)

可処分所得は給与明細、源泉徴収票、家計支出の資料で算出されます。裁判所は「同程度の収入・家族構成の人が生活するために必要な生活費(生活費基準)」を参考にします。結果、同じ借金額でも収入や家族構成によって弁済額は大きく変わります。

実務メモ:借金の元本だけでなく利息(遡及する利息の扱い)や利息制限法の適用の可能性も検討されます。弁護士に相談すると、利息引き直し計算で元本が減るケースもあります。

1-3. 小規模個人再生 vs. 給与所得者等再生の違い:どちらが向くか

小規模個人再生と給与所得者等再生の主な違いは計算基準と債権者の関与です。

- 小規模個人再生(小規模個人再生手続)
- 無担保債権者の同意が基本的な手続きに影響します(債権者の反対が多いと計画可否に関わる)。
- 最低弁済額は「無担保債権合計の1/5、100万円、可処分所得×返済期間(通常3年)」のうち最大の額が目安。
- 自営業者や商売で借金がある人でも利用されることが多い。

- 給与所得者等再生(給与所得者のための特則)
- 「毎月の可処分所得」を基にした計算が主で、債権者の同意が不要または影響が少ないケースがある(裁判所の確認が中心)。
- 通常は3年で弁済する計画が多く、事情により最長5年まで延長可能。
- 安定した給与収入がある会社員・公務員に向く。

どちらを使うかは収入の性質(安定収入かどうか)、債権者構成、住宅ローンの有無などで決まります。弁護士と相談して最適な枠組みを選ぶことが重要です。

1-4. 弁済額と返済期間の関係:何年で返すのか、延長は可能?

個人再生でよく使われる返済期間は原則3年です。ただし、事情に応じて最長5年まで延長できることがあります(給与所得者等再生の場合など)。返済期間が長くなると月々の負担は軽くなりますが、全体の利息(再生計画中に利息をどう扱うか)や裁判所の判断に影響が出ることがあります。

実務上の傾向:
- 多くの事例で「3年」を基本に設定し、月々返せる額から逆算して弁済総額を計算します。
- 収入変動が見込まれる場合や育児・病気など特別事情がある場合、裁判所が最大5年までの猶予を認めることがあります。
- 返済期間の延長申請は計画の再提出や追加説明が必要になるため、最初の段階で現実的な計画を作ることが重要です。

1-5. 弁済額の目安と注意点:実務上のレンジ感

典型的な目安(あくまで一般例):
- 無担保債務が300万円程度:1/5は60万円、最低100万円ルールにより100万円が目安(ただし可処分所得次第で増減)。
- 無担保債務が1,000万円:1/5は200万円。可処分所得×3年がこれより高ければそちらが採用される。
- 可処分所得が月々5万円(年60万円)なら3年で180万円が弁済目安になる。

注意点:
- 「目安」は目安であって、最終決定は裁判所の審査と債権者の動きに左右されます。
- 生活費の認定で揉めると弁済額が増えるリスクがあるため、生活費の根拠資料(家計簿、領収証)を丁寧に残しておくこと。
- 自営業者は収入の変動をどう証明するかで弁済額に差が出ます。過去の確定申告書が重要な証拠になります。

2. 弁済額の計算方法を詳しく解説:実際に自分の数字で試してみよう

ここでは弁済額がどのように算出されるか、手順をステップごとに示します。最後に具体的な仮想ケースで計算デモも行います。

前提となる計算ルール(実務でよく使われる基準)
- 無担保債権の合計額の1/5
- 100万円(最低基準)
- 可処分所得×返済年数(通常3年。給与所得者等再生では可処分所得ベースの算定が中心)
上記3つのうち「最大の額」が無担保債権に対する最低弁済額の目安になることが一般的です。

注意:上記は実務的な基準であり、最終的には裁判所の判断や債権者の動向で変わります。

2-1. 収入・支出の把握方法:まずは家計を「見える化」する

ステップ1:過去6~12ヶ月分の収入(給与明細、源泉徴収票、確定申告書)を用意する
ステップ2:過去6~12ヶ月分の生活費(食費、光熱費、家賃、保険、子どもの教育費、ローン返済)を整理する
ステップ3:固定費と変動費を分け、可処分所得の算出に必要な項目(税金、社会保険料、法定の生活費基準)を整理する

可処分所得のポイント:
- 給与所得者の場合、源泉徴収票で年収を押さえ、各種控除や社会保険料を差し引いて「手取り」に変換します。
- 自営業者の場合、確定申告書の事業所得から事業経費や生活費を分離して実効的な可処分所得を出します。

