この記事を読むことで分かるメリットと結論
ここを読めば、差し押さえ(差押え)や競売物件の「探し方」「入札手続き」「落札後の明渡し」「資金計画」「リスク回避」まで、実務レベルで使えるノウハウが手に入ります。裁判所(東京地方裁判所・大阪地方裁判所)の情報、官報、競売.jpなどの民間サイトの使い方、登記や調査報告書の読み方、弁護士や司法書士に頼むタイミングまで具体的に解説します。結論としては、競売物件は安く買えるチャンスがある一方で「現況の不確実性」「明渡しトラブル」「残債・抵当権の処理」といったリスクが高いので、事前調査と予算管理、必要なら専門家の活用が必須です。
「差し押さえ・競売物件」で検索したあなたへ — まず知っておくべきことと、今すぐできる対処法
差し押さえ(差押え)や競売物件について調べていると、不安や疑問が次々に出てきますよね。
「差し押さえって何が起きるの?家はどうなるの?」「競売物件は安く買えるって本当?」──まずは知りたいポイントをわかりやすく整理し、あなたにとって適切な行動が取れるように説明します。最後に、差し押さえ・競売に直面している方に、弁護士の無料相談をおすすめする理由と具体的な相談準備も紹介します。
※この記事は法律相談の代わりではありませんが、現場で起きる事例に基づいた一般的な説明と、次に取るべき実務的な手順をお伝えします。
差し押さえ(差押え)・競売物件とは?(簡単に)
- 差し押さえ:債権者(お金を貸した側)が支払いを受けるために、裁判所の手続きや執行によって債務者の財産を拘束することを指します。給与や預貯金、不動産などが対象になります。
- 競売物件:差し押さえられた不動産などを裁判所が売却して債権者に分配する手続きで、市場で一般に入札・落札されるものです。競売手続きは裁判所を通じて行われます。
なぜ差し押さえになるのか(原因と流れ)
ざっくり一般的な流れ:
1. 債務の未払いや契約違反が続く → 債権者が支払いを求める
2. 債務者に対して訴訟や支払督促が行われ、判決や支払命令が確定する場合がある
3. 債権者は強制執行(差押え)を申し立て、財産が差し押さえられる
4. 差し押さえられた不動産などは、裁判所の手続きで競売にかけられる
ポイント:
- 差押え・競売は債権者側の最終手段に近く、裁判所を介した強制的な処分です。
- 一度手続きが進むと、取り戻すのが難しくなる場合があるため、早めの対応が重要です。
差押え・競売になりそう、または既に通知が来たときにまず知りたいこと・やるべきこと
1. 通知内容を確認する(差押通知、執行文書、期日など)
2. 時間的猶予はほとんどないことが多いので、放置しない
3. まずは弁護士など専門家に相談する(理由を後述)
4. 可能な選択肢の例(ケースにより最適解は異なります)
- 債権者と支払条件の交渉(任意整理)
- 個人再生(住宅ローン特則を使える場合も)
- 自己破産(免責が認められれば強制執行は停止される)
- 競売に関する異議申立てや手続き上の抗弁(要法的判断)
5. 書類の整理:契約書、督促書、差押通知、収入・支出が分かる資料、不動産の登記情報などをまとめる(相談の際に必要)
注意点:
- 自分だけで対応を試みても手続きに間に合わない、法的効果を見誤るなどのリスクがあります。特に不動産が関わる場合、状況が複雑になりやすいです。
競売物件を「買いたい」人が知るべきこと(購入リスクと注意点)
競売物件は相場より安く落札できることがありますが、次の点を必ず確認してください。
- 権利関係:登記上の抵当権や地上権、賃貸借関係が残る場合があります。落札後にそのまま住人や借主が残ることもあるため、現況や契約関係の確認が必須です。
- 現況調査:物件の中に入れるかどうか、損傷や瑕疵があるかは事前に十分調べるべきです。現地を見られない場合もあるのでリスクが高まります。
- 予納金(保証金)や手続き:入札参加には所定の保証金が必要で、落札後には残金の支払いや登記手続きなどが発生します。
- 追加費用:滞納された固定資産税や退去費用、改修費用など、購入後に支出がかさむことがあります。
- 立ち退き(強制執行)の難易度:占有者がいる場合、立ち退かせるための手続きや時間・費用が必要です。
