個人再生と退職金証明書を徹底解説|必要性・取得方法・返済計画への影響が一目で分かる

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個人再生と退職金証明書を徹底解説|必要性・取得方法・返済計画への影響が一目で分かる

債務整理弁護士事務所

この記事を読むことで分かるメリットと結論

結論:個人再生の手続きでは、退職金の性質(確定的か将来見込みか)によって提出する書類や評価方法が変わります。企業に退職金の規程や見込み額の証明を依頼して「退職金証明書(退職給付に関する証明)」を用意しておくと、裁判所・再生委員・債権者とのやり取りがスムーズになり、想定外の不利を避けられます。本記事では、退職金証明書の取得方法、提出タイミング、個人再生での扱い方、具体的な書類例、ケース別の対応策まで、実務に即した手順で分かりやすく解説します。



個人再生と「退職金証明書」──必要性・取り方・費用シミュレーション(弁護士無料相談をおすすめします)


「個人再生を検討しているけど、退職金ってどう扱われるの?」「会社に退職金証明書を頼まないといけないの?」といった疑問に、わかりやすく整理して答えます。最後に、実際に手を動かす前に弁護士の無料相談を受けることを強くおすすめする理由と、相談時に持参すべき資料のチェックリストも載せます。

※以下は実務上の一般的な扱い・手順や、弁護士事務所での一般的な費用の目安をまとめたものです。個々のケースで扱いが変わるため、最終的には弁護士と面談して正確な判断を受けてください。

まず結論(手短に)

- 個人再生手続きでは、裁判所は「返済可能額」を判断するために退職金(既に発生しているものや将来見込み)について確認することがあります。
- そのため、勤務先に「退職金証明書(退職金見込額/支給実績の証明)」の発行を求められることが多いです。
- 会社が証明書を出せない場合でも、就業規則や企業年金の資料、過去の支給実績等で代替できることがあるため、まずは弁護士に相談するのが現実的です。
- 手続き費用は事案によって変わりますが、弁護士費用の目安・手続き期間・想定される弁済額はシミュレーションで把握できます。無料相談で確認しましょう。

1) 個人再生で退職金はどう扱われるのか(ポイント)

- 裁判所は申立人の返済能力を総合的に判断します。その際、既に積み上がっている退職金相当額や、退職時に受け取れる見込みがあるかを資料で確認することがあります。
- 退職金が「すでに会社に蓄積され、将来支払われる見込みが高い」場合、裁判所はその分を考慮して最低弁済額や返済計画に反映させることがあります。
- 一方で、退職金が「将来非常に先で受け取る見込みが薄い」「会社規定で支給対象にならない」などの事情があれば、考慮されないこともあります。
- 住宅ローンを残したい場合(住宅ローン特則を使う場合)など、個人再生を選ぶ理由と退職金の関係はケースごとに異なるため、専門家の確認が重要です。

2) なぜ「退職金証明書」が求められるのか

- 裁判所(または再生手続きを担当する関係者)は、申立人の「財産(将来受け取る見込みを含む)」を把握して、再生計画の妥当性を判断します。
- 退職金の見込みがあると、実情に応じて最低弁済額が増える可能性があるため、証明書で確認することが必要です。
- 証明がないと、裁判所側が誤解を避けるために追加資料を求めたり、計画の修正を指示されることがあります。

3) 「退職金証明書」の種類と入手方法

よく出る書類の種類と、取得のポイントです。

- 退職金見込額証明書(退職金見積書)
- まだ退職していない場合に、将来の受給見込み額や計算方法を記載したもの。
- 勤務先(人事・総務)に「再生手続きのために退職金の見込み額を証明してほしい」と依頼して発行してもらいます。

- 退職金支給実績証明書(過去に支給された金額の証明)
- 過去に支給があれば、その金額や支給日を示す証明書。
- 支給実績があることで、規程に基づく支給の可能性を示せます。

- 就業規則・退職金規程・年金・企業年金加入証明
- 会社が証明書を出せない場合、就業規則や退職金規程、企業年金の加入状況を示す資料で代替することがあります。

取得のコツ
- まずは人事・総務へ正式に依頼(紙またはメール)する。弁護士名義で依頼してもらうと出しやすいことが多い。
- 会社によっては「社内規程に基づく見込みのみ出す」「金額は出さない」といった対応をする場合があるので、出せる範囲を確認する。
- 証明書の文言は「支給見込み金額」「算定基準」「支給条件(勤続年数等)」が分かるものが望ましい。