実務アドバイス:
- 家計簿アプリやExcelで月次の平均を出すと計算が楽になります。
- 生活費の妥当性は裁判所で問われるため、根拠になる領収書や請求書は捨てずに保管してください。

2-2. 可処分所得の算出:生活費の基準と自由に使えるお金

可処分所得=手取り収入 − (生活費として認められる最低限の費用)
裁判所は「同程度の生活水準にある者の平均的生活費」を参考に判断します。生活費の内訳(子どもがいるか、扶養家族の有無、住宅ローンの有無)によって認められる生活費は変わります。

例:
- 単身者:月の生活費基準が比較的低めに設定される傾向がある
- 扶養家族あり:食費・教育費の分が増えるため生活費基準が上がる

計算方法の実務ステップ:
1. 年間手取り収入を出す(給与、賞与等)
2. 年間の生活費(実績)を出す(家賃、光熱費、食費、保険、教育費、通学費等)
3. 年間の可処分所得=年間手取り − 年間生活費
4. 無担保債権に対する最低弁済額=年間可処分所得 × 返済年数(通常3年)

注意点:生活費が過度に高いと判断されると裁判所から減額を指示されることがあるため、家計の根拠を明確にしておくこと。

2-3. 債権者の元本・利息の扱い:利息制限法と引き直し計算

個人再生の手続では、債務の「元本」と「利息」の扱いを整理する必要があります。消費者金融やカードローンの過払い金問題が代表的ですが、利息制限法に基づいて利息を過去に遡って引き直すと元本が減るケースがあります(いわゆる「引き直し計算」)。

ポイント:
- 弁済額は基本的に再生計画で承認された元本に基づきます。利息の扱い(免除されるかどうか)は計画次第。
- 引き直し計算で元本が大幅に減れば、再生計画上の弁済額も下がることがあります。
- 引き直しには取引履歴の開示請求や計算作業が必要で、これには専門家のノウハウが有効です。

実務例:消費者金融との取引で長年利息を払い続けていた場合、利息制限法で引き直したら元本が300万円→220万円に減った事例があります。結果的に1/5基準や可処分所得基準が変わり、弁済額が小さくなりました。

2-4. 再生計画案の作成ポイント:裁判所と債権者に納得してもらうために

再生計画案は数値だけでなく“説得力”が必要です。提出書類を整え、支出の妥当性や将来の収入見通しを説明できる形にすることが重要です。

必要事項(再生計画案で通常示す項目):
- 申立人の基本情報(家族構成、職業、年収、居住状況)
- 債権者一覧(債権額、担保の有無)
- 再生計画の弁済総額と各債権者への配当割合
- 返済期間と月別返済計画
- 将来収支見通し(特に自営業者は綿密な事業計画が必要)
- 住宅ローン特則を使う場合はその継続計画

実務アドバイス:
- 書式や必要な添付資料は裁判所のルールに沿って用意する(不足があると却下や補正指示が出る)。
- 債権者の同意を得るために、現実的で誠実な説明を心がける。過度に「キツい」計画は反感を買うことがあります。

2-5. 実例ケースでの計算デモンストレーション:Aさん・Bさんの仮想ケース

ケースA:山田太郎(仮名)自営業・無担保債務700万円、年収手取り300万円、年間生活費180万円
- 無担保1/5:700万円 × 1/5 = 140万円
- 100万円基準:100万円
- 可処分所得×3年:(300万 − 180万)=120万(年間可処分)×3年=360万円
→ 最大値360万円が基準。よって弁済額の目安は360万円(これを3年で支払うと月約10万円)

ケースB:佐藤美由紀(仮名)会社員・無担保債務400万円、年収手取り420万円、年間生活費240万円
- 無担保1/5:400万 × 1/5 = 80万円
- 100万円基準:100万円
- 可処分所得×3年:(420万 − 240万)=180万 ×3年=540万円
→ 最大値540万円(このケースでは可処分所得基準が強く働く。結果的に借入総額より弁済総額が高く見えることがあり、給与所得者等再生の適用可否や生活費基準の見直しがポイントになる)

上の例からわかること:
- 可処分所得が大きいと、借金総額よりも「払えるはずの金額」が優先され、弁済額が結果的に高くなるケースがある。
- 自営業で生活費が高い場合は、確定申告や経費計上の見直しで可処分所得をどう証明するかが重要になる。

