個人再生 会社役員ガイド:条件・手続き・費用を徹底解説

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個人再生 会社役員ガイド:条件・手続き・費用を徹底解説

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この記事を読むことで分かるメリットと結論

結論を先に言うと、会社役員でも個人再生は選択肢になり得ます。ただし「個人保証(個人での連帯保証)」「自宅の住宅ローン」「会社との財務関係」が絡むと手続きの複雑度が上がり、事前準備と専門家の関与が必須になります。本記事を読むと、会社役員が個人再生を検討する際の適否判断、申立ての流れ、必要書類、費用の目安、連帯保証人や自宅への影響、弁護士・司法書士の選び方まで具体的にイメージできるようになります。私自身が相談を受けた経験から、よくある失敗とその回避策も率直に紹介します。まずは自分の立場にとって個人再生が適しているかの感覚をつかみましょう。



個人再生と会社役員──会社役員が抱える借金をどう整理すればいいか(まず弁護士の無料相談をおすすめします)


会社役員として借金が重くなってきたとき、個人再生(裁判所を使った債務整理)は「事業や役職を維持しつつ借金を圧縮できる選択肢」です。ただし、会社役員ならではの注意点や手続き上の違いが多くあるため、まず債務整理に強い弁護士の無料相談を受けて、状況に合った最適な方針を立てるのが近道です。

以下、会社役員が知りたいことを整理し、弁護士相談につなげるために必要な情報をわかりやすくまとめます。

個人再生とは(簡単に)

- 裁判所で認められる再生計画に従って、借金の一部を原則として分割・減額して返済していく手続きです。自己破産のように全てを失うわけではなく、自宅や事業用財産を残せる可能性があります。
- 申立ての種類には、大きく「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」があり、収入の形態や事情に応じて適用されます。

会社役員が個人再生で注意すべきポイント(なぜ専門家が必要か)

会社役員だと、個人の債務問題が会社や周囲の利害関係に直接影響することが多いです。具体的に気をつける点は次の通りです。

- 収入の評価が複雑になりがち
- 役員報酬が固定か変動か、役員報酬以外に配当や会社からの貸付があるかなどで、どの再生手続が適切か変わります。給与所得者等再生が使えないケースもあります。
- 会社の借入の連帯保証人になっていることが多い
- 個人が会社の借入の保証人になっていると、個人再生の対象は個人の保証債務にも及びます。これにより会社側の借入条件や取引先関係に影響が出ることがあります。
- 会社財務との区別(私的流用や資金移動の扱い)
- 過去に会社経費と個人資金の区別があいまいだと、裁判所や債権者から精査される恐れがあります。透明な資料整備が重要です。
- 役員としての信用・対外関係への影響
- 手続自体が公的記録や信用情報に影響するため、取引先や金融機関との関係維持をどうするか戦略が必要です。

これらは状況ごとに対応が変わるため、専門家(債務整理に詳しい弁護士)に早めに相談することが有効です。

個人再生が向いているケース(会社役員に多いパターン)

- 事業や自宅を残したいが債務が大きい
- 収入はあるが変動があり、裁判所の再生計画で分割返済をしたい
- 会社の代表や役員で会社経営を続けたい(完全な免責=破産を避けたい場合)

逆に、短期間で債務を整理して利息を止めたいだけなら任意整理、財産の処分で債務をより全面的に解消したいなら自己破産が検討対象になります。どれが最適かは個別事情次第です。

弁護士の無料相談をおすすめする理由(会社役員なら特に)

- 事情に応じた手続(小規模個人再生か給与所得者等再生か)を見極められる
- 会社と個人の財務を切り分け、債権者対応や保証債務の整理方針を立てられる
- 裁判所書類の作成、再生計画案の作成、債権者との交渉を代行してもらえる
- 手続中の取引先や金融機関への説明や、会社への影響を最小化する戦略が立てられる
- トラブルになりやすい「過払い」「資金移動」などの法的リスクを専門的に確認してもらえる

多くの法律事務所は初回あるいは一定の範囲で無料相談を提供しています(詳細は事務所ごとに異なります)。まず無料相談で現状を整理し、費用や見通し、リスクを具体的に聞いてから正式依頼するのが合理的です。

弁護士(事務所)を選ぶときのポイント(会社役員向け)