サンプル依頼文(社内向け・簡潔)
- 「民事再生手続きのため、退職金の見込み額(就業規則に基づく算定方法、現時点での見積額)を証明書として発行していただけますでしょうか。書式は御社の標準で構いません。発行が難しい場合は、退職金規程の該当箇所の写しでも結構です。」

4) 会社が証明書を出してくれない場合の対処

- 代替資料で対応できることが多い:就業規則、退職金規程、企業年金の加入通知、過去の支給実績、給与台帳など。
- それでも協力を得られない場合は、弁護士が代理で請求したり、裁判所に説明して代替資料で認めてもらうことが考えられます。
- 重要なのは「できるだけ早く弁護士に相談して、必要資料の集め方と説明方法を相談する」ことです。

5) 個人再生の流れ(簡潔)

1. 弁護士に相談・受任
2. 必要書類の収集(債権者一覧、給与明細、源泉徴収票、預金通帳、税関連書類、退職金証明など)
3. 個人再生の申立て(裁判所提出)
4. 再生計画案の作成・認可手続き
5. 認可後、再生計画に基づく返済開始

所要期間の目安:ケースにより異なるが、概ね数か月~1年程度が一般的です。

6) 費用の目安と簡易シミュレーション(ケース別)

以下は多くの法律事務所で見られる「目安」です。事務所ごとに差が大きいので、必ず見積りを取ってください。

弁護士費用の目安(目安)
- 着手金(着手時): 20万~40万円程度
- 報酬(成功報酬): 20万~40万円程度(事務所による)
- 裁判所手数料・実費等: 数万円~数十万円程度
- 再生委員(付く場合)の費用等が別途発生するケースあり(数十万円になる場合も)

合計の目安:30万~70万円程度(簡易な事案は下限、複雑な事案や再生委員が入る場合は上振れ)

重要:上の金額はあくまで目安です。分割払いが可能な事務所も多いので、支払方法を事前に確認してください。

シミュレーション例(概算、説明用)
ケースA(借金が少なく、可処分所得が低い)
- 債務総額:300万円(カード・消費者金融)
- 月間可処分所得(目安):3万円
- 5年分(可処分所得×5年)=180万円 → 裁判所が最低弁済額の参考にする
- 結果イメージ:個人再生で弁済総額が約180万円程度に圧縮される可能性(事案次第)
- 弁護士費用+実費:30万~50万円(別途分割可)

ケースB(債務が中程度、退職金見込みあり)
- 債務総額:800万円(住宅ローン除く)
- 月間可処分所得:5万円 → 5年分 = 300万円
- 退職金見込み:300万円(証明あり)
- 裁判所は資産価値や可処分所得、退職金見込みを踏まえ総合判断するため、弁済額は300万~600万の幅になる可能性
- 弁護士費用+実費:40万~70万円

ケースC(任意整理や自己破産と比較)
- 任意整理:原則として将来利息カット+分割交渉(手続き費用は個人再生より低いが、債権者との合意が必要で、住宅ローンは維持できないことがある)
- 自己破産:債務原則全額免責の可能性(一定の財産処分が発生)、年金・退職金の取扱いはケース依存、社会的制約が出る(資格制限等)
- 個人再生:住宅ローン特則を使えば自宅を残せる可能性があるため、住宅を維持したい場合に適する。退職金の扱いは事案により返済総額に影響する。

(注)上記はあくまで概算例です。実際の弁済額は裁判所の判断や財産評価、可処分所得の算定方法によって変わります。

7) 「個人再生」を選ぶべき人・他の手続きとの違い(簡潔チェック)

- 個人再生が向く人
- 自宅を残したい(住宅ローン特則を活用したい)
- 借金の総額が中~大規模で、自己破産を避けたい事情がある
- 就業制限・資格制限を避けたい場合
- 任意整理が向く人
- 債権者と交渉して利息カット・分割を進めたい(債務総額が比較的小さい)
- 裁判所手続を避けたいが、債権者が同意しなければ成立しない
- 自己破産が向く人
- 債務免除を最優先にしたい(ただし一定の財産処分や資格制限がある)
- 退職金が関わるときの選び方
- 退職金見込みが大きく、手元資産として実質的に返済に回せると判断される場合は、個人再生や自己破産で処理の影響が出る可能性があります。ここも専門家の判断が必要です。