「安いから即買い」は危険です。登記情報や占有状況、税金滞納の有無などを専門家と一緒にチェックしてください。
なぜ“弁護士の無料相談”を強くおすすめするのか(債務者向け)
- 早期の法的判断が結果を大きく左右する:差押えや競売手続きは時間的に追われる場合が多く、弁護士が間に入ることで手続きの停止や有利な交渉につながることがあります。
- 法的手続きの代理が可能:裁判所に対する申立てや異議申立て、破産・再生手続きの申立てなどは弁護士でなければ代理できない重要な法的行為です。
- 選択肢の可否を判断できる:任意整理、個人再生、自己破産など、それぞれのメリット・デメリットやあなたの資産・収入に合う選択を法律的観点から評価します。
- 書類準備・交渉・手続きの負担を大幅に軽減できる:長期的な生活設計や資産保全も見据えた助言が得られます。
- 「無料相談」で現状を整理できる:まずは無料で状況を伝え、対応の優先度と具体的な次の一手を確認しましょう。費用や解決の見通しを聞いてから正式依頼を決められます。
(補足)弁護士でない事業者や自己判断だけでは行えない法的行為がある点に注意してください。
弁護士の選び方(差押え・競売対応でチェックすべきポイント)
- 債務整理・倒産手続き(個人再生・自己破産)や強制執行・不動産競売の経験があるか
- 地元の裁判所や実務に詳しいか(地域差があるため)
- 相談で費用や手続きの流れを明確に説明してくれるか(書面で提示してくれると安心)
- 無料相談で現状のメリット・デメリットを具体的に示してくれるか
- 実際に複数の事例を扱った経験や、他の専門家(不動産鑑定士、司法書士、退去交渉の専門家)との連携体制があるか
弁護士への依頼は信頼関係が重要です。説明が丁寧で、あなたの質問にきちんと答えてくれるかを重視しましょう。
相談に行く前に準備しておくとスムーズな書類一覧
可能な限り揃えておくと相談が早く進みます。
- 債権者からの通知・督促状・差押通知(コピー)
- 訴状や判決文、執行文書があればその写し
- ローン契約書や借入一覧(カードローン含む)
- 不動産の登記簿謄本(全部事項証明書)・固定資産税の納税通知書
- 給与明細、源泉徴収票、預金通帳の写し、収支表など収入・支出の資料
- 連絡が来ている債権者の名前と連絡先、請求額の内訳
- その他、競売開始決定の通知や裁判所からの書類
相談の際の「聞くべきこと」例(短くまとめて使える)
- 現在の差押え・競売手続きはいつ取られた・いつ入札なのか?
- 競売が行われるまでの猶予はどれくらい見込めるか?
- 今の状況でできる現実的な選択肢(任意整理、個人再生、自己破産など)と、それぞれの見通し・期間・費用は?
- すぐにできる差し止めや手続き(必要書類・費用・スケジュール)は?
- 依頼した場合の弁護士費用の概要(初期費用・成功報酬の有無など)
最後に — まずは無料相談で現状を整理しましょう
差押えや競売は「放置すると取り返しがつきにくい」問題になりやすい分野です。早めに弁護士の無料相談を利用して、現在の法的地位、可能な選択肢、今すぐ取るべき手順を確認してください。無料相談では「どの手段が現実的か」「手続きの流れと期間」「費用の概算」が明確になります。時間が勝負になることが多いので、通知が来ている・来そうだと感じたら早めに相談することをおすすめします。
相談に行くときは、上に挙げた書類を持参すると話が早く進みます。まずは無料相談で「今できること」を一緒に整理しましょう。
差し押さえ 競売物件を失敗しないで買う方法|探し方・入札の流れと注意点
はじめに問いかけます。安く買えそうな物件、あなたは「本当にお得」かどうかを見極められますか?ここでは初心者でも分かるよう、実務で必要なチェックポイントを順を追って、具体名(東京地方裁判所、競売.jp、法務局など)を挙げつつ説明します。私自身、都内で一度競売調査を行い、現地で想定外の立ち退き費用を見つけた経験があります。その体験も交えつつ書きますね。
1. 競売物件・差し押さえの基礎知識(まずはここで全体像をつかもう)
