個人再生 連帯債務者を理解する完全ガイド|影響・手続き・免責の実務

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個人再生 連帯債務者を理解する完全ガイド|影響・手続き・免責の実務

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この記事を読むことで分かるメリットと結論

まず結論から。個人再生を考えているとき、連帯債務者がいると「自分だけが救われても相手に負担が残る」可能性が高く、手続きの準備や家族との調整が特に重要です。本記事を読むと、連帯債務者の法的な位置づけ、個人再生が与える影響、住宅ローン(自宅)を守るための現実的な対策、手続きで必要になる書類や費用の目安、弁護士や法テラスを使うときのポイントが一通り分かります。結局のところ、個人再生は「自分だけで完結する問題ではない」ため、早めに専門家を含めた関係者と話し合うことが最短の安心につながります。



個人再生と連帯債務者――まず押さえるべきポイントと今すぐできること


個人再生を検討している、または身近な人が個人再生を考えているとき、「自分(あるいは自分が連帯している相手)はどうなるのか?」と不安になりますよね。ここでは検索キーワード「個人再生 連帯債務者」に沿って、知っておくべき事実・典型的な影響・選択肢をわかりやすくまとめ、その上で債務整理に強い弁護士の無料相談をおすすめする理由と、弁護士の選び方・相談前の準備まで丁寧に解説します。

重要な結論(先に要点)
- 個人再生は債務を減らして再建する手続き。連帯債務(共同で債務を負う場合)は原則として消えない可能性が高く、連帯債務者(共債)も債権者から請求されるリスクが残ります。
- 連帯債務者の立場は「連帯保証人」とは法的性質が異なり、元々同等の債務者である場合が多い点に注意が必要です。
- 事情は個別ケースで変わるため、早めに債務整理に詳しい弁護士へ無料相談し、リスク評価と具体策を受けることが最短で安全です。

「個人再生」とは簡単にどういう手続きか

- 住宅ローンを除く多くの無担保債務(カードローン、キャッシング、消費者ローンなど)について、裁判所が認めた再生計画に基づき一定額に圧縮して原則3年(最大5年)で分割返済する仕組みです。
- 小規模個人再生と給与所得者等再生といった類型があり、要件や手続きの細部が異なります。
- 担保付き債権(住宅ローンなど)は基本的に担保の効力が残るため、担保を残すか放棄するかで扱いが異なります。

(細かな適用要件や手続の可否は個々の事情で異なります。ここでは全体像に留めます。)

「連帯債務者」と「連帯保証人」はどう違うか

- 連帯債務者:当初から債務を共同で負う者。債権者は各債務者のうち誰にでも全額を請求できる。
- 連帯保証人(連帯保証):第三者が主債務者に代わって支払うことを約束する立場。主債務者の責任が先にある点で法的役割が異なる。
→ どちらの形で関わっているかで対応策・リスクは変わります。契約書(借入契約)で立場をまず確認してください。

個人再生をした場合、連帯債務者はどうなるか(基本的な考え方)

- 原則として、個人再生を申し立てた本人(再生債務者)に対する再生手続きは債務の圧縮や分割を行いますが、連帯債務者の責任が自動的に消える訳ではありません。
- つまり、債権者は再生手続き下の債務についても、連帯債務者に対して引き続き請求権を有する可能性が高いです。
- ただし次の点で実務的な差が出ます:
- 再生計画に基づく弁済が行われれば、その支払によって残高は減少します(払われれば債権全体が減るため連帯債務者の負担も実質的に減る)。
- 再生債務者が再生計画を履行しない場合、債権者は連帯債務者へ本来の請求権を行使し得ます。
- 債権者との個別交渉で連帯債務者の責任を解除・変更してもらえる場合もありますが、必ず認められるわけではありません。

(上記は一般的な原則です。契約条項、担保の有無、債権者の方針、個別の裁判所運用などにより実務的扱いは変わります。)

よくある不安と弁護士ができること(事例ベースで)