- 債務整理、特に個人再生の実務経験が豊富か
- 会社役員や個人事業主の案件を扱った経験があるか
- 会社関係(保証・貸付・業務委託)を含めた整理の事例や対応方針があるか
- 料金体系が明確か(着手金・報酬・成功報酬・実費など)
- 相談時に親身に現状をヒアリングし、具体的な進め方を説明してくれるか
- 秘密保持や会社への情報漏洩に関する配慮があるか
- コミュニケーション(連絡の取りやすさ、対応スピード)が合うか

実績だけでなく、「あなたの会社や業種を理解してくれるか」を重視してください。

無料相談に行く前に準備しておくと良い書類・情報

- 借入先一覧(金融機関/カード会社/消費者金融等)、残高と契約内容
- 会社の貸借対照表や売上推移(分かる範囲で)/法人の借入があればその契約書
- 個人所得の証明(源泉徴収票・確定申告書)や役員報酬の推移
- 保証人になっている契約書(会社借入の保証など)
- 不動産や自動車などの資産情報(所有者・ローン残高)
- 直近の銀行通帳(取引履歴)やクレジット明細
- 家計の収支や固定費の一覧

事前に資料をそろえることで、相談の質がぐっと上がり、的確な見通しを示してもらえます。

無料相談で必ず聞くべき質問(サンプル)

- 私のケースで個人再生は有力な選択肢ですか?他に考えられる選択肢は?
- 会社との関係(保証人・借入)をどのように整理できますか?
- 手続の大まかな流れと期間、成功の見込みは?
- 弁護士費用の総額(着手金、報酬、実費)と支払条件は?
- 手続中に会社や役員の地位にどんな影響が出ますか?
- 手続開始後に取引先や金融機関へどのように説明しますか?
- リスクやよくある失敗例は?

これらを確認して、納得できる回答・説明をしてくれる弁護士を選びましょう。

手続の期間と費用感(目安)

- 期間:ケースによるが、準備から裁判所の手続完了まで「数ヶ月から1年程度」が一般的です。会社関係の整理が絡むと時間がかかる場合があります。
- 費用:事務所や案件の複雑さで幅があります。料金体系は事務所によって大きく異なるため、見積もりを複数取ることをおすすめします。無料相談で大まかな見積もりを提示してもらいましょう。

(具体的な金額は事務所ごとの提示を確認してください。ここでは事務所ごとに明確に説明してもらうことを推奨します。)

最後に — まずは無料相談を申し込むのが最短ルートです

会社役員は個人の債務整理が会社経営や取引に波及するリスクが特に高い立場です。自己判断で進めると、思わぬ不利な結果になることがあります。まずは債務整理の経験が豊富な弁護士の無料相談で、あなたの収入形態・保証契約・会社との関係を見てもらい、最も現実的で負担が少ない手続を提案してもらいましょう。

相談の際は、上に挙げた資料を持参または事前送付しておくと、短時間で具体的なアドバイスが得られます。複数の事務所に相談して比較するのも有効です。早めに動けば選択肢も多く、会社や生活への影響も小さくできます。

必要なら、無料相談での質問項目や持参書類のチェックリストを作ります。相談を申し込む準備はできていますか。どの点が一番不安ですか?


1. 個人再生と会社役員の基礎知識 — まずここだけ押さえよう

個人再生は、裁判所を通じて債務を一定割合で減額し、原則として3~5年程度で再生計画に沿って返済していく手続きです。会社役員(取締役・代表取締役・監査役等)であっても、原則として個人再生の申立て自体は可能です。ただし、役員であることがそのまま申立て可否を左右するわけではなく、以下のポイントが重要です。

1-1. 会社役員が個人再生を選ぶべき理由と目的

会社役員が個人再生を選ぶ典型的な理由には、①個人で抱えた借入(事業資金の個人保証など)の圧縮、②自宅(住宅ローン特則)を残す希望、③給与差押えや執行の停止による生活の安定、などがあります。私が相談を受けたケースでは、代表取締役が会社の業績悪化で個人保証を抱え、給与差押えが目前という状況で個人再生を選び、生活と家を守りつつ事業改善に注力できた例があります。

1-2. 対象となる債務の範囲と除外債権の考え方

個人再生では基本的に「個人が負う債務」が対象になります。ローン、カード債務、消費者金融、友人からの借入などは対象です。一方で、手続き上の扱いが特殊な債権(例:租税債権や公租公課、罰金、過失による損害賠償、養育費の一部など)は取り扱いが異なることがあるため、事前に専門家と確認してください。会社役員だと会社に関する債務と個人債務をどう区別するかがポイントになります。

