任意売却をするためにはどういった書類が必要？書類集めのコツについて
任意売却の準備を的確に進めていこう！
債務整理方法には個人再生や自己破産などがありますが、特に住宅ローンで困った際に役立つのが任意売却です。任意売却をすることにより、住宅をより有利な条件で売却することができます。そんな任意売却をする前には数々の書類も用意しないといけません。書類は弁護士事務所などが集めてくれることもありますが、自分で収集しないといけないものもあります。こうした書類集めは手間でもありますが、欠かせない作業でもあります。ここではこうした任意売却前にしておくべき準備について紹介します。
まずは任意売却について十分に理解しておこう
この記事を読んでいる人はそもそも任意売却について知らないという人も多いかもしれません。確かに任意売却については通常は知る機会がないですからそれも無理は無いでしょう。良い機会ですからココで任意売却について一度整理しておきましょう。まず、任意売却とは弁護士事務所や任意売却業者の仲介のもとで債権者と交渉をして物件を有利に売却していく債務整理方法の一つです。任意売却をすることにより債務者は物件をより高額で売却できる可能性があります。また、債権者にとっても回収できる返済額が多くなることも利点でしょう。一方、この任意売却と間逆なのが競売です。通常、住宅ローンを滞納して何もしないと競売になります。競売は裁判所の仲介のもとで一般不動産業者などに対して債務者の不動産を売却していきます。時間もよりかかりますし、住宅売却額も任意売却よりも下がります。場合によっては市場価格の半値以下で買い叩かれるなんてことも。こうしたこともあり、債権者としてもより資金回収がしやすい任意売却の方が競売よりも好まれることもあります。そんな任意売却ですが、任意売却には利用条件もあります。例えば、任意売却は住宅ローンを滞納していないとできません。とはいうものの、債権者の合意が得られればその限りではありません。このように任意売却では債権者との交渉が大変大事であり、交渉次第によっては引越し費用などが売却益から賄えることもあります。このため、新生活の準備もしやすいですし、引越し時期もある程度選べます。
任意売却をするとどういったメリットがあるのか
任意売却をする最大の理由は「より物件を高額で売れる」ためです。場合によっては市場価格と変わらない額で物件を売れることもありますが、それだけ債権者に対して返済もより行えるようになります。結果的に新生活をスタートした後も借金返済の負担が軽くなるのです。場合によっては物件が高く売れれば物件売却益で借金を一括返済できることもあります。任意売却をすると確かに書類なども集めいないといけないですし、弁護士事務所や司法書士事務所を探すなど、自分で動かないといけないことが増えますが、それだけのメリットはあるのです。他にも、任意売却をすれば債務者の都合が色々と尊重されます。例えば、物件売却値も交渉によって債務者の意向が尊重されることもありますし、引越し時期なども債務者の都合に合わせてくれます。これが競売だと引越し時期も指定され、基本的に債権者の云うがままになってしまうのです。競売になると不動産業者なども債務者の都合に関わりなく下見にやってきますから、精神的負担を減らすという意味でも任意売却をしておきたいところでしょう。任意売却をすると弁護士費用などがかかるのでは、と思う人もいるかもしれません。とはいえ、任意売却時にかかる弁護士費用などは債権者が負担してくれます。このため、費用負担という点でも任意売却は有利です。実際、任意売却をしても債務者側が支払う費用は一切ありません。こうしたことも任意売却の大きなメリットです。任意売却をすればより短期間に債務整理を終えられるということも知っておきたいところ。例えば、競売になると債務整理が終わるまでに１年以上もかかることがあります。一方、任意売却であれば早く飼い主が見つかれば数ヶ月で終わることも。これはひとえに債権者との交渉と買い主にかかってきますが、短期間で終えられる任意売却はやはり魅力的なものです。このようにに任意売却はメリットの多いものですが、「そんなにうまい話があるわけがない」と思う人もいるかもしれません。とはいえ、任意売却のデメリットはかなり少ないものです。例えば、任意売却をして失敗してしまう危険性はあります。任意売却をして買手が現れなければ任意売却も取り消しになり競売になってしまいます。とはいうものの、買手が現れない物件はまれですから、この点はそこまで心配する必要性はありません。他に任意売却だと物件が市場価格よりもどうしても安くなってしまうというデメリットもありますが、これも競売に比べれば遥かにマシです。このようにデメリットらしいデメリットはほとんどありませんから、任意売却を利用してみることをおすすめします。