- 不安:親が私のローンを連帯で組んでいる。親が個人再生したら私に請求が来るのか?
- 弁護士は契約内容を精査して、あなたの立場(連帯債務者か連帯保証人か)を明確化し、債権者からの請求リスクと具体的な対応策を提示します。必要なら債権者との交渉や訴訟対応も行えます。
- 不安:住宅ローンが絡むケース。住宅は維持できるか?
- 担保付き債権の扱いは複雑なので、住宅ローンと連帯債務の関係性を整理し、最善の手続き(住宅ローン特則を活かす、抵当権処理、担保放棄の検討など)を提案します。
- 不安:再生で債務が減っても共債の取り立てが心配
- 弁護士は再生手続きの中で債権者と協議し、可能な交渉(例えば連帯債務者への請求を控える条件交渉など)を行います。債権者対応は個人で行うより弁護士を通した方が実務的に有利なことが多いです。

競合する選択肢と、それぞれの違い(ざっくり比較)

- 債務整理を「自分で調べて対応する(自己対応)」
- メリット:費用を抑えられる可能性
- デメリット:法的リスクの見落とし、債権者対応で不利、書類・手続きのミスが致命的
- 債務整理の専門機関(非弁のカウンセリング等)
- メリット:実務的な相談や整理案の提示が受けられる場合がある
- デメリット:法的代理権がないと裁判所手続きや本格的交渉ができない場合がある
- 弁護士による債務整理(個人再生・自己破産・任意整理など)
- メリット:法廷手続きや債権者との交渉を代理できる。連帯債務者のリスクを踏まえた法的戦略が立てられる。事情に応じた最適手段(再生以外の選択肢も含め)を提案。
- デメリット:費用がかかる(ただし相談は無料の事務所もある)
- 債務の一本化ローン(借り換え)
- メリット:毎月の返済負担が変わることがある
- デメリット:審査が通らない場合、根本的解決にはならない。連帯債務の問題は残ることが多い。

結論:連帯債務が絡むケースは法的構造が複雑で、自己判断だけでは重大な不利益を招きやすい。弁護士による個別の法的助言と代理交渉が最も確実性が高い選択です。

弁護士無料相談をおすすめする理由

- 連帯債務の法的影響は契約ごとに違うため、一般論だけでは不十分。書類を見た上での専門家判断が必要です。
- 弁護士なら裁判所手続き、債権者交渉、差押えや訴訟対応までワンストップで任せられます。
- 無料相談であれば「まずは現状整理 → 選択肢の提示 → 受任の可否と費用見積り」まで確認でき、リスクを把握した上で次の一手を決められます。
- 早めの相談で取り得る選択肢が増えます(債権者との交渉余地や手続開始のタイミングなど)。

弁護士の選び方(連帯債務が絡む個人再生で重視すべきポイント)

- 債務整理(個人再生・破産・任意整理)の実績があること
- 連帯債務や保証人問題の扱いに慣れていること(過去の事例や経験の有無を確認)
- 裁判所手続きと債権者交渉の両方を任せられるか(ワンストップで対応)
- 費用構造が明確で、相談段階で無料かどうかがはっきりしていること
- 初回相談で具体的な対応方針や見通しを提示できる説明力があること
- 連絡の取りやすさ・説明のわかりやすさ(あなたが安心して任せられるか)

相談時に聞くべき質問(例)
- 私のケースで個人再生は有効か?(他の選択肢は?)
- 連帯債務者への影響はどうなるか?具体的なリスクは?
- 債権者と交渉して連帯債務者の責任を外せる見込みはあるか?
- 依頼した場合の費用(着手金・報酬・裁判費用など)と支払方法
- 相談は無料か、無料で何が確認できるか(書類チェックの範囲など)

無料相談に行く前の準備(持参・整理しておくと話が早い)

- 借入明細・返済表(ローン契約書、カード利用明細、借入残高証明など)
- 借入契約書や保証契約書(連帯の有無を確認するため)
- 給与明細、源泉徴収票、預金通帳の直近分(収入・支出の把握のため)
- 家計の収支が分かるメモ(固定費・毎月の返済額等)
- 債権者からの書面(督促状、訴状、差押通知など)
- 本人確認書類(運転免許証等)

