みんなの任意売却

住宅ローンがまだ残っている状態でも売ることって出来るの?

住宅ローン返済中それでも売りには出せるの?

結論から言うと、ローンが残っていても物件を不動産売却することは可能です。比率はまだローンが残っている状態で販売にかける方の方が多いです。うまく売却できればローンも完済出来ますし、次また購入するのであれば頭金としても準備できます。また次の居住先が賃貸だとしても固定資産税を支払わなくいい分、毎月の支出も抑えることが可能ですよね。ただ気をつけるべき事は【一定の条件を満たせば】物件を売買できるということです。もちろん物理的には条件など満たさなくても売買は出来ます。しかし「持ち家は売ってしまった」「けどローンの残高は支払わなければいけない」という最悪のパターンだけは避けたいですよね。ではその【一定の条件】とはなんでしょうか?

 

 

住宅ローンがある状態で持ち家を売る一定の条件ってなに?

持ち家を売却するために一定の条件とは3つあります。
1.まず自宅に入っている【抵当権】を抹消することが大前提である。
2.【抵当権】は住宅ローンの完済によって抹消する。
3.つまりは住宅ローン完済のメドがたたないと、そもそも売却すら出来ない。
という事です。ざっくり言うと売却をしても住宅ローン全額返済が出来なければ、どんなに「いやもう自宅売ったし」と言っても、不動産売買自体、出来ない訳です。じゃこの【抵当権】とはいったいなんだ?となりますが。マイホームを購入する際に住宅ローンでを利用した場合必ずついてくるのがこの抵当権です。実際住んではいるし名義も購入者名義なんですが、そのマイホームを購入したお金を準備したのは住宅ローンを申し込んだ銀行などの金融機関ですよね。金融機関も何千万という大金を貸すわけですから、何かしらの保障は欲しい訳です。万が一ローンの支払いが出来なくなった場合、単に泣き寝入りでは銀行もやっていけません。支払いが滞りだしたらこの抵当権を持って、物件を押さえて競売(勝手に金融機関で売りに出すことができる)にかけることが出来るのです。つまり売買を希望している物件の最終権限は抵当権を所有している金融機関にあります。抵当権は、全額返済しないと外すことは出来ません。例えていうなら、高校生が「いやもう俺大人だし」といくら主張しても、まだ未成年であるのだから責任の所在は親にある。と同じような感じです。20歳過ぎれば自立=完済すれば抵当権は外れる。といったイメージですね。

 

 

住宅ローンを全部完済する主な方法

とはいえ、不動産売却自体をどうするのか?という選択肢は売主側にありますので、要は売却代金をもってキレイに完済出来れば何も問題なしです。では、住宅ローンを全額返済する方法はどのようなパターンがあるのでしょうか?
1.ローンが完済できる分の預貯金があれば、そこから全額返済。
2.売却代金を完済できる金額に設定して全額返済。
3.売却代金では不足するが、不足分は預貯金から補って全額返済。
大きく分けて上記3点で完済されている方が主です。1と3はどうしても自身の預貯金が大きくなくなりますし、そもそもそんなに貯金出来るのならば売却なんて考えない!という方もいるかと思います。一番現実的なのが2ですね。

 

 

売却してもローンが残る!でも売却したい!そんなときは任意売却も考える

しかしバブル期ならいざ知らず、なかなかローンの残高に合わせた金額設定では売れない...という物件の方が圧倒的に多いのが現実です。その場合は【任意売却】という方法も視野に入れておいた方が安心です。【任意売却】とは競売の一歩手前の状態です。毎月のローン支払いも厳しい、このままでは間違いなく競売だ。という時に使う手法です。競売との大きな違いは金額です。競売にかけられると市場価格よりも大幅に低い金額でしか取引されません。しかし任意競売ならば裁判所を通していませんので、いくらで売却するかはこちらで決めることが出来、一般売買と同じような金額で取引することが出来ます。「だったらわざわざ任意売却にしなくても一般取引でいいじゃないか」となりますよね。任意売却の2つ目のメリットは、引越費用や滞納していた管理費等についても購入者に負担してもらうことが出来るのです。どんなに売却金額で住宅ローンが完済できたとしても、次の生活先を確保する必要がありますよね。賃貸ならば敷金礼金だって必要ですし引越すための費用だって発生します。その分も確保しておく必要があるのですが、そんなお金すらない!という場合には、任意売却であれば問題ありません。そして3つ目のメリットとして、売買が決まるまでローンの支払いを待ってくれる。という点です。「じゃ待ってくれるなら焦らなくてもいいかな」と思いがちですが、そこが落とし穴。待ってくれる期間は平均3~6ケ月ほどです。期間を過ぎれば競売にかけられます。しかもこの任意売却ですが、勝手に決められることではありませんので要注意です。必ず事前に銀行ないし金融機関に「支払いが難しい。任意売却を希望している」と相談し、相手側が認めて初めて行動に移せます。くれぐれも勝手な判断で行動を起こさないようにしてくださいね!

