支払督促が届いた!?放置したらどうなる?異議申立書って何?

支払督促が届いた!?放置したらどうなる?異議申立書って何?

支払督促が届いたときの対処法を教えて!?

「支払督促」とは何か、ご存知ですか?これは、債権者が裁判所に支払督促申立書を出すことによって、裁判所を通じて債務者に対して金銭の支払または有価証券などの引渡しを求める手続きです。つまり、これは単なる請求書や督促状ではありません。裁判所から特別送達で送られてきた支払督促を受け取ったにも関わらず、無視して何も対処しないままでいると、あれよあれよという間に相手方に強制執行までもっていかれてしまいます。届いた支払督促に対して、和解を申し入れたり時効を主張したいのであれば、督促異議申し立てをする必要があります。

 

支払督促が来たら異議を申し立てること!そのメリットとは?

それでは、支払督促に対して異議申立をするとどんなメリットがあるのでしょうか?まず、異議申し立てをすることによって、債権者が支払督促を取り下げてくる可能性があります。なぜなら、異議申立があった場合は訴訟手続きへ移行するからです。異議申立がなければ強制執行まで難なくもち込める可能性がありますが、訴訟へ移行するとお金も手間もかかりますのでそれほどの価値のない債権だった場合には取り下げてくる可能性があるのです。また支払督促が出されると、いったん時効が停止しますが取り下げられればその支払督促はなかったことになり、時効期間は継続されます。そのまま時効期間が経過したら、時効の援用手続きを行い借金が帳消しになることもあるわけです。そしてもう1点、支払督促が制度を悪用した輩による架空請求だった場合にも、異議申立をすることによって支払う必要のない請求に応じなくてよくなります。逆にいえば、たとえ架空請求だったとしても、異議申立をしなければ強制執行までもち込まれてしまい本来支払う必要のない請求に応じなければいけなくなるというということです。裁判所に支払督促申立書が提出された段階では、書類に不備がないかといった審査はされますがその時点で架空請求かどうかまでの判断はできませんので、書類上問題がなければ送達されてしまいます。裁判所からの特別送達は絶対に放置せず、必ず中身をしっかり確認して対応してください。

 

支払督促を無視したら大変なことに!まさかの強制執行???

もし、裁判所からの支払督促を無視して放置していたらどうなるのでしょうか?先ほども軽く触れましたが、支払督促を無視して放置していると、異議申立ができる期間が経過してしまい、強制執行までもっていかれる可能性があります。強制執行というのは、強制的に財産を差し押さえられるということです。預貯金やお給料もその対象となります。

 

支払督促の異議申立期間や申立書入手方法を教えて!

では、支払督促に対してどのように異議申立をしたらよいのでしょうか?異議を申し立てられる期間と申立書の入手方法を確認しておきましょう。異議申立は、支払督促を受け取ったら2週間以内に行わなくてはいけません。異議申立書は支払督促と一緒に同封されていますので、それを使えばOKです。万が一同封されていなかった場合でも、裁判所の窓口でもらえます。この期間内に異議申立を行わなかった場合、債権者によって仮執行宣言申立が行われ仮執行宣言付支払督促が送達されてきます。仮執行宣言付支払督促を受け取ったら、これが異議申し立てできる最後のチャンスです。仮執行宣言付支払督促は債務名義ですので、2週間以内に異議申立を行わなければ直ちに強制執行されてしまいます。つまり、異議申立のチャンスは2回ということです。

 

支払督促の異議申立書ってどんな書式?書き方を教えて!

ところで、支払督促の異議申立書というのはどのような書式になっているのでしょうか?
①作成日
②債権者名
③債務者名、住所、氏名、電話番号
④送達場所の届け出
裁判所から送られてくる書類を受け取る場所を記載します。③の住所への送達を希望する旨、または会社など他の住所への送達を希望する場合はその住所を記載
⑤異議の内容
・借金返済方法について、分割払いを希望する場合は、分割払いについて債権者との話し合いを希望する旨(月々〇万円ずつ)を記載。
・時効援用の場合は、すでに消滅時効が完成しており、消滅時効援用通知書を内容証明で送付し、〇年〇月〇日付けで債権者に配達されている旨を記載。
・架空請求に対する異議申立の場合は、請求のすべてについて身に覚えがなく、架空請求の可能性がある旨を記載。

 

異議申立をしてから通常訴訟へ!どんな流れで進むの?