準備しておくと、相談での時間を有効に使えます。

最後に(行動の流れとおすすめの一言)

1. まず借入契約書で「連帯債務」「連帯保証」どちらかを確認する。わからなければ契約書を持って弁護士相談へ。
2. 債権者からの請求や差押がある場合は放置しない(早めに弁護士に相談)。
3. 無料相談で現状を整理し、個人再生が最適か、連帯債務対策を含めた戦略を作ってもらう。
4. その後、弁護士に正式に依頼して手続きを進めるか判断する。

連帯債務が絡むと「自分だけの問題」では済まないケースが多く、早めに専門家と状況を整理することが被害を小さくする最短ルートです。まずは債務整理に強い弁護士の無料相談で、あなた(あるいは家族)の現状とリスクを正確に把握してください。相談で聞くべきことや持参書類の準備について分からなければ、まずは電話や窓口で「連帯債務がある旨」を伝えて無料相談を申し込むのが良い出発点です。


1. 個人再生と連帯債務者の基本理解

個人再生の全体像と、連帯債務者がいるときに何がどう変わるのかをやさしく整理します。

1-1. 連帯債務者とは何か?仕組みと法的背景

まず用語をハッキリさせましょう。連帯債務者(れんたいさいむしゃ)は、複数の債務者が同じ借金について「全額」責任を負う契約の当事者です。例えばAさんとBさんが連帯債務で住宅ローンを組んでいる場合、貸した銀行はAにもBにも「全額返せ」と請求できます。連帯保証人(連帯保証)とよく混同されますが、連帯保証人は「債務者が払えないときに保証人が支払う」立場で、法律上の立場や責任の出方がやや違います。ポイントは、連帯債務者は「債務に対して直接的な主たる責任」を持つ点です。

1-2. 個人再生の基本概念と適用範囲

個人再生は、裁判所に再生手続きを申し立て、一定の条件で債務額を減らして計画的に返済する制度です。破産と違い、資産(特に住宅)を手放さずに生活再建を目指せるのが大きな特徴です。手続きには「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」などタイプがあります。原則として、債務者本人の債務(申し立てた本人に対する債権)が対象で、裁判所が認めた再生計画に基づき分割返済を行います。

1-3. 連帯債務者がいるときの影響のポイント

重要な点は次のとおりです:
- 個人再生によって「申し立てた本人」の債務は減額または再編されますが、連帯債務者(第三者)の責任まで自動的に消滅するわけではありません。
- 債権者は連帯債務者に対して従来通りの請求(全額請求)を行うことができます。つまり、あなたが個人再生をしても、連帯債務者が代わりに支払わされるリスクが高いです。
- 連帯債務のある住宅ローンに個人再生の「住宅ローン特則」を使う場合、借金の整理と並行して住宅ローンは原則として通常どおり継続して支払う必要があります。債務者側の負担が軽くなっても、連帯債務者の立場は変わりません。

1-4. 免責の可否と連帯債務者の関係

個人再生は破産と異なり「免責」という形で全債務が消えるわけではありません(免責は主に破産手続での概念)。再生では再生計画によって支払いが軽減されるだけです。したがって、連帯債務者がいるケースでは、債権者は再生手続で減額された分についても連帯債務者への請求を続けられるため、同居家族や親が連帯債務者になっているケースでは事前の話し合い・合意形成が不可欠です。

1-5. 住宅資金貸付の扱いと自宅のポイント

自宅を守りたい場合、「住宅ローン特則」という制度を利用することが多いです。要点は「住宅ローン(担保付債務)については原則従来どおり支払いを継続しつつ、その他の無担保債務を整理する」方式です。ただし、住宅ローンの連帯債務者が別にいる場合、銀行は引き続き連帯債務者へ請求可能です。つまり、自宅を残しても家族の負担が移るおそれがあります。