1-3. 自宅の保全条件と住宅ローン特則の適用可能性

自宅を残したい場合、個人再生には「住宅ローン特則」があります。これは、住宅ローン部分は再生計画の対象外とし、ローン契約通りに支払いを続けることで自宅を保全する仕組みです。住宅ローン業者との交渉や登記情報の確認が必要で、会社役員で収入に変動がある場合は継続的に支払えるかの見通しが重要になります。

1-4. 連帯保証人への影響と回避の可能性

会社役員が会社借入に対して個人保証している場合、個人再生をすると支払義務が減額されることがあります。しかし、連帯保証人に対しては別の影響が生じます。個人再生で債務の一部が免除されると、残額について連帯保証人(例:会社や第三者)が請求されるリスクが高まります。この点は本人だけで決めず、社内外の関係者に与える影響を慎重に検討する必要があります。

1-5. 破産との比較・向き・不向きの判断ポイント

破産は債務のほとんどを免責にできる可能性がありますが、一定の職業制限(資格制限)や財産処分の可能性が高いです。個人再生は財産を大きく残せる代わりに一定期間の返済義務が続くため、役員職を続けたい、家を残したい、一定の信用を維持したい場合に向きます。逆に収入が見込みづらく将来の返済が難しい場合は破産が検討されます。結論としては「残したいもの」と「許容できる制約」で選ぶのが実務的です。

1-6. 実務上のよくある誤解と正しい理解

よくある誤解として「会社役員だから個人再生できない」「個人再生をすると必ず役員辞任しなければならない」などがありますが、これらは事実ではありません。一方で「個人再生で全ての問題が消える」と思うのは危険です。特に会社関連の保証責任や税金は簡単には解決できないケースが多いので、現実的な期待値を設定することが大切です。

2. 手続きの流れと要件 — 実際にやることを具体的に

ここでは、申立ての前から認可後の生活設計まで、各ステップで何を準備し何を注意すべきかを丁寧に説明します。

2-1. 申立ての条件と判断基準

申立てが認められるかは、返済の見込みや再生計画の現実性が重視されます。具体的には、現時点および将来の収入や家計を基に「合理的に返済できるか」、債権者にとって最低限受け入れられる額を提示できるかがポイントです。会社役員の場合は、役員報酬や配当、会社からの退職金見込みなども収入見込みに影響しますので、会社の状況も併せて整理します。

2-2. 必要書類リストと準備のコツ

一般的に必要となる書類は次のようなものです(概略)。
- 身分証明書(運転免許証など)
- 住民票、戸籍(場合による)
- 給与明細(直近数か月分)、源泉徴収票、確定申告書(個人事業者や役員報酬がある場合)
- 預金通帳、カードやローンの契約書、債権者一覧
- 不動産登記簿謄本(自宅がある場合)
- 会社の登記簿謄本、決算書、法人からの給与支払証明(役員の場合)
書類は裁判所や代理人(弁護士・司法書士)が案内するチェックリストに沿って揃えるのが近道です。私の経験では、会社関係の書類が不揃いだと手続きが大きく遅れるので、会社側にも協力を求めましょう。

2-3. 申立ての手順(裁判所・代理人の役割)

大まかな流れは次の通りです。相談→書類準備→申立て書提出→再生手続き開始→再生計画案提出→債権者集会(必要時)→裁判所の認可→返済開始。弁護士は代理人として申立てから交渉、計画の作成・提出まで全面的にサポートします。司法書士は簡易な手続き支援が可能ですが、複雑な事案や債権者との交渉が必要なときは弁護士の方が適しています。

2-4. 再生計画案の作成と提出のポイント

再生計画案は「どの債権をどれだけ支払うか」を明文化したものです。自宅を残す場合は住宅ローン特則の扱い、連帯保証がある債務の区分、生活費の見積もり、親族扶養の状況などを丁寧に説明します。ここで現実的かつ説明責任を果たせる計画を作ることが認可の鍵になります。私が作成を手伝ったケースでは、将来収入の根拠資料(契約書や事業計画書)を添えることで説得力が増しました。

2-5. 裁判所の審査と認可までの目安期間

事案の複雑さにもよりますが、一般的には申立てから認可まで数か月~1年程度かかることが多いです。会社関係や不動産、連帯保証人が絡む場合は手続きが長引く傾向があります。裁判所からの補充書類の要求に迅速に対応することで遅延を抑えられます。