任意売却の一連の流れについて簡単に紹介
任意売却をする際の流れもついでに抑えておきましょう。まず、任意売却をする際には弁護士事務所などに相談します。任意売却専門業者に依頼することも可能ですが、料金などは異なってきますから比較しておきましょう。相談後は本依頼をしてまずは物件の調査をしてもらいます。物件の調査をして物件売値などを検討したらいよいよ債権者と交渉をしていきます。もしも担保権を持つ債権者が複数いるならばそれぞれから合意を取り付けることが求められます。任意売却に関する条件がまとまったら、実際に物件を市場に売り出していきます。ちなみに任意売却は競売の入札開始までに交渉をまとめないといけないという制限がありますから注意しておきたいところです。物件の下見などを経て買手と売買契約を締結、支払われた代金を債権者に渡します。最後に物件を引き渡して終了です。もしも残債がある場合には引き続き返済していくこととなります。
任意売却時にはどういった書類が必要になってくる？
ここでは任意売却時に必要となる書類をチェックしておきましょう。任意売却時には色々な書類が必要となりますが、住宅金融支援機構の住宅ローンなのか、それとも通常の金融機関で借りた住宅ローンなのかによっても求められる書類は違います。こうした点も合わせて解説していきます。
任意売却をする際にはこんな書類や持ち物が必要
弁護士事務所に行く際には持って行きたい書類があります。基本的な物件の売買証書や住宅ローンに関する書類は相談する際にも必要になりますから、必ず持って行きましょう。他に、他の債務もしているならばそういった債務の関連書類もあったほうがよいでしょう。債権者から催促状などが来ているならばそれも必要です。書類も具体的であればあるほど相談しやすいですから、色々と関連書類を持って行くと良いでしょう。とはいえ、こういった書類を紛失してしまっていることもあるでしょう。その場合でも物件・債務状況を説明することで相談することができますからまずは話を聞きに行ってみることをおすすめします。また、本契約時にはハンコも必要となります。他に物件の権利書コピーや物件の写真、固定資産税・都市計画税の納付書、差し押さえられている場合には差押書、運転免許書などの本人確認書類、印鑑証明書なども任意売却が進展すると求められますから用意しておきましょう。
任意売却時に是非ともあったほうが便利な書類
任意売却時には債権者の催促状などがあるとスムーズに弁護士事務所に相談できます。他にも、物件の広さ、大きさなどが解るような書類もあると良いでしょう。こうした書類は必須ではないものですが、あればそれだけ弁護士も状況が把握しやすくなります。
業者が用意する任意売却時に必要となる書類とは
業者は業者で色々な書類を用意してくれます。例えば、専属専任媒介契約書や評価証明書他取得に関する委任状、土地建物の評価証明書、抵当権抹消に関する委任状、売買契約書と重要事項説明書、任意売却申出書などがあります。こういった書類は全て弁護士事務所で用意してくれるので心配いりません。とはいえ、記入は債務者本人がしなければいけないものもあります。例えば、専属専任媒介契約書や委任状 、任意売却に関する申出書などです。他にも、生活状況申告書やマンション現状報告書なども記入する必要性があります。記入時には注意点もありますが、こうした点も全て弁護士が教えてくれますから心配いりません。
住宅金融支援機構で住宅ローンを借りた場合
住宅金融支援機構で住宅ローンを借りた人は求められる書類が異なってくることがあります。例えば、任意売却申出書などがその良い例です。また、販売活動状況報告書などを提出しなければいけないことも。こうした書類はサービサーによっても変わりますから確認しておきましょう。
任意売却時に求められる書類に関するまとめ
・任意売却時には色々な書類が必要になってくる
・任意売却をすることでより有利に物件を売ることができる
・任意売却時に必要な書類は自分で集めいないといけないものもある
・大半の書類は任意売却代行業者が集めてくれる
・書類の記入などは自分で行わないといけないこともある
・住宅金融支援機構で住宅ローンを借りた場合には求められる書類が異なってくることがある
任意売却をする際に求められる書類は実に色々あります。どれか一つ欠けていても任意売却できませんから、しっかりと集めておきたいところでしょう。