競売や差し押さえの全体像を掴むことは最初の一歩です。差押え(差し押さえ)とは、債権者が債務者の財産に対して裁判所を通じて強制的に処分・回収する手続きです。銀行や消費者金融などが債権回収の一環で行い、対象になった不動産は裁判所で競売にかけられます。競売と任意売却の違いは重要。競売は裁判所が主導して売却価格や手続きが決まるため、売却益は債権者に配当されます。一方、任意売却は所有者と債権者が合意して市場で売却する方法で、三菱UFJ銀行など大手行も任意売却の仲介や助言を行うケースがあるため柔軟性が高いです。
入札は「その物件をいくらで買うか」を示す行為。保管金(予納金)を所定額裁判所に納め、入札書を提出して開札日に最高額が落札されます。開札(かいさつ)とは入札書を開けて最高落札者を決定すること。落札後は原則として期日内に代金を納め、所有権移転登記の手続きを進めます。競売物件は住宅・土地・区分マンション・店舗などがあり、区分マンションは管理費や修繕積立金、管理規約の影響を強く受けるので注意が必要です。
裁判所や官報の公告は、東京地方裁判所、大阪地方裁判所などの「不動産競売情報」ページ、官報、そして民間の「競売.jp」などに掲載されます。公告には入札期間や評価額、現況の簡単な説明が書かれており、入札前情報の出発点になります。
2. 競売物件の探し方(実際に探す手順)—具体サイトと使い方
探し方は大きく分けて3つ:裁判所の公式情報、官報、民間サイトです。裁判所の「不動産競売情報」は最も一次情報に近く、東京地方裁判所や大阪地方裁判所のページで「事件番号」「評価額」「入札期間」を確認できます。検索操作は裁判所サイトで「物件検索→物件種別→地域」を選ぶだけ。ここで表示される「調査報告書(評価書)」や「執行官の現況記載」は必ず目を通します。なお、裁判所の情報は更新が遅れることがあるため、入札直前は特に注意。
官報は法律関係の公式公告媒体で、差押えや競売の公告が掲載されます。官報の情報は短文ですが、公告番号や公示日が重要です。見落としがちな点は、公告では「競売開始決定」や「入札期間」などが複数回出ることがあり、タイミングを誤ると手続きを逃す恐れがあります。
民間サイト(競売.jp、競売不動産.com、VICKSなど)は検索性と物件解説が優秀で、評価書の要点を抜き出してくれることが多いです。競売.jpは物件写真や地図、周辺情報が見やすく、入札サポートを行う業者情報もあります。これらを使い分けるコツは「公式で一次情報を確認→民間で比較と相場観を得る」という順序です。
法務局で登記事項証明書(登記簿謄本)を取得するのも必須。郵送やオンラインでの請求が可能で、登記から抵当権、仮登記や差押登記の有無が分かります。現地調査も必ず行い、外観、設備、周辺、居住の有無などを写真とメモで記録してください。経験では、裁判所の現況記載と現地が大きく違うケースに遭遇し、そこに立ち退き費用発生の可能性がありました。
3. 入札前の必須チェック(落札後のトラブルを避けるために)
入札前の調査は「落札後のコスト」を左右します。まずは裁判所の調査報告書(評価書)を正しく読むこと。評価書は不動産鑑定の一種で、評価額や現況、占有者情報が記載されていますが、現地の細部(雨漏りやシロアリ)は分からないことが多いです。私の体験では、評価書で「居住なし」とされながら玄関に生活用品が残っているケースがあり、明渡しにかかる費用が増えました。
登記情報の確認では、根抵当権や抵当権の順位、差押登記の有無をチェック。抵当権は一般に優先順位があり、配当の順序が決まります。抵当権が残ると、落札しても配当の関係で想定外の負担が発生することがあるため、必ず登記簿を確認してください。仮登記や所有権移転に関する未処理事項も重要です。
借家人や居住者がいる場合のリスクは高く、賃借人の権利保護が優先されることがあります。賃料が入る可能性はあるものの、明渡しが必要になれば訴訟や強制執行を経るケースが多く、期間と費用がかかります。建物の瑕疵(欠陥)も要注意で、耐震性や給排水、雨漏り、シロアリ、電気系統の不良などは長期の出費につながります。
資金計画は慎重に。落札代金以外に必要なものとして、予納金(裁判所への保証としての預け金)、登記費用、仲介手数料(使う場合)、リフォーム費、明渡し費用、固定資産税・都市計画税の精算、そして想定外の予備費を用意しましょう。目安としては落札予定額の15~30%を予備費として確保するのが無難です(物件の状態により変動)。