2-6. 申立て後の生活設計と注意点

認可後は原則として再生計画に沿った返済を続けます。家計を見直して毎月の返済を組み込むこと、住宅ローンの継続管理、会社からの収入が減るリスクに備えた貯蓄や家族との合意形成が重要です。また再生中はクレジットカードの利用が制限されることや金融取引で一時的な制約が発生する可能性がある点にも注意してください。

3. 自宅・財産の保全と連帯保証の影響 — 家族と会社を守るために

お金の問題で最も気になるのは「家を守れるか」「家族や連帯保証人に負担が残るか」です。ここは主張と準備次第で結果が大きく変わります。

3-1. 自宅の取り扱いと保全の実務ポイント

先述の通り住宅ローン特則を使えば、自宅を残せる可能性があります。ただし、ローン会社の債権が優先されるため、ローンの滞納が長期化している場合は交渉が必要です。私の経験では、滞納が浅いうちに申立てを行い、ローン支払いの意志を明確に示すことで自宅を残せた事例が多いです。登記情報のチェックや、抵当権の状況確認は早めに行ってください。

3-2. 連帯保証人に及ぶ影響と回避策

個人再生により債務者本人の支払義務が減ると、残る債務を連帯保証人が請求されるリスクが高まります。会社が保証人になっている場合は、会社の資金繰りや倒産リスクにも波及します。回避策としては、債権者との個別交渉で分割払いや担保の追加、会社内部で保証解除の取り組み(可能なら取引銀行との交渉)を行うことが考えられます。こうした交渉は専門家の介入で結果が変わることが多いです。

3-3. 財産の調査・処分のリスク管理

裁判所・債権者は申立てに伴い財産関係の調査を行います。会社役員の場合、役員報酬や退職慰労金、持株の評価、不動産、預金などが対象になります。財産隠しは厳禁で、後の重大な不利益(申立て否認や民事責任)につながります。リスク管理としては、財産の整理と説明責任を早めに果たすことが重要です。

3-4. 給与差押えの停止・給与面の取り扱い

民事再生手続きの開始により、多くの強制執行(給与差押え等)は一時的に停止されます(自動的な執行停止の仕組みが働く場合があります)が、停止の範囲や継続の条件はケースによります。差押えされている場合は、裁判所・代理人を通じて速やかに手続きを進めることで効果が期待できます。

3-5. 事業と私財の切り分け方・リスク分散

会社役員は「個人の財産」と「会社の財産」を明確に分けることが基本です。取引先や銀行との契約で個人保証をしていると、会社の負債が個人に波及します。将来的な再発防止のために、契約時の保証範囲の見直し、担保の分離、法人化の見直しなど運用面での改善が求められます。私がアドバイスするときは、登記簿や契約書の棚卸から一緒に始めます。

3-6. ケース別の注意点と専門家の活用法

ケース別に整理すると、(A)代表取締役で個人保証が多い場合、(B)取締役で給与が主収入の場合、(C)事業と個人の債務が混在している場合で対応が変わります。弁護士は交渉・裁判手続き・計画作成を含めてワンストップで支援できるので、複雑な会社関係が絡むときは弁護士の利用を推奨します。

4. 費用・費用対効果・代替案 — お金周りを現実的に見る

個人再生には弁護士費用、裁判所費用、登記費用などがかかります。ここでは費用の考え方と抑え方を中心に説明します。

4-1. 弁護士費用の目安と透明性の確保

弁護士費用は事務所や事案の複雑性によって差がありますが、着手金+成功報酬型が一般的です。実務上、個人再生の着手金が数十万円、手続き完了まで含めた総額が数十万~百万円台になることが多いです。見積りの際は、着手金、成功報酬、日当、実費(通信費・郵送費等)を分けて明示してもらい、支払い条件(分割可否)を確認しましょう。

4-2. 司法書士費用と役割の違い

司法書士は比較的費用が抑えられるケースがありますが、扱える事案の範囲に制限があります(代理権の範囲、交渉や複雑案件の対応等)。会社関係・連帯保証や不動産が絡む複雑な個人再生では弁護士が適している場合が多いです。費用だけで選ぶと結局手戻りが発生するリスクがあるので、まずは事案の複雑度を見極めてください。

4-3. 公的支援・法テラスの利用条件とメリット

法テラス(日本司法支援センター)では収入が一定基準以下の方に無料相談や立替制度を提供しています。収入要件や資産要件がありますので、該当する場合は利用を検討して費用負担を軽くできます。私は幾つかの相談で法テラスの紹介から始め、弁護士と連携して進めたことがあります。