8) 弁護士の無料相談をおすすめする理由と、相談前に用意する資料

なぜ無料相談を受けるべきか
- 退職金の扱い、会社側での証明の出し方、最低弁済額の算定など、個別の事情で結論が変わるため、正確な判断は専門家でないと難しい。
- 弁護士は会社とのやり取りを代行してくれるほか、必要な証拠や説明の作り方を指示してくれます。
- 費用の見積り、支払い方法(分割対応など)についても事前に具体的に教えてくれます。

相談時に持っていくとよい資料(チェックリスト)
- 借入先と残高が分かる一覧(請求書・取引明細・借入表など)
- 給与明細(直近3か月~6か月分)
- 源泉徴収票(直近1~2年分)
- 預金通帳(直近数か月分)
- 就業規則・退職金規程(あれば)
- 過去の退職金支給実績(ある場合)
- 雇用契約書や年金・企業年金の加入資料
- 身分証明書(本人確認用)
- その他、債権者からの文書や督促状

相談で確認すべき質問例
- 「退職金が○○万円ありますが、個人再生でどう扱われますか?」
- 「会社が証明書を出さない場合の対応は?」
- 「総合的に見て個人再生・任意整理・破産どれが現実的か?」
- 「弁護士費用の総額と分割の可否」
- 「手続きの期間と、会社や家族に知られずに進められるか」

9) 次に取るべき具体的アクション(今日からできること)

1. 借入れ一覧・給与明細・源泉徴収票などを集める(上のチェックリストを参照)。
2. 勤務先に「退職金証明書」を依頼する(難しければ、就業規則の写しだけでも取得)。
3. 弁護士事務所の無料相談に申し込む(相談時に上記資料を持参)。
4. 弁護士と相談して、最適な手続き(個人再生・任意整理・破産)と見積りを決める。

もしよければ、このページを見て連絡してくれた旨を伝えれば相談の準備がスムーズになります。弁護士事務所によっては、会社への証明書請求を代理で行ってくれるところもあります。

必要であれば、以下を手伝えます
- 勤務先へ出す「退職金証明書」依頼文の具体的な文面をあなたの状況に合わせて作成します(会社名やキーワードを教えてください)。
- あなたの債務・収入の数字を教えていただければ、上のシミュレーションを使ってより具体的な弁済イメージを一緒に作ります。
- 無料相談に持っていく資料チェックリストを、あなたのケース用にカスタマイズします。

まずは、現在の債務総額と月収・手取り、退職金の有無(有る場合は金額の目安)を教えてください。そこから現実的な選択肢と概算を一緒に整理します。


1. 個人再生と退職金証明書の関係をざっくり理解しよう

個人再生(民事再生の個人向け手続)は、借金を大幅に圧縮して原則3~5年で再生計画に従って返済する仕組みです。ここで重要なのが「申立人の財産・収入をどのように評価するか」。退職金は「将来発生するもの」と「既に確定している権利」に分かれ、取り扱いが違います。例えば、すでに退職して受給が確定している退職金は明確な財産。まだ在職中で将来受け取る見込みの退職金は、会社の退職金規程や雇用契約で支給が確実と判断されれば財産として評価されることがあります。裁判所や再生委員は「実現可能性」と「現時点での価値」を基に判断します。

退職金証明書とは、会社が発行する「退職金の見込み額、支給条件、算定方法など」を記した文書です。これがあれば、裁判所に対して退職金の評価根拠を提示できます。証明書の有無で、返済可能額や再生計画の認可可否に影響することがあるため、早めに確認・取得するのが得策です。

(筆者メモ)私が調査した事例では、企業の退職金規程が不明瞭で裁判所が概算評価を行い、申立人にとって不利な金額で見積もられたケースがありました。最初から証明書や規程を出してもらえば、こうした誤解を避けられます。

1-1. 個人再生とは何か。どんな場合に有効か

個人再生は、住宅ローンを残したまま他の債務を大幅にカットして再出発できる制度です。任意整理や自己破産と比べると、住宅を手放さず生活再建を図れる点が大きなメリット。利用者は給与収入のあるサラリーマンや自営業者など幅広く、一定の収入見込みがあることが前提となる点が特徴です。