4. 入札・落札の実務(実際に入札する流れ)
入札の手続きは裁判所ごとに細かな差がありますが、基本的な流れは共通です。まず入札申請(入札書)を提出し、予納金(保管金)を指定期日までに納付します。入札書には署名押印が必要で、身分証明書の提示が求められることもあります。入札書は裁判所窓口での直接提出と郵送の両方が可能な場合があるので、東京地方裁判所や大阪地方裁判所の手引きを確認してください。
予納金の仕組みは、落札代金の一部を事前に預けることで入札資格を担保するもの。金額は物件評価額の一部で、数十万円から数百万円に上ることがあります。予納金は落札者が代金を納めれば精算され、落札できなかった場合は返還されますが、手続きや返還までに時間がかかることがある点を覚えておきましょう。
開札は裁判所で行われ、公開で入札書が開かれて最高額が決まります。開札日後、最高額であれば「落札決定」通知が届き、指定された期日までに代金を納付します。代金を期日内に納められないと落札が取り消され、予納金の一部が没収される可能性があるため、資金調達は事前に固めておくことが必須です。
代金納付後は、法務局で所有権の移転登記を行います。登記手続きは司法書士に依頼するのが一般的で、司法書士は登記申請だけでなく引渡し手続きのアドバイスもしてくれます。落札できなかった場合は、再入札や別物件の検討、または競売の代理入札業者を利用する選択肢があります。代理入札を頼む業者は、手数料と成功報酬の構造を事前に確認してください。
5. 落札後の明渡し・占有者対応(最もトラブルになりやすい領域)
落札後に最も厄介なのが「明渡し(立ち退き)」です。明渡し請求は通常、落札者が裁判所へ申し立て、執行官による立ち退き命令と強制執行の流れを経ます。強制執行には期間がかかり、居住者が抵抗すれば警察の立ち会いで実施される場合もあります。落札者は立ち退き費用、残置物の撤去費、仮住まいの費用などを負担する可能性があります。
居住者がいる際の実務では、まず交渉を試みるのが現実的です。立ち退き交渉で合意金や引越し費用を支払うことで早期に明渡しを得られるケースは多く、相場としては数十万円~数百万円程度が発生することがあります(規模と住民の状況により大きく変動)。筆者が見たケースでは、交渉で50万円程度で円満解決した例と、交渉が決裂して強制執行により数百万円かかった例の両方があります。
契約・所有権移転後は、鍵交換や保全措置(ブレーカーの確認、ガスの遮断や開栓手続き)を早急に行いましょう。また、マンションで管理費や滞納分が残っている場合、落札者が負担する可能性があるため、管理組合への確認と清算方法を確認します。滞納が多額にのぼるケースでは落札後の資金繰りに悪影響が出るため、事前調査で管理費の滞納状況をチェックしてください。
弁護士や執行官との連携は、明渡しや債権関係の処理をスムーズに進めるうえで重要です。明渡しや強制執行には法的な知識と経験が必要で、弁護士に依頼すると交渉や訴訟対応を代理してくれます。弁護士法人ALG&Associatesのような執行実務に強い事務所は、費用はかかりますが時間と精神的負担を大幅に減らせます。
6. 資金調達・ローンと税金(落札資金とその後の費用)
競売物件に対する住宅ローンは一筋縄ではいきません。多くの金融機関(例:三井住友信託銀行、みずほ銀行)は競売物件を担保にすることに慎重で、物件の条件(現況・瑕疵・明渡し状況)によっては融資を断ることがあります。一般的に、住宅ローンを組むよりは、自己資金やブリッジローン(短期資金)で落札代金を用意し、その後リフォームや明渡しが完了してから一般的な住宅ローンに借り換える流れが多いです。
落札資金の調達方法は自己資金、親族借入、ブリッジローン、事業性ローンなどがあります。ブリッジローンは短期金利で資金をつなぐ役割を果たしますが、利子負担が大きくなるため資金計画を厳密にして使うべきです。落札代金だけでなく、登記費用、仲介手数料、リフォーム費、明渡し費用、税金の支払いを含めた総合的な資金計画が必要です。