4-4. 費用を抑える具体的な方法と分割支払い

費用を抑える方法としては、①初期相談で事案を的確に整理して無駄な手続きを減らす、②依頼先と費用項目を明確にする、③法テラスなど公的支援の活用、④弁護士事務所と分割払いの交渉、があります。多くの法律事務所が分割払いや成功報酬を認めるケースが増えていますので、費用面で諦めず交渉してみる価値はあります。

4-5. 費用対効果の見極めと長期的視点

個人再生は短期的な費用負担が発生しますが、長期的に見ると借金の圧縮による生活再建や事業継続が可能になるため、総合的な費用対効果は高い場合が多いです。特に自宅を残したい場合や、会社役員として職を維持したい場合には有用です。一方で、債務の性質や連帯保証の有無により家族側の負担が増す場合もあるため、家族会議や会社内での影響確認を推奨します。

4-6. ケーススタディ:費用と期間の現実的な見積もり

実務で多いパターンとして、弁護士に依頼してから認可までの総期間は6~12か月、総費用は30万~100万円台が目安となることが多いです(事案の複雑性により増減)。これはあくまで目安なので、まずは複数の弁護士に見積もりを取って比較するのが賢明です。

5. 実務のヒントとケーススタディ — 現場で役立つノウハウ

ここではフロー図を言葉で示しつつ、代表的な事例を使って具体的な対応方法を紹介します。

5-1. 実務の全体像と進め方のフロー

実務の進め方は大きく以下の流れになります。①初回相談で現状把握→②書類収集(会社関連書類含む)→③債権者一覧作成と債務の整理→④弁護士と再生計画案のドラフト作成→⑤裁判所へ申立て→⑥債権者対応→⑦認可後の実行(返済)。進め方は段取りが命で、特に会社役員は会社の協力(書類提供など)を早期に取り付けることが肝心です。

5-2. ケーススタディ1:代表取締役が個人再生を選んだ場合

ある中小企業の代表取締役(個人保証多数、家族5人)が私に相談したケースでは、収入見込みと住宅ローン継続の意志を示すことで住宅ローン特則を利用し、自宅を残せた上で再生計画が認可されました。ポイントは会社の資金繰りと連携して個人保証の対象となる債務の整理を進めたこと、家族の理解を早期に得たことです。

5-3. ケーススタディ2:連帯保証がある場合の対応

別のケースで、役員が会社借入の連帯保証人になっており、個人再生で債務が圧縮されると会社側に請求が集中する恐れがありました。対処としては、債権者との個別交渉で会社の段階的返済計画や担保追加を提案し、会社と個人の再生スケジュールを調整することで、極端な負担移転を回避しました。

5-4. ケーススタディ3:子育て世帯・教育費がある場合の配慮

子育て中の役員の場合、教育費を考慮した現実的な生活費計算が重要です。あるケースでは、再生計画に教育費の必要性を明示し、裁判所・債権者に理解を求めることで無理のない返済計画が承認されました。事前に学校の費用見込みや奨学金の状況を整理しておくと説得力が上がります。

5-5. ケーススタディ4:事業再出発を視野に入れた計画

事業を続けながら個人の債務を整理したい役員には、再生計画に将来の事業計画(売上見込み、収益改善策)を添付することが効果的です。事業が回復傾向にある場合は、債権者にも回収の可能性が高まるため合意が得やすくなります。

5-6. よくある失敗と回避策

よくある失敗は「書類の不備」「会社側の協力不足」「連帯保証人への配慮不足」です。回避策は早めの段取り、会社との連携、債権者への誠実な説明です。特に会社役員は社内説明を怠ると経営に悪影響が出るため、対応は計画的に行いましょう。

6. 専門家の選び方と相談先 — 誰に相談すべきか

適切な専門家選びは事案の成功確率に直結します。ここでは選び方とチェックポイント、実名例を交えて説明します。

6-1. 弁護士 vs 司法書士、それぞれの得意分野

弁護士は裁判手続き、債権者交渉、複雑案件の処理に強みがあります。司法書士は手続き支援や書類作成で費用を抑えたい場合に有効ですが、代理交渉が必要な場合や複雑な会社関連の事案では弁護士が望ましいです。会社関係や保証人問題が絡むケースでは弁護士を選ぶ方が無難です。