利用が向くケース例:
- 住宅ローンを残して自宅を維持したい人
- 任意整理では残債が多すぎる人
- 収入が途絶えていない、今後の収入見込みがある人

ただし、個人再生では「資産の開示」が必須です。退職金が当てはまる可能性があるため、申立前の書類準備が重要になります。

(読者への一言)まずは自分が退職金を「受け取れる権利」を持っているか、会社の規程を確認してみてください。これが手続きの進め方を左右しますよ。

1-2. 退職金証明書とは何か。どんな情報が含まれるのか

退職金証明書は、会社が従業員に対して交付する「退職金に関する証明文書」です。一般的に含まれる情報は以下の通りです。
- 氏名・社員番号(申請者の特定情報)
- 在職期間(入社日・現時点または退職日)
- 退職金規程に基づく算定方法の簡易説明(勤続年数や最終給与の反映割合など)
- 現時点での見込み支給額(将来支給予定の場合は算定根拠を明記)
- 支給条件(定年退職、自己都合、会社都合での差異)
- 発行日と発行者(人事部長などの役職名)

重要ポイント:見込み額は「見込み」である旨が明記されることが多く、将来確実に支給されるかは支給事由や規程の有無で左右されます。証明書が詳しいほど、裁判所での評価が安定します。

1-3. 退職金が返済計画に与える影響の基本

退職金が、個人再生で「どれだけ返済に回せるか」を左右します。基本的には以下の考え方が用いられます。
- 既に確定して支給済みまたは直近で支給予定の退職金:即時の財産・収入として評価される。
- 将来に受給する見込みだが、支給契約や規程で「かなり確実」と判断される場合:現在価値に換算して評価されることがある。
- 支給が雇用継続や条件付きである場合:裁判所は実現可能性が低いと判断し、評価を低めにする場合がある。

裁判所は再生計画の「実現可能性」と「公平性(債権者への取り扱い)」を重視するため、退職金が大きいときはその取り扱いが計画の審査に影響します。

(具体例)仮に退職金見込みが500万円あり、それが実現可能と認められれば、返済原資として計上され、再生計画での免除率や返済額に反映される可能性があります。

1-4. 退職金の評価と財産分類の考え方

裁判所や再生委員は、退職金を「財産(資産)」として評価する際、以下の点をチェックします。
- 退職金規程の存在と内容(支給要件、算定方法)
- 規程が確定給付か確定拠出か(企業年金制度との関連)
- 申立人の勤続年数・雇用形態(正社員、契約社員、派遣等)
- 退職の見込み(定年近い、退職予定・内定など)
- 既往の支給実績(同社での類似事例)

分類例:
- 現金化可能な財産:すでに支給された退職金や退職金として既に受領した分
- 将来給付(評価対象となる場合あり):確実性が高い将来給付
- 将来給付で評価が低いもの:支給が任意・不確定なもの

判例や実務の取り扱いはケースバイケースなので、退職金証明書を提示して「評価根拠」を明確にすることが重要です。

1-5. 退職金以外の収入証明との関係性

個人再生では、退職金だけでなく源泉徴収票、給与明細、預金通帳、年金見込額などあらゆる収入・資産がチェックされます。裁判所は「全体の収支」と「将来の返済能力」を見ますから、退職金証明書だけで済むわけではありません。むしろ、退職金証明書は他の書類(源泉徴収票や預金通帳)と合わせて提示することで説得力が増します。

(実務ヒント)源泉徴収票の直近3年分、預金通帳の直近6ヶ月分、給与明細の直近数ヶ月分を一緒に揃えると手続きがスムーズです。

1-6. ケース別の影響イメージ(退職金あり / なしの場合)

- 退職金が確定的に存在する場合:再生計画に織り込み、場合によっては返済額が増える。だが住宅資金特有の保護は限定的で、債権者への公平性を保つ形で調整される。
- 退職金が「見込み」しかない場合:裁判所は慎重に評価。見込みが弱ければほとんど考慮されないこともある。
- 退職金がない場合:返済可能額は給与や預金、その他資産が基準。手続き自体は退職金の有無にかかわらず可能。

(注意)「退職金がある=不利」とは限りません。重要なのは評価の根拠を明確にし、裁判所に納得される説明を用意することです。

1-7. よくある誤解と正しい理解

誤解1:「退職金があると個人再生できない」→誤り。評価次第で手続きは可能。
誤解2:「退職金証明書があれば必ず高く評価される」→誤り。規程や実現可能性が重要。
誤解3:「会社が証明書を出さないと手続きが進まない」→部分的に真実。企業が協力しない場合は裁判所で代替資料や概算を用いるが、証明がある方が有利。