1-6. 連帯債務者がいるケースのよくある誤解

よくある誤解を正します:
- 「自分だけ個人再生すれば家族の責任も軽くなる」→×(連帯債務者の義務は基本的に残ります)。
- 「住宅ローン特則を使えば誰も損をしない」→△(債権の構造上、連帯債務者が埋め合わせる可能性があります)。
- 「債務整理をすればブラックリストに載る」→○(信用情報に一定期間登録されますが、再建の手段としては有効です)。
(補足:具体的な信用情報の登録期間は状況で異なるため、専門家確認が大切です。)

2. 申立ての流れと準備

個人再生手続きの実務的な流れと、連帯債務者がいる場合に特に注意する準備事項を整理します。

2-1. 事前相談と初動のポイント

まずは弁護士か司法書士、法テラスに相談します。相談の際は「連帯債務者がいる」旨を必ず伝えてください。相談では概略の債務額、収入、資産(特に不動産とその登記名義)、及び連帯債務者の関係(親・配偶者など)を用意するとスムーズです。初動では家族とのコミュニケーションが重要。無断で手続きだけ進めると、後で家族の反発が出て交渉が難航することが多いです。

2-2. 書類リストと提出タイミング

主な必要書類(一般的な例)
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード等)
- 住民票、戸籍(家族関係が問われる場合)
- 最新の源泉徴収票、または確定申告書(直近2~3年)
- 給与明細(3~6か月分)
- 借入一覧(借入先、契約日、残高、利率が分かる書類)
- 取引履歴(カード、キャッシングの明細)
- 登記簿謄本(不動産がある場合)
- 保険契約証、年金記録、預金通帳の写し
- 家計の収支を示す資料(家計簿、公共料金の明細等)

提出タイミングは、相談後に弁護士が書類を整理し、申立書類をまとめて裁判所へ提出します。書類不足で期間が延びるケースが多いので、早めに準備しましょう。

2-3. 弁護士・司法書士の選び方と費用の目安

弁護士を選ぶ場合、個人再生の経験が豊富かどうか、住宅ローン特則や連帯債務者の取り扱い実績があるかが重要です。費用の相場目安(地域や事務所で差あり):
- 弁護士費用(着手金+報酬):約30万~60万円程度が一般的な目安
- 司法書士に依頼する場合は扱える範囲に制限があるため注意(一定の報酬請求がある)
- 裁判所に支払う費用:数千円~数万円程度(申立てや郵送費など)
具体的な金額は事務所見積りで確認してください。

2-4. 申立ての大まかな流れ(裁判所の関与)

一般的な流れは以下の通りです:
1. 相談・資料収集
2. 弁護士による申立書の作成
3. 地方裁判所へ申立て・再生手続開始決定
4. 再生債権の届出(債権者による債権届出)
5. 再生計画案の作成・提出
6. 債権者の意見聴取や会議(小規模個人再生は書面決議が多い)
7. 再生計画の認可・確定 → 確定後は再生計画に従い返済開始

申立てをすると、裁判所の「再生手続開始決定」により、債権者からの差押えなどの執行が一時的に停止される効果(自動的保全)が働きます。

2-5. 再生計画案の作成と提出のポイント

再生計画案は「どのくらいを何年で返すか」を示す重要書類です。ポイントは現実的な返済額を示すことと、住宅ローンを残す場合はその扱いを明確にすること。収入見込みの算定(可処分所得の計算)や生活費の見込み、家族構成を踏まえた上で作成します。裁判所は収入の裏付け(給与明細や確定申告)を重視します。

2-6. 連帯債務者への通知・協議の取り扱い

申立て自体は本人ができますが、連帯債務者がいる場合は可能な限り事前に説明と同意を求めるのが実務的に重要です。場合によっては連帯債務者に対して債権者が個別請求するため、家族間で返済分担や合意書を交わすケースもあります。弁護士を通じた話し合い(交渉)で、例えば「連帯債務者が一定期間肩代わりした場合に分割で請求する」など合意を作ることも可能です。