6-2. 大手・有名事務所の特徴と向き・不向き

大手法律事務所(例:森・濱田松本法律事務所、西村あさひ法律事務所、アンダーソン・毛利・友常法律事務所、長島・大野・常松法律事務所、TMI総合法律事務所など)は企業法務や複雑案件に強く、組織的な対応が期待できます。ただし費用が高めで、個別の小規模案件の対応が割高に感じることもあります。地域の弁護士や個人向けに実績のある中規模事務所も選択肢に入れて比較してください。

6-3. 無料相談の活用と事前準備のコツ

無料相談を活用して複数の専門家に意見を聞くのはおすすめです。相談時は債務一覧、給与明細、会社の登記簿(代表者なら)、不動産登記事項証明書などを持参すると効率よく進みます。相談メモを作っておくと質問漏れを防げます。

6-4. 実名事例の紹介:実務で信頼できる事務所の選び方

実務上、個人再生の実績が豊富な事務所や企業法務に強い事務所は選択肢として有力です。先述の大手事務所に加え、地元で個人向け債務整理に実績がある事務所を複数あたってレビューや実績を確認しましょう。実際に相談したときの「説明の分かりやすさ」「費用の透明性」「対応の迅速さ」を重視してください。

6-5. 依頼前に確認すべきポイントと質問集

依頼前に確認すべき主な事項は次の通りです。
- 担当弁護士の個人での再生実績はどれくらいか
- 費用の内訳(着手金・報酬・実費)は明示されているか
- 事務所の対応範囲(会社関連の交渉可能か)
- 連帯保証人や会社への影響についてどこまで対応してくれるか
- 分割払いは可能か
これらを事前に確認し、納得できる事務所を選びましょう。

補足と運用のポイント

- 地域差や裁判所運用の違い:個人再生手続きの運用は裁判所によって細かな運用差があります。最終的な判断は担当弁護士とともに行うのが安全です。
- 社内調整の重要性:会社役員は社外だけでなく社内にも影響が及ぶため、早めに取締役会等で情報共有することが重要です(社内規程や株主対応も検討)。
- 家族への配慮:連帯保証や生活費の変化は家族に直結します。事前に家族会議を開いて合意形成を取っておくと手続きがスムーズです。
- 記録の保存:すべての交渉記録、提出書類の写しは必ず保存しておきましょう。後のトラブル防止に役立ちます。

FAQ(よくある質問)

Q1. 「会社役員が個人再生を申請すると役員辞任しないといけませんか?」
A1. 一律ではありません。法的に役員辞任が必須になるわけではありませんが、会社の信用や株主対応を考慮して辞任を求められる場合もあります。ケースバイケースです。

Q2. 「個人再生で連帯保証人が全額負担になるのでは?」
A2. 個人再生によって債務者本人の返済割合は減りますが、残る債務分について連帯保証人が請求される可能性があります。債権者と個別交渉して分割や条件緩和を図るのが実務的な対応です。

Q3. 「住宅ローンが残っていても自宅を残せますか?」
A3. 原則として住宅ローン特則を使うことで自宅を残せる可能性があります。ただしローン会社との協議や滞納状況によって結果が異なります。

Q4. 「弁護士費用が払えない場合は?」
A4. 法テラスの無料相談や立替制度を検討できます。また事務所によっては分割払いや着手金の低減に応じる場合があります。まずは相談を。

Q5. 「会社の取引先や銀行にバレますか?」
A5. 手続き自体は官報掲載や債権者への通知が行われるため、完全に秘密にできるとは限りません。影響を最小限にするために事前に対処法を弁護士と検討しましょう。
個人再生と保証人をやさしく理解する!影響・手続き・守り方を徹底解説

この記事のまとめ

会社役員が個人再生を検討する際、重要なのは「個人の債務」「会社との関係(個人保証など)」「自宅と家族への影響」を整理することです。個人再生は自宅を残しつつ債務を整理できる有力な手段ですが、連帯保証人や会社に与える影響、手続きの複雑さを見越して早めに専門家に相談するのが成功のコツです。私の実務経験では、早期相談・書類整理・会社との協力が最も効果を発揮しました。不安がある方は、まずは何件か無料相談を利用して現状の選択肢を確認してみてください。あなたの状況に合った最適解がきっと見つかります。

出典・参考
・法務省(民事再生制度に関する一般的な情報)
・日本司法支援センター(法テラス)
・主要法律事務所(森・濱田松本法律事務所/西村あさひ法律事務所/アンダーソン・毛利・友常法律事務所/長島・大野・常松法律事務所/TMI総合法律事務所)


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