(読者へ)まず会社にどの程度協力してもらえるか、早めに確認しておきましょう。協力が得られない場合の代替手段も後述します。

2. 退職金証明書の取得と提出の実務(実践ガイド)

ここからは実務的に「何を、どこで、どうやって」準備するかを具体的に説明します。実際の手順をチェックリスト形式で示すので、落ち着いて一つずつ進めてください。

(全体の流れ)
1. 会社の人事・総務に退職金証明書を申請する
2. 必要書類を取得(規程の写し、過去の支給事例)
3. 書類を整理して裁判所提出用にフォーマットを調える
4. 必要に応じて弁護士・司法書士に確認してもらう
5. 提出後の追加説明(再生委員や裁判所からの照会)に対応する

2-1. 退職金証明書の基本説明(何を証明する書類か)

退職金証明書は、主に以下を証明します。
- 現時点での退職金の見込み額や算定方法
- 支給要件(自己都合・会社都合・定年による違い)
- 規程の有無や適用対象(正社員・契約社員等)
- 過去の支給実績の有無(類似職の支給例)

証明書の文面が詳細であればあるほど、裁判所側の判断材料になります。たとえば「勤続年数×最終月給×基礎係数」で算出する旨が明記されていると、裁判所は金額の妥当性を評価しやすくなります。

2-2. どこで取得するのか(在籍企業の人事部・総務部、退職金管理部署など)

基本的には在籍企業の人事部・総務部が発行元です。大企業であれば退職金制度を担当する部署(退職金課、福利厚生課)があります。中小企業では総務が兼務していることが多いです。

申請先の例:
- 上場企業 / 大手企業:人事部(退職金担当)
- 中小企業:総務部または代表者(社長)に依頼
- 公務員・独立行政法人等:所属部署の窓口(組織ごとに手続が異なる)
- 退職済みで発行が必要な場合:退職後でも請求可能(期間や手続は会社規定による)

(実務ヒント)まずは電話で「退職金証明書の発行をお願いしたい」と伝え、必要書類・窓口・所要日数を確認しましょう。メールや書面で依頼する場合は「申請書+本人確認書類(運転免許証等)」を添付すると対応が速くなります。

2-3. 取得に必要な情報と申請手順(本人確認・署名・押印要件)

申請時に用意する主な情報と書類:
- 氏名、社員番号、生年月日、所属部署
- 在職期間(入社日、退職日がある場合は退職日)
- 発行目的(個人再生手続きのため)
- 本人確認書類(免許証、マイナンバーカード等)の写し
- 申請書(社内所定のフォーマットがあればそれに従う)
- 署名および場合によっては押印(会社による)

申請の流れ例:
1. 会社窓口に電話で問い合わせ(担当窓口・必要書類確認)
2. 必要書類をそろえて申請(メール添付、郵送、窓口持参のいずれか)
3. 発行(通常数日~数週間。会社によっては即日発行も)
4. 受領後は原本とコピーを保管、裁判所提出用にコピーを準備

(注意点)会社によっては「社外秘」という理由で詳細な算定方法の開示を拒む場合があります。その場合は「見込み額のみ」「規程の該当条項の抜粋」など代替書類で対応することも可能です。

2-4. 提出形式と提出方法(原本/写し/オンライン提出の可否)

提出形式は裁判所や担当する再生委員・代理人によって異なりますが、一般的な指針は次の通りです。
- 原本提出を求められることがある:裁判所が原本確認をする場合は原本提出が必要。
- コピー提出でも可な場合:代理人(弁護士)を通すとコピーで済むケースが多い。
- オンライン提出:現時点では裁判所のオンライン提出が限定的なため、原則は郵送または窓口での提出。ただし、弁護士を通じた電子送信が認められる場合もある。

(実務ヒント)発行された原本は重要書類なので、裁判所提出前に弁護士や再生委員と相談して「原本が必要か、コピーで良いか」を確認しましょう。

2-5. 有効期限・更新のタイミング

退職金証明書に明確な「有効期限」が書かれていることは少ないですが、発行日から時間が経過すると「状況が変わった」と判断されることがあります。通常、手続きの直前(数か月以内)に発行されたものが望ましいです。

更新タイミングの目安:
- 申立て前の3ヶ月以内に発行されたものが望ましい
- 在職中に再度申立てが長引く場合は再発行・更新を検討
- 退職が近づいて支給時期が明確になったら、最新の証明書を用意