2-7. よくある準備ミスと対策

よくあるミスと対策:
- ミス:借入一覧が抜けている → 対策:過去2~3年の通帳・取引履歴を全てダウンロードして保管
- ミス:収入の説明が曖昧 → 対策:源泉徴収票や確定申告書を確実に揃える
- ミス:家族に相談せず手続きを進め、後で合意が崩れる → 対策:事前に家族会議を開く・弁護士も同席する
- ミス:住宅ローンの引き落としを止める(結果として競売に進む) → 対策:住宅ローン特則を使うか、銀行と個別交渉する

3. 影響の実務と留意点

実務面で起きやすい事象と、それにどう対処するかを具体的に解説します。

3-1. 自宅の保持 vs 手放しの判断基準

自宅を残すかどうかの判断は「住宅ローン残高」「物件価値」「家族構成」「収入見込み」のバランスで決まります。住宅ローン特則を使えば原則としてローンを継続して払うことで住み続けられますが、次の点をチェック:
- ローン返済を継続できる収入が見込めるか
- 連帯債務者へ過度な負担が移らないか(家族関係との合意)
- 将来の生活資金(教育費、医療費等)との兼ね合い
実務的には、住宅ローンの残高が物件価値を大きく上回っている(オーバーローン)場合は手放す選択も検討します。

3-2. 連帯債務者の責任範囲と継続的請求

連帯債務者は債権者から全額請求され得ます。たとえばあなたが再生で無担保債務の返済額を減らしても、債権者は連帯債務者に対して残債の回収を続けられます。連帯債務者が支払った場合は、求償(あとであなたに請求する)権を行使できますが、実際には支払能力の問題で回収できないケースもあります。したがって、連帯債務者が家族の場合、事前に支払い見通しを共有し、可能ならば書面での合意を作ることが現実的です。

3-3. 収入・家計への影響の見通し

再生計画に沿った返済が始まると、毎月の家計負担は軽減されますが、再生期間中(通常は3年程度)は安定した収入が見込めることが条件です。生活再建を図るための家計見直し、無理のない予備費の確保(可能なら3~6か月分の生活費)をおすすめします。家族の協力が得られる場合、共有費用や生活スタイルの見直しで計画を達成しやすくなります。

3-4. 返済額の算出方法と返済期間の実務

返済額は、再生計画で提示する金額が裁判所および債権者によって認められることで確定します。実務上の目安として、個人再生の返済期間は「原則3年」、事情により「最長5年」とされる運用が一般的です(裁判所の裁量による)。返済額は収入と最低生活費を差し引いた可処分所得や、債務者の資産状況などから決まります。具体的な算式はケースバイケースなので、弁護士と綿密に計算しましょう。

3-5. 共有財産・他の借入の扱い

共有不動産や配偶者名義の資産などは、名義や担保の有無で扱いが変わります。連帯債務で共同名義の物件は特に注意が必要で、共有者全員の意思・合意が実務上の鍵を握ります。クレジットカード、リース、ビジネスローンなど他の借入は、それぞれの契約形態により債権者が異なる対応を取ります。まとめて整理するために「借入一覧」を細かく作成してください。

3-6. ケース別の実務的なポイント

- 夫婦で連帯債務:家庭内での支出や生活設計を見直し、合意の上で支払計画を決める(場合によっては夫婦で同時に手続きを検討)。
- 親が連帯債務者:親の年齢・収入状況を踏まえた配慮が必要。親が高齢で支払能力が乏しい場合、債権者交渉が中心になる。
- 事業ローンの連帯:事業収入の変動がある場合、事業と個人の切り分けを明確にして、事業再建も同時に検討する。

3-7. 経験談:現場で感じたポイントと注意点

私が法律事務所で相談を受けたケースでは、連帯債務者(親)に事前説明をせずに申立てを進めてしまい、手続き後に家族トラブルに発展した事例がありました。結果的に、裁判所での和解や個別交渉で解決できましたが、その間に時間と費用が余計にかかりました。実務では「早めに家族を巻き込む」「弁護士を窓口にする」ことがトラブル回避に非常に役立ちます。もう一つの教訓は、債権者の立場に立った交渉(例:連帯債務者への分割支払い提案など)を行うと、解決が早まることが多い点です。