支払督促に対し、異議申立を行うと通常訴訟へと移行します。異議申立をしたことで債権者としては支払督促をした意味がなくなってしまい、今度は裁判所に訴状を提出することになり裁判が始まります。債務者へは裁判所から訴状が送達されます。訴状と一緒に、第一回口頭弁論期日への呼出状と提出する答弁書の雛形が同封されてきます。そして、被告である債務者は、答弁書を提出することになります。答弁書を提出しないで口頭弁論期日にも出頭しなかった場合には、訴状記載の請求どおりに判決が確定してしまいますので注意が必要です。

 

訴状が届いた!?答弁書の書き方を教えて!

訴状が届いたとなると、通常は法律の専門家である弁護士に依頼をするのが妥当でしょう。しかし、場合によっては本人訴訟で進めるケースもあるかもしれません。その場合、答弁書はどのように書いたらよいのでしょうか?訴状と一緒に答弁書の雛形も送られてくると思います。事件番号や事件名、原告、被告など必要な情報は訴状に載っていますので、まずは訴状を見ながら必要事項を入れていきます。
・請求の趣旨に対する答弁の記載例
1原告の請求を棄却する。
2訴訟費用は、原告の負担とする。
との判決を求めます。
・紛争の要点(請求の原因)に対する答弁の記載方法
訴状を読んで記載内容に間違いがなければ「全て間違いありません」という欄にチェックし、他に言い分がある場合はその旨記載します。分割返済を希望する場合は、「話し合いによる解決(和解)を希望します」という欄にチェックをし、希望する具体的な内容(例:月2万円ずつ分割返済・支払開始日〇月〇日)と、その理由も記載しましょう。

 

和解交渉で支払い計画を相談!どんな流れで進むの?

訴状や答弁書が提出され口頭弁論が始まると、証拠の整理や証拠調べが行われますがその過程で裁判所から和解勧告されることがあります。特に債権回収の事件においては和解勧告があるケースが多いです。その場合和解期日が定められ、法廷ではなく書記官室などにある小部屋で和解交渉が行われます。双方が同時に席に着くのではなく、交互に呼ばれて和解の意向を聞いたり裁判官から和解案が提示されたりといったことが行われる場合が多いです。いったん持ち帰って検討ということもありえます。双方合意ができれば、和解調書が作られます。

 

支払督促が届いたときの異議申立に関するまとめ

というわけで、裁判所から支払督促が届いたときの異議申し立てなどについてまとめてみました。裁判所から送達される支払督促は単なる請求ではありませんので、無視して放置してしまうと強制執行までもっていかれる可能性があります。それがもし架空請求だったとしたら、異議申立をしなかったことにより本来支払わなくてもいいお金を支払わなければならなくなってしまいます。裁判所から送達される支払督促にはしっかりと対処しましょう。

 

【おまけ】支払督促の異議申立を取り下げた場合

異議申立を取り下げるということは、申立がなかったことになりますのでそのまま期間が経過すれば債権者は仮執行宣言申立をすることが出来ます。もし債権者に和解する意向があるのであれば、債権者が支払督促の取下書を出せばいいことですので督促異議申立書を取り下げる必要はありません。

 

【おまけ】これは架空請求の支払督促?

裁判所から特別送達で支払督促が送られてきたけれど身に覚えがないという場合、それは架空請求の可能性があります。必ず身に覚えのない架空請求である旨の異議申立をしてください。しかし確かに契約はしたけれど契約条件が折り合わないため、代金を支払っていないなどのケースについては架空請求ではなく通常の法的な争い事です。