固定資産税・都市計画税は通常、落札日以降の課税は落札者負担となるケースが多く、年度途中で落札した場合は按分精算の必要が生じます。消費税は個人が中古の不動産を取得する場合は非課税となるケースが多いですが、事業者や建物売買の形態によって取り扱いが変わります。譲渡所得税は売却時に生じる税金で、個人・法人で取り扱いが違いますから税理士に相談するのが安全です。
地方自治体の補助金や減税制度を活用できる場合もあります。例えば東京都などでは省エネリフォームや耐震改修の補助金制度があり、条件を満たせば一定の補助が受けられます。これらを事前に調べ、リフォーム計画と合わせて資金効率を高めましょう。
7. リフォーム・再生と売却戦略(購入後にどうするか)
落札後の戦略は大きく分けて「リフォームして賃貸」「リフォームして売却」「自己使用(居住)」の三択です。まず最低限やるべき安全対策は鍵交換、ブレーカー確認、ガス・水道の開栓点検、そして火災保険や地震保険などの見直しです。これを怠ると生活開始直後にトラブルになります。
リフォームの優先順位は、一般的に水回り(キッチン・浴室・トイレ)→給排水・電気設備→屋根・外壁→内装という順です。概算費用は、ユニットバス交換が50~150万円、キッチン交換が50~200万円、屋根や外壁の大規模改修が数百万円規模になることもあります。具体的な見積は地域や物件状態で大きく変わるので複数の業者から見積りを取ることをおすすめします。
賃貸に出す場合は、入居者募集や保証会社の利用、賃料相場の確認がカギ。SUUMOなどで周辺の賃料相場を確認し、需要のある間取りや設備を整えることで空室リスクを下げられます。賃貸経営では管理会社の選定(入居者募集、家賃回収、トラブル対応)も重要です。
売却する場合は、仲介業者選びが成否を分けます。例えば三井のリハウスのような大手仲介は販売力がありますが手数料が高めになることがあります。重要事項説明やレインズへの掲載は仲介業者経由で行われます。リスク回避のため、売買契約書では瑕疵担保責任免除や現況有姿(げんきょうゆうし)などの条項を必ず確認し、必要ならば専門家にチェックしてもらいましょう。
8. 失敗事例と成功事例(具体ケーススタディ)
実務的に学ぶには事例が一番です。失敗事例Aとして、ある投資家が現地調査を怠り、居住者の立ち退き交渉に失敗して追加で300万円以上の立ち退き費用と訴訟対応費を負担したケースがあります。これは「現況記載だけを鵜呑みにした」ことが主因でした。
失敗事例Bでは、登記調査不足により抵当権が残っており、配当手続きで配当妨害を受けたため想定のキャッシュフローが崩れたケースです。抵当権や根抵当権の順位を確認しなかったことが痛手になりました。
成功事例Aは筆者が関わった投資で、現地調査を念入りに行い、管理費滞納が少ない区分マンションを落札。小規模リフォーム(約80万円)で入居付けに成功し、表面利回りが大幅に改善した例です。成功事例Bは一戸建てを落札後、フルリフォーム(約300万円)して短期で売却、リフォーム費用を差し引いても約200万円の売却益を出した例があります。
ここから学べる教訓は明確です。①現地確認は必須、②登記情報は徹底的に確認、③明渡しリスクは早期に評価、④資金の余裕を持つ、⑤専門家を適宜活用する、の5点。これらが守られていれば、競売は有力な投資機会になります。
9. よくある質問(FAQ)—読者の疑問にすぐ答える
Q: 保証金(予納金)は返ってくるの?
A: 基本的には入札に参加して落札できなかった場合は返還されます。落札者が代金を期日内に納付すれば清算され、余剰は返還されますが、手続きや返還に数週間~数ヶ月を要する場合があります。また、入札規定に違反した場合は没収されることがあります。
Q: 競売で購入した家に住めるまでどのくらいかかる?
A: 明渡しがない物件なら即入居可能ですが、居住者がいる場合は交渉や訴訟で数ヶ月~1年以上かかることもあります。平均的には3~6ヶ月を見ておくと安全ですが、事例によってはそれ以上です。
Q: 入札は代理でできますか?
A: 可能です。代理人による入札は裁判所によって手続きが異なりますが、委任状などの書類が必要になります。代理入札を業者に依頼する場合は手数料や成功報酬を事前に確認してください。
Q: 専門家に頼むとどこまでやってくれる?