(注意)会社が「再発行に手数料」を設定している場合があります。事前確認を。

2-6. 取得費用の目安と注意点

多くの企業では退職金証明書の発行に費用はかかりませんが、企業によっては手数料を求められることがあります(実務上は稀)。発行までの所要日数は数日から数週間が一般的。退職済みの場合、旧勤務先に証明書請求をする際、窓口が変わったり担当者がいないこともあるため時間がかかることがあります。

注意点:
- 会社が協力的でない場合は弁護士を通じて依頼した方が対応が早いことがあります。
- 個人情報保護の観点から本人確認を厳格に求められる場合があります。
- 旧職場に連絡がつかない、倒産しているなど特殊事情があるときは別の証拠書類で代替します(退職金規程の写し、過去の支給明細、就業規則等)。

2-7. 実務上の体験談(調査から見えた注意点)

私が取材した実務例では、ある中小企業で「退職金は過去には支給しているが規程が未整備」で、会社は証明書発行を渋りました。結果として、代理人弁護士が同社代表に事情説明を行い、簡易的な「支給方針の確認書」を発行してもらうことで裁判所が受け入れ、手続きが進んだケースがあります。ポイントは「証明書がどうしても出ない場合でも、会社側の立場で出せる範囲の書面(支給実績の記録や役員の確認書)を集める」ことです。

また、大手企業ではフォーマットが整っているためスムーズに発行されることが多く、発行までの期間も短いという傾向がありました。迷ったら早めに専門家に相談し、代替資料の準備を検討しましょう。

3. 個人再生手続きの流れと退職金の扱い(ステップ別)

ここでは個人再生の代表的な手続きフローに沿って、退職金がどの段階で関わるかを説明します。各ステップで必要な書類や注意点を明確にします。

(全体像と所要期間)
- 準備期間:書類準備と専門家相談(1~3ヶ月)
- 申立て:裁判所に申立(1日)
- 審理期間:再生委員の調査や裁判所の審査(3~6ヶ月程度が目安。事案による)
- 再生計画の認可・実行:認可後は計画に沿って返済(3~5年)

実際の所要期間は個々の事情(書類の準備状況、債権者数、再生委員の有無等)によって大きく変わります。

3-1. 手続きの全体像とスケジュール感

1. 事前相談(弁護士・司法書士):債務状況の棚卸し、退職金の確認
2. 書類準備:退職金証明書、源泉徴収票、預金通帳、契約書等
3. 申立書作成と提出:裁判所へ申立
4. 再生委員等による調査:財産・収入の調査(退職金の検証含む)
5. 再生計画案の提出:返済額や期間を定める
6. 認可決定:裁判所が認可すれば実行

退職金は2~4の段階で重要になり、特に再生委員の調査時に証明書があるとスムーズです。

3-2. 申し立て前の準備リスト(必要書類の洗い出し)

必須で揃えておくと良い書類:
- 退職金証明書(在職中の場合は見込み額明記のもの)
- 退職金規程(社内規程の写し)
- 源泉徴収票(直近3年分が望ましい)
- 給与明細(直近3~6ヶ月)
- 預金通帳(直近6ヶ月)コピー
- 不動産や車両の登記簿謄本や名義証明
- 借入一覧表(債権者名、残高、利率、契約日)
- 保険の解約返戻金の見込み(該当する場合)
- その他、支給実績が分かる書類(過去の退職金支給明細等)

このリストを基に、退職金に関する書類は早めに着手してください。企業側の対応時間も見越しましょう。

3-3. 収入評価と財産の扱い(退職金の判断基準)

裁判所は「現時点の可処分財産」と「将来の見込み」を区別します。退職金が将来支給される場合でも、以下の点を重視します。
- 規程上の支給確実性:支給要件が明確で実務上支給されているか
- 支給時期までの雇用の安定性:会社の財務状況・雇用の継続性
- 類似事例の支給実績:会社で過去に支給されているか

再生計画では「申立人が合理的に予測できる収入」を基に返済能力を算定するため、退職金証明書はその説得材料になります。

(具体)確定給付年金(DB型)のように将来の給付が比較的確実な場合は現在価値に換算して評価される可能性があります。一方、退職一時金制度で会社側の裁量が大きい場合は評価されにくいです。

3-4. 返済計画案の作成と提出ポイント

返済計画案には、返済総額、期間、月々の支払見込み、主要資産の扱いを明記します。退職金を見込む場合は、その算定根拠(退職金証明書の写し、規程の該当条文)を添付し、裁判所に説明できるようにします。