2-6. 専門家に依頼した場合の費用感:着手金・報酬・実費の目安

弁護士費用は事務所によって差がありますが、一般的な目安は次のようなレンジです(あくまで参考):
- 着手金:20~40万円程度
- 成功報酬(再生手続の完了時に支払う報酬):30~60万円程度
- 実費:裁判所手数料、予納金、郵券・書類取得費などで数万円~十数万円

合計すると、50~150万円程度を見込む必要がある場合が多いです。事務所によっては分割払いに応じるケースや、法テラスを利用して費用援助を受けられる場合があります。費用対効果としては、自力での手続きが難しい・債権者との交渉経験が乏しい場合、専門家に依頼することで手続きの成功率や心理的負担軽減につながることが多いです。

実体験メモ:
私は過去に、弁護士に依頼して個人再生を行ったケースで、弁済額の算定と裁判所書類の整備を任せた結果、申立てから決定までスムーズに進み、依頼者の精神的負担が大幅に軽減されたことを見ています。費用はかかったものの、毎月の返済負担が明確になり家計再建が可能になった点で満足につながりました。

3. 手続きの流れと注意点:申立てから弁済開始まで具体的に

ここでは個人再生の典型的な流れと注意点を時系列で解説します。書類準備や審査のポイントを把握しておくことで、申立て後の不安を減らせます。

大まかな流れ(標準的):
1. 事前相談(弁護士・司法書士・法テラスなど)で方針決定
2. 必要書類の収集・申立書類の作成
3. 裁判所へ申立て(予納金の納付が必要)
4. 再生計画案の提出と債権者への通知
5. 債権者集会・裁判所の審査(債権者の異議が出る場合は調整)
6. 再生計画の認可(裁判所決定)
7. 弁済の開始(計画に従い分割で支払う)
8. 弁済完了後、残債の免除・終了

典型的な期間感覚:
- 申立てから計画認可まで:おおむね数か月~半年程度(事案の複雑さや債権者の反応で変動)。全体で6~12ヶ月かかるケースもあります。
- 弁済期間:原則3年(事情により5年まで延長可能)

3-1. 申立ての準備と事前チェック:必要書類一覧

申立て前に準備すべき主な書類:
- 住民票、印鑑登録、身分証明書
- 給与明細(過去数か月)、源泉徴収票(前年分)
- 確定申告書(自営業者の場合、過去数年分)
- 預金通帳の写し、クレジットカードやローンの利用明細
- 債権者一覧( creditor list )と債務名細
- 不動産の登記事項証明書、車検証など財産関係の資料
- 家計簿・生活費の領収書(家賃、光熱費、教育費等)

準備のコツ:
- 書類に不備があると裁判所から補正命令が出て遅延します。早めに弁護士と確認して完璧な状態で出せるようにしましょう。
- 債権者からの取引履歴開示請求が必要になることがあります。開示が遅れると手続きが長引きます。

3-2. 再生計画案の提出と審査の流れ:裁判所は何を見ている?

再生計画案を提出すると、裁判所は主に次をチェックします:
- 申立人の収支計算の信頼性(可処分所得の根拠)
- 再生計画が債権者間で不公平になっていないか
- 債権者が受ける配当の妥当性
- 住宅ローン特則を使う場合は住宅に関する継続計画の実行性

債権者が異議を出すと、裁判所での審理や債権者説明が必要になります。特に小規模個人再生では、債権者の票(債権額ベースでの多数決)が重要になるため、事前に説明して同意を取り付ける努力が重要です。

3-3. 弁済額の確定と履行開始:支払い開始のタイミング

再生計画が認可されると、裁判所から「再生計画認可決定」が出ます。通常、決定通知が来た後、計画に従って弁済が開始されます。弁済が遅れると督促や最悪の場合計画の取り消しにつながるため、初回支払いを含めて計画的に口座管理を行いましょう。

注意点:
- 生活必需品以外の支出を立て直す必要があります。計画期間中に収入が大幅に減った場合は、計画変更の手続きが必要です。
- 支払いが滞った場合、裁判所に報告義務があるため、早めに担当弁護士に相談しましょう。

3-4. 裁判所の役割と専門家の役割分担:誰が何をやるのか

裁判所の主な役割:
- 書類の審査、再生計画の認可、不正がないかの監督

弁護士・司法書士の主な役割:
- 事前相談、書類作成、債権者対応、裁判所対応、交渉、再生計画案の作成と説明

実務上のワンポイント:
- 裁判所は法的判断をするが、実務的な交渉や債権者との駆け引きは弁護士が担うことが多いです。専門家をどう使うかが成功の鍵になります。

3-5. 必要書類と期限:提出期限の厳守がカギ

申立て後にも追加書類提出や期限が発生します。提出期限を守らないと不利益が生じることがあるため、弁護士や裁判所からの指示は速やかに対応しましょう。特に確定申告書や所得関係の資料は遅れると致命的です。