A: 司法書士は登記手続き・登記簿の読み取りを、弁護士は明渡し交渉や訴訟、債務関係の整理を、不動産業者は現地調査・販売・賃貸募集を担当するのが一般的です。司法書士法人あさひ合同事務所などは登記関連の手続きを一括で代行してくれます。
Q: 初心者は何から始めればいい?
A: 最初の3ステップは、①情報収集(裁判所・官報・競売.jpのチェック)、②現地確認(写真・メモの記録)、③専門家相談(司法書士や弁護士に簡易相談)です。まずは勉強と現場確認から始めましょう。
10. 実用テンプレートとチェックリスト(そのまま使える)
ここでは現場でそのまま使えるテンプレートをまとめます。実際にメモして使ってください。
- 競売物件調査チェックリスト(要点)
- 事件番号、公告日、入札期間、評価額
- 登記事項(所有者、抵当権、根抵当権、差押登記)
- 現況(居住有無、残置物、外観、設備・配管の目視)
- 管理費・滞納状況(マンションの場合)
- 周辺環境(最寄駅、商業施設、災害リスク)
- 入札前の資金・費用シミュレーション表(例)
- 落札想定額:XXX万円
- 予納金:XXX万円
- 登記費用・司法書士報酬:XXX万円
- リフォーム予算:XXX万円
- 明渡し費用・雑費:XXX万円
- 予備費(全体の15~30%):XXX万円
- 明渡し交渉用メール・文例(簡易)
- 件名:○○物件(事件番号○○)に関する立ち退きのお願い
- 本文(要点):自己紹介、落札者である旨、円満な引越しのための条件提示(金額、期日)、連絡先
- 依頼時チェックリスト(司法書士・弁護士・仲介)
- 業務範囲、報酬の内訳、成功報酬の有無、委任期間、費用発生のタイミング
- 現地確認時の撮影・記録チェックリスト
- 全景・玄関・主要部屋・水回り・床下(可能なら)・給湯器・電気の分電盤・外壁・周辺施設写真
- 日付・時間・メモを必ず併記
これらはそのまま使えるフォーマットです。実際の文面や表は自分の状況に合わせて調整してください。
11. 用語集と参考リンク(信頼できる一次情報へ誘導)
- 差押え(差し押さえ):債権者が裁判所を通じて債務者の財産を拘束する手続き。
- 競売:差押えられた財産を裁判所が公正に売却する制度。
- 開札:入札書を裁判所が開封して最高額を決めること。
- 落札:開札で最高額を提示した者が落札者となること。
- 予納金(保管金):入札の際に所定額を裁判所に預ける制度。
- 配当:競売で得た売却代金を債権者に分配すること。
- 仮登記:将来の権利保全のために登記される仮的な登記。
- 強制執行:裁判所の命令により強制的に財産の処分や明渡しを行う手続き。
参考として確認すべき一次情報は、裁判所の「不動産競売情報」ページ、官報オンライン、法務局の登記事項証明書、競売.jpなどの民間サイトです。書籍としては「競売入門」(日本法令)などが基礎理解に役立ちます。
この記事のまとめ
競売物件は「割安に買える可能性」と「リスク高(現況不確実・明渡しトラブル・登記上の負担)」が両立する分野です。結局のところ成功の鍵は「徹底した事前調査」「現地確認」「資金余裕」「専門家の活用」です。まずは裁判所や競売.jpで情報収集し、登記・現況を確認、疑問点は司法書士や弁護士に相談しましょう。経験から言うと、初めてなら小口の区分マンションや管理状況が明確な物件から始めるとリスクが抑えられます。さあ、あなたもまずは1物件を丁寧に調べてみませんか?
出典・参考
・裁判所|不動産競売情報(各地方裁判所の案内ページ)
・官報オンライン(官報の公告情報)
・競売.jp(民間競売情報サイト)
・競売不動産.com、VICKS(民間サイト)
個人再生 履行テスト いつから|開始時期・期間・準備をわかりやすく徹底解説
・法務局(登記簿・登記事項証明書)
・三井住友信託銀行、みずほ銀行(ローン・融資の一般情報)
・弁護士法人ALG&Associates(執行・明渡し関連の実務)
・司法書士法人あさひ合同事務所(登記手続きの業務)
・SUUMO(賃料相場の確認)
・三井のリハウス(仲介の一般的な流れ)
・書籍:「競売入門」(日本法令)