4. ケーススタディと実務アドバイス

実際のイメージを湧きやすくするため、典型的なケースを取り上げて実務上の取り扱いを示します(具体名は実例に基づく一般化です)。

4-1. ケースA:自宅を守りつつ再生計画が成立

ケース概要:40代・Aさんは自宅に住宅ローン(連帯債務は配偶者B)とカードローンがある。収入は安定しており、無担保債務の整理を希望。
実務対応:住宅ローン特則を使い、住宅ローンは従来通り支払い続ける計画を提出。無担保債務は再生計画で減額された。結果:自宅を保持し、家計も再建方向へ。ポイントは「ローン継続の意思」と「配偶者との返済合意」。

4-2. ケースB:共同名義住宅の扱いと家族の影響

ケース概要:親子で共有名義の住宅。子が債務整理を希望、親は連帯債務者。
実務対応:共有登記の名義がどうなっているかで対応が異なる。共有者全員で銀行と交渉し、場合によっては一方が物件を買い取るスキームや、売却して分配する方法を選択。家族関係の調整が鍵。

4-3. ケースC:夫が連帯債務者の場合の対応

ケース概要:妻が個人再生を申し立てるが、夫が連帯債務者で収入が高い。
実務対応:債権者は夫に請求可能なため、夫婦で返済計画を協議。夫が一部肩代わりする合意書を作成するなどの実務的解決が有効。夫も単独で弁護士相談を受けることを推奨。

4-4. ケースD:自営業者が連帯債務者のケース

ケース概要:Aさんは自営業で変動収入、親が連帯債務者。
実務対応:事業収支を明確化し、事業再生の観点から手続きを設計。親が負担を強いられないよう、事業の再建計画や資産売却案を提示して銀行と協議。場合によっては親も債務整理を検討。

4-5.ケースE:低収入での現実的な選択肢

ケース概要:収入が低く、連帯債務者は配偶者で同じく低収入。
実務対応:個人再生が実施しにくい場合(返済見込みが立ちにくい場合)、破産や任意整理など他の債務整理手段との比較検討が必要。法テラスの無料相談や弁護士会の相談窓口を活用して選択肢を整理する。

4-6. ケースごとの結論と学び

共通する学びは「早めに専門家に相談し、家族を巻き込んで合意を作る」こと。連帯債務が関係する場合、法的手続きだけでなく人間関係のマネジメントが問題解決の鍵になります。

5. 法的サポートとリソース

実務で頼れる公的・民間の窓口と、それぞれの使い方をまとめます。

5-1. 法テラス(日本司法支援センター)の利用方法と連絡先

法テラスは経済的に困窮する人向けの法律相談援助や弁護士紹介を行います。収入要件を満たす場合、無料相談や弁護士費用の立替制度が利用できるケースもあります。まずは最寄りの法テラス窓口に電話かウェブで相談予約を。

5-2. お近くの弁護士会の法律相談窓口(例:日本弁護士連合会の法律相談)

各地の弁護士会が定期的に法律相談を実施しています。初回相談が比較的安価、あるいは無料の場合もあるため、個人再生の方向性を決める前に利用するといいでしょう。

5-3. 司法書士の役割と債務整理の進め方

司法書士は簡易な債務整理や書類作成を扱えますが、個人再生のような裁判所での手続きは法的代理が必要な場合は弁護士が担当することが一般的です。司法書士に依頼する場合は業務範囲を事前に確認してください。

5-4. 裁判所・家庭裁判所の相談窓口の使い方と流れ

再生手続は地方裁判所が担当します。裁判所には手続案内や書式の案内がありますが、実務的な相談は弁護士を通す方が円滑です。裁判所でのやり取りは書面中心で進むため、書類準備の徹底が求められます。

5-5. よくあるトラブルと注意点(誤解の解消と事前準備)