 

 

任意売却をしても住宅ローンが残った場合マンションは売れる?

任意売却をしても、やはり完済できる金額ではなかった場合、特にマンションは一体どうなるのでしょうか。すでに居住するマンションは売却され住んでもいないけれども、残りの住宅ローンは引き続き支払う必要があります。しかしその支払先は金融機関ではありません。「サービサー」と言われる債権回収業者です。名前だけ聞くとなんだか怖そうな会社ですがれっきとした国が認めた保障会社ですのでそこはご安心を。なぜ急にサービサーがでてきたかと言うと、任意売却しても残債がある場合、サービサーが残債を買い取ります(代位弁済)。買い取ることで、完済し抵当権を外すことが出来るのです。今後はサービサーに分割で支払う必要が出てくるのですが、新たな生活基盤も考えながら無理のない金額で分割での支払いは可能です。必ず前もってサービサーへ相談しておくといいでしょう。

 

 

出来るだけ残債をださずに売る方法ってないの?

一番残債を残さず売る方法は、少しでも高く物件を売却することです。「不動産会社ならどこでも一緒」と一社のみしか査定を依頼しなかった場合、そもそもその査定額が正しいのかすら分かりません。見積もりと同じくやはり複数の業者に査定を依頼することで、中には数百万円金額が異なったケースもあります。現在はインターネットでも一括査定を行っているサイトがいくつもありますから、必ず複数で査定してもらう事をおすすめします。

 

 

事前に知っておきたい!売却に関する手数料

売却金ばかり考えがちですが、地味に発生するのがこの手数料。中にはその場で現金で支払わなくてはいけない分もあるので、事前に確認しておきましょう!まずは【仲介手数料】一般売却の場合発生する不動産業者へ支払う手数料です。金額としては売買金額が400万円以上の場合、売買価格×3%+6万円+消費税です。例えば売買価格が1000万円であれば仲介手数料は388、800円となります。任意売却であれば、手出しはありません。売買価格から差し引かれますのでご安心を。またその他として
・印紙代(1000万円以上5000万円以下なら10000円)
・抵当権抹消登記費用(1件1000円だが司法書士に依頼すると10000円程度必要)
・譲渡税(5年以上居住していたのであれば所得税として15パーセント、住民税として5パーセント。5年以下ならば所得税30パーセント、住民税9パーセント)
・測量費用(土地の境界線を明確にするための調査費用。35~45万円程度)
以外と多く費用が発生しますから、合わせて確認し用意しておきましょう。

 

 

住宅ローンが残っていても売る?売らない?ポイント

・住宅ローンは【抵当権】を抹消しないと売買出来ない。
・抵当権はローンを完済しないと抹消出来ない。
・支払いが厳しいようであれば、早めに相談し任意売却を検討する。
・マンション売却金でも完済できない場合は、サービサーが残債を買い取る。
・売却金だけではなく、諸費用も必ず頭にいれておくこと。
住宅ローンが残っていたとしても、現実もう支払いが困難であれば売却したほうが最善ですよね。そのまま放置しておくと結果競売になり二束三文にしかなりませんし、次の居住地も確保出来ません。少しでも悩んでいるのであれば早めの行動の方が圧倒的にデメリットは少ないです。

住宅ローンがまだ残っている状態でも売ることって出来るの?関連ページ