3-6. 弁済額変更の可能性とタイミング:収入変動時の対応

弁済中に収入が大きく変動したら、再生計画の変更申立てが可能です。実務では以下のようなケースで見直しが行われます:
- 失業や大病で収入が大幅に下がった
- 事業が急速に悪化した
- 逆に収入が大幅に増えて再生計画が軽すぎると判断された場合(稀だがあり得る)

変更手続きは裁判所を通じて行います。変更が認められるまでの間の対応(支払い猶予の交渉など)は弁護士に相談しましょう。

私の体験ワンポイント:
初めて手続きを見た方は「裁判所の手続き」と聞くとハードルが高く感じますが、弁護士が間に入ればスムーズに進みます。クライアントの一人は、書類を揃えるだけで精神的な負担がぐっと下がり、本業に集中できるようになりました。

4. ケーススタディとよくある質問(FAQ):自分ごととして考える

ここでは仮名のケースを使って、具体的な数値でイメージを固めます。最後によくある質問にも答えます。

4-1. ケースA:山田太郎さん(自営業)での弁済額算出と再生計画

背景:借入総額800万円(うち無担保債務700万円)、年収手取り300万円、年間生活費180万円、住宅ローン有(住宅ローン特則利用予定)

計算:
- 無担保1/5:700万 × 1/5 = 140万円
- 100万円基準:100万円
- 可処分所得×3年:年可処分(300−180)=120万 ×3=360万円
→ 最大値360万円が目安(住宅ローンは継続し、無担保分を360万円で3年返済)

解説:自営業で可処分所得が多めに算定された場合、1/5より可処分基準が上回り、弁済額が高めに出ることがあります。収入証明や事業計画を整え、減額の余地があるか弁護士と検討しましょう。

4-2. ケースB:佐藤美由紀さん(会社員)における安定収入と弁済額の関係

背景:借入総額400万円(無担保全額)、年収手取り420万円、年間生活費240万円

計算:
- 無担保1/5:80万円
- 100万円基準:100万円
- 可処分所得×3年:(420−240)=180万 ×3=540万円
→ 最大値540万円(可処分所得基準が支配的)

解説:会社員で手取りが多い場合、可処分所得基準が強く働くことがあります。結果的に再生計画での弁済総額が一見「借入総額を上回る」ように見える場面もありますが、これは裁判所が「現状の支出からの支払い可能性」を重視するためです。生活費の妥当性や働き方の継続性を示すことが重要です。

4-3. ケースC:医療費が重なった場合の弁済額調整の考え方

医療費が一時的に大きくかさんだ場合、可処分所得が下がり、弁済額の再計算や再生計画の変更が必要になることがあります。裁判所は一時的な事情(大病など)については配慮することがあり、再生計画の再提出や弁済期間の延長(最長5年)で対応できる場合があります。

実務アドバイス:医療費領収書や診断書を保存し、医療費が恒常的なものか一時的なものかを明確に説明できるようにしましょう。

4-4. ケースD:収入が不安定な場合の柔軟な再生計画の作り方

収入が月ごとに大きく変動する自営業者やパートタイムの方は、余裕を持った月次計画や変動分を吸収するための予備費設定を計画に入れると良いです。裁判所は将来の収入見通しにも注目するため、確定申告書の過去数年分で収入の平均化を示すことが効果的です。

4-5. よくある質問(FAQ)

Q1. 「弁済額が決まったら増えることはありますか?」
A1. 原則として再生計画が確定すればその金額が基準になりますが、収入が極端に増えた場合や虚偽申告が発覚した場合には見直しや追加請求があり得ます。逆に収入が減った場合は計画変更を申し立てることが可能です。

Q2. 「住宅は必ず残せますか?」
A2. 住宅ローン特則を使えば原則として住宅ローンは従来どおり支払い続けることで家を維持することが可能ですが、ローンの返済が滞ると差し押さえのリスクがあります。住宅を残すか手放すかは家族構成・住宅ローン残高と再生計画の兼ね合いで決めます。