- トラブル例:連帯債務者が勝手に支払いを止める→銀行は全額請求可能。対策としては弁護士を介した合意、あるいは返済分割の交渉。
- 注意点:口約束だけで済ませると後で証拠がないため、合意は書面化すること。
- 事前準備:家計の可視化、借入一覧、家族との合意メモを残す。

6. まとめと実践チェックリスト

最後に要点の整理と、実際に動くためのチェックリストを提示します。

6-1. この記事の要点の要約

- 個人再生は本人の債務を圧縮する有力な手段だが、連帯債務者の責任は基本的に残る。
- 自宅を残す「住宅ローン特則」は使えるが、連帯債務者の立場に影響が出る点を理解する必要あり。
- 早めの家族との話し合いと、弁護士等の専門家相談が安全・効率的な解決に直結する。

6-2. これからのロードマップ

1. 借入の全容把握(借入先、残高、契約日、担保の有無)
2. 家族(連帯債務者)と現状共有・協議
3. 法テラスや弁護士へ相談(資料持参)
4. 申立て準備・書類収集
5. 裁判所への申立てと再生計画作成
6. 再生計画確定後、計画に従った返済開始

6-3. 書類準備のチェックリスト

必須書類(目安):
- 本人確認書類、住民票
- 源泉徴収票または確定申告書(直近1~3年)
- 借入残高証明(各金融機関の残高証明書)
- 預金通帳の写し(直近6か月程度)
- 登記簿謄本(不動産がある場合)
- 家計収支の記録(家計簿、光熱費明細など)
- 連帯債務者に関する資料(契約書、関係性が分かる戸籍等)

6-4. 費用管理と資金計画のポイント

- 弁護士費用の相場目安:着手金+報酬で約30万~60万円(事務所・案件で差あり)
- 裁判所費用:数千円~数万円
- 生活費の備え:再生中も予備費を確保(可能なら3か月分以上)

6-5. 相談窓口の活用リストと連絡先の整理

- まずは法テラスか弁護士会の無料相談を利用して、方向性を確認
- 信頼できる弁護士を見つけたら、書面で費用明細や業務範囲を確認
- 家族(連帯債務者)にも専門家から説明してもらうと誤解が減る

よくある質問(FAQ)

Q1. 「個人再生で連帯債務者の義務は消えますか?」
A1. 基本的に消えません。再生は申し立て本人の債務整理であり、連帯債務者への債権は従来通り請求可能です。ただし個別交渉で合意を作ることは可能です。

Q2. 「住宅ローンが連帯債務で、自分だけ再生したい場合どうなる?」
A2. 住宅ローン特則を使えばローンを継続し自宅を守る可能性が高いですが、銀行は連帯債務者に請求できます。家族内の合意が不可欠です。

Q3. 「弁護士費用が払えない場合は?」
A3. 法テラスの相談や費用立替制度が利用できるケースがあります。まずは法テラスへ相談を。

Q4. 「連帯債務者が支払った場合、求償できますか?」
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A4. 原則として求償(払い過ぎた分を後で請求する)権はありますが、実際に回収できるかは相手の経済状況次第です。

この記事のまとめ

連帯債務者がいると、個人再生は単純な“自分だけの救済”とはなりにくいです。法的な枠組みを理解し、家族と早めに話し合い、弁護士や法テラスなど専門家を使って進めるのが近道。住宅を残したい場合や家族へ負担をかけたくない場合、交渉の余地や代替案(売却、配偶者の同時整理など)を複数検討しておくことが大切です。まずは書類をそろえ、専門家に状況を整理してもらいましょう。必要ならば、私も事例で見てきた対応策を踏まえて「もっと具体的に動く手順」を一緒に考えます。まずは一歩、相談窓口への連絡から始めてみませんか?

出典・参考
・民事再生法(関連条文・実務運用)
・法テラス(日本司法支援センター)の案内資料
・日本弁護士連合会および各地弁護士会の債務整理ガイドライン
・裁判例・実務判例集(個人再生・連帯債務に関する実務解説)

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