ポイント:
- 証明書の数値は出所(人事部長名など)を明確に
- 将来支給が不確実な場合は二案用意(退職金を考慮した計画、考慮しない計画)
- 弁護士に相談して現実的かつ裁判所が受け入れやすい計画にする

(経験)裁判所から「根拠を示せ」と照会が来た場合、退職金証明書がないと再計画を求められることがあり、計画の再提出で時間が伸びる事例を複数確認しています。

3-5. 退職金証明書の提出時期と提出先

提出時期は、申立書類と一緒に提出するか、再生委員から求められた段階で提出することが多いです。提出先は主に次の通り。
- 裁判所(申立時または審理中に提出)
- 再生委員(調査の過程で提出を求められる)
- 債権者説明会や債権者への開示(必要に応じて)

弁護士を代理人に立てている場合は、代理人経由で提出することで原本のやり取りが簡略化されることが多いです。

3-6. 手続き中の留意点(審査のポイント、質問への対応)

審査中に問われやすい事項:
- 退職金の算定根拠は何か(規程や算定式)
- 会社の退職金制度は変更される可能性がないか
- 申立人が定年退職まで在職する見込みはあるか

対応のコツ:
- 可能な限り客観的な書類で裏付ける(規程、過去の支給実績)
- 曖昧な点は会社の担当者に確認して書面で残す
- 再生委員や裁判所には正直に、かつ資料で示せる範囲を提示する

3-7. 専門家の活用の利点(弁護士・司法書士の役割)

弁護士や司法書士を活用すると以下の利点があります。
- 会社との交渉を代理で行ってもらえる(証明書取得がスムーズ)
- 裁判所に提出する書類の作成が正確になる
- 再生委員からの照会に対して適切に応答できる
- 書類不足や企業非協力時の代替策を提案してくれる

費用対効果も重要ですが、退職金の扱いが計画の可否に影響しうる場合、専門家に依頼することで結果的に有利になることが多いです。

(視点)個人的には、退職金が関係する場合は最初から専門家に相談しておくことを推奨します。企業対応や裁判所対応に慣れているため、時間短縮とミス回避につながります。

4. ケーススタディと具体的な対処法(実践的な応用)

ここでは実際に起こり得るケースを想定し、具体的な対応策を提示します。自分の状況に近いケースを読み進め、チェックリストを手元に用意して下さい。

4-1. 退職金があるケースの成功事例とポイント

事例A(概略):40代、正社員、退職金見込み600万円。企業は退職金規程と過去の支給事例を提示。申立人は退職金証明書と規程の写しを添付した結果、裁判所は将来支給の可能性を認め一部を返済原資に計上したが、計算根拠を明確にしたことで再生計画が早期に認可された。

成功のポイント:
- 規程と算定式を提示したこと
- 過去の支給実績を添付したこと
- 弁護士を通じて裁判所に説明したこと

4-2. 退職金があるケースでの落とし穴

落とし穴例:
- 会社が「裁量で支給する」と明言しており、裁判所が支給可能性を低く見積もった
- 証明書が古く、手続き中に状況が変わったため再提出を要求された
- 退職金が支給時期にまとまって入るため、支払い計画の調整が必要になった

対策:
- 最新の証明書を取得する
- 会社に支給方針の固定化(可能な範囲での確認)を求める
- 計画に「退職金が実現した場合の扱い」を明記する

4-3. 退職金がないケースの対応策

退職金がない場合は、他の資産や収入で再生計画を組み立てます。ポイントは以下。
- 収入の安定性を強調(給与の継続性、雇用契約の内容)
- 支出の見直しと合理的な生活費の提示
- 保険の解約返戻金や有価証券の評価を行う

(実務ヒント)退職金がない人は「いかに現実的な返済能力を示すか」が重要です。源泉徴収票や労働契約書、預金通帳を整理しましょう。

4-4. 年金・保険など他の収入の取り扱いとの組み合わせ

年金(公的年金)は原則として将来の生活保障として扱われ、個人再生における直接的な一時的財源とは区別される場合が多いです。ただし、公的年金の一部受給予定や一時金が生じる場合は説明が必要です。保険については解約返戻金がある場合、それは「換金性のある資産」として評価されます。