Q3. 「弁護士に頼むべき?自分でできますか?」
A3. 技術的には自力申立ても可能ですが、書類の整備や債権者対応でミスが起きやすく、弁護士に依頼したほうが手続きの成功率や安心感が高まります。費用との相談になりますが、初回相談で方向性を決めるのが現実的です。

Q4. 「法テラスは使えますか?」
A4. 収入や資産が一定基準以下であれば法テラス(日本司法支援センター)の民事法律扶助制度を使って弁護士費用の立替や無料相談を受けられる場合があります。まずは法テラス窓口で条件を確認しましょう。

5. 専門家の選び方とリスク回避:失敗しないためのチェックリスト

個人再生は法的な手続きと実務対応が混ざるため、専門家選びが結果に直結します。

5-1. 弁護士と司法書士の違い・どちらを選ぶべきか

- 弁護士:裁判所手続の代理、債権者との交渉、訴訟代理が可能。個人再生のフルサポートに向く。
- 司法書士:登記や簡易裁判所対応などの業務は得意。ただし代理権の制約があるため、複雑な交渉や大規模債務調整は弁護士のほうが適している。

選び方のコツ:
- 個人再生は裁判所での手続きや債権者対応が必要になるため、弁護士に依頼するケースが多いです。
- 事務所の経験(個人再生の取り扱い件数)や事例を確認しましょう。

5-2. 公的サポートの活用法:法テラスの利用条件と申請

法テラスは収入・資産が一定基準以下の人向けに法律扶助を提供します。具体的には:
- 無料相談(定められた回数)
- 弁護士費用の立替(返済条件あり)
- 条件は収入や資産の状況で異なるため、窓口で相談して確認することが必要です。

実務アドバイス:法テラスは使えるかどうか早めに確認し、利用できる場合は手続きの負担がかなり軽くなります。

5-3. 費用の見積もりと契約時の注意点:明細は必ず確認

弁護士と契約する際は費用の内訳(着手金、報酬、実費)を明確に書面で示してもらいましょう。成功報酬の条件や分割払いの可否も確認しておくことが重要です。

チェックポイント:
- 費用が安すぎる場合はサービスの質に不安がないか確認する
- 成功報酬の定義(再生計画認可時、弁済開始時など)を要確認

5-4. 誘導広告や過大な割引に注意するポイント:実務上の落とし穴

短期で「○○万円で完全解決!」という過度に安価な広告には注意が必要です。個人再生は事案ごとに必要な作業量が大きく違うため、最初の見積りで納得できない場合は複数の事務所で見積もりを取ることをおすすめします。

5-5. 信頼性の判断ポイント:実績と公的情報の確認

信頼できる事務所を見つけるポイント:
- 日本弁護士連合会や各地の弁護士会に所属しているか
- 個人再生の実績(案件数、解決事例の有無)
- 相談時の説明が明瞭か(リスクや費用の説明が丁寧か)
- レビューや紹介での評価(ただし個人の口コミは参考程度に)

私の経験的アドバイス:
最初の相談でこちらの生活状況や将来像をじっくり聞いてくれる弁護士は信頼度が高いです。テンプレ回答で早急に結論を出す事務所は避けたほうがよいでしょう。

この記事のまとめ

- 個人再生の弁済額は「無担保債権合計の1/5、100万円、可処分所得×返済年数(通常3年)」のうち最大の額が目安となることが多い。ただし、最終決定は裁判所と債権者の審査によるため個別差が大きい。
- 小規模個人再生と給与所得者等再生で計算方法や手続き感が変わる。安定収入かどうか、住宅ローンの有無、自営業か会社員かで有利不利がある。
- 手続きは書類準備が肝心。給与明細、確定申告書、家計の根拠となる領収書は必ず揃えること。弁護士に依頼することで手続きがスムーズになり、精神的にも楽になるケースが多い。
- 法テラスなど公的支援が利用可能な場合があるので、まずは窓口で条件を確認するのがおすすめ。
- 弁済計画は状況に応じて変更可能だが、支払い遅延や虚偽申告は重大なリスクになるため正直に書類を整えること。
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最後に一言:まずは収入と支出を「見える化」して、仮の弁済額を自分で計算してみてください。その上で専門家に相談すれば、具体的で現実的な再生プランが作れます。気になることがあれば、窓口に相談して一歩踏み出してみましょう。

出典・参考
・裁判所(民事再生手続に関するガイド、公的資料)
・法テラス(日本司法支援センター)による民事法律扶助制度の案内
・日本弁護士連合会(弁護士の業務案内・相談窓口情報)
・民事再生法の条文および関連判例の概要

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