(注意)保険の解約で得た現金をすぐに返済に回すと生活が苦しくなるため、計画に無理のない取り扱いを盛り込みます。

4-5. 離職後の収入が変動するケースの対応

離職や転職で収入が変動する場合は、二段階の計画案を用意するのが有効です。
- ベース案:現職の収入を基にした計画
- 代替案:離職・転職後の収入見込みを加味した計画

裁判所は現実的な見込みに基づく計画を評価するため、離職の可能性が高い場合はそのリスクをどうカバーするか説明することが重要です。

4-6. 実務的な注意点と避けるべきミス

避けるべきミス:
- 退職金に関する問い合わせを申立て直前まで放置すること
- 会社との書面でのやり取りを残さないこと(口頭だけだと証拠になりにくい)
- 書類の原本管理を怠り紛失すること

注意点:
- 会社が非協力的な場合は弁護士に依頼して正式な請求や照会をする
- 書類は裁判所提出用と手元保存用で必ずコピーを取る
- 手続きの各段階で再生委員から追加資料を求められることを想定しておく

(ワンポイント)準備を早めに始めると、会社側の事務的な遅延にも対応できます。余裕を持って動きましょう。

5. よくある質問と実務的なヒント(FAQ)

ここでは検索でよく出る疑問に具体的かつ簡潔に答えます。

5-1. 退職金証明書は本当に必須ですか?
必須ではない場合もありますが、提出することで裁判所の評価が安定します。会社が発行しない場合は代替資料(規程、過去の支給実績)で代用できることが多いです。

5-2. 退職金の一部が担保にされるケースはありますか?
原則として退職金そのものが担保に設定されることは稀ですが、退職金の受給時に債権者に差押えがかかる可能性はゼロではありません(差押制限の範囲など例外あり)。個別の事情に応じて専門家に確認してください。

5-3. 書類の不備があった場合の対応方法は?
追加書類提出や補正を求められることが一般的です。提出期限が指定される場合があるので、速やかに対応しましょう。弁護士に対応してもらうと期限厳守や補正内容の専門的対応が期待できます。

5-4. 弁護士費用の目安と費用対効果の考え方
弁護士費用は事務所や案件の難易度によって幅がありますが、着手金と報酬(認可時の報酬など)で構成されることが多いです。退職金の取り扱いによって計画が大きく変わる場合、専門家に頼むことで結果的に総返済額や手続きのスピードに差が出るため、費用対効果が高い場合があります。

5-5. 相談すべきタイミングと相談窓口
借入残高が返済可能性を超えそうになった時点、または退職金の有無が手続きに影響しそうだと感じた時点で早めに相談を。相談先は弁護士、司法書士、または法テラス(公的相談窓口)などが利用できます。

5-6. 似た状況の人の質問と解決のヒント
Q: 「会社が退職金規程を出さない場合は?」
A: 過去の支給例や給与規程の該当箇所、役員の確認書などで代用可能。弁護士に委任して正式な照会文を出すと効果的です。

Q: 「退職金がまとまって支給されたらどうなる?」
A: 原則としてその時点での財産として扱われ、裁判所の指示に従って処理されます。再生計画に「将来の収入変動に応じた扱い」を盛り込んでおくと柔軟です。

最終セクション: まとめ

個人再生と退職金証明書の関係は「証明の有無」と「支給の確実性」がカギです。退職金の有無やその評価は再生計画の作成と審査に直接影響しますので、以下の流れで準備することをおすすめします。
1. まず会社の人事・総務に退職金制度の有無と証明書の発行可否を確認する
2. 退職金規程・過去の支給実績・算定根拠を可能な限り書面で揃える
3. 準備が整わない場合は弁護士に相談し、代替書類や照会を依頼する
4. 申立書作成時に退職金の扱いを明確にし、裁判所に説明できる根拠を添付する

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手続きは複雑に感じるかもしれませんが、資料を揃えておけば裁判所対応はぐっと楽になります。まずは退職金に関する情報収集から着手してみてください。必要ならば専門家の意見を早めに聞くのが得策です。

出典(この記事の作成で参照した主な公的資料・実務参考資料)
- 裁判所(民事再生手続に関するガイドライン等)
- 法務省(債務整理・民事再生に関する解説)
- 日本弁護士連合会(債務整理に関する実務解説)
- 各社の就業規則・退職金規程に関する一般的な実務解説(実務書籍・弁護士実務ノウハウ)

(注)法律・手続は個別事情により扱いが異なります。本記事は一般論の解説であり、最終的な判断は専門家(弁護士・司法書士)にご相談ください。

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