債務整理って家族に内緒でできる？
借金の悩みは、たとえ親兄弟や配偶者でも相談しずらい問題ですよね。
でもどうにか解決したい、助けてほしい！というとき、債務整理をするのが一番です。
債務整理にも「任意整理」「自己破産」「個人再生」などの方法があって、借金や経済状況によって最適な方法は一人ひとり違います。
どの債務整理かにもよりますが、最も利用者の多い任意整理であれば家族にもバレずに解決できる可能性が高いです。
このページでは、「夫や妻にも内緒で債務整理することはできるのか？」について解説していきます。
内緒にするためのポイントや、家族に知られてしまうケースなども踏まえて解説するので、せひ最後まで目を通してもらえたら幸いです。
どの債務整理がいい？これで借金問題を解決
債務整理といっても、実際にどんな内容なのか、自分はどの債務整理の方法を選べばいいの？と言う人のために、簡単にそれぞれの債務整理の特徴を見ていきましょう。
任意整理
任意整理は、債務整理の中で唯一裁判所を通さない方法です。
債権者との話し合いによって和解し、毎月決まった金額を、基本的には3年（場合によっては5年）で完済します。
和解後は今後発生するはずだった金利分をカットし、元本に対して返済していきます。
いわば分割払いのような方法ですが、支払いの期間、きちんと返済できる収入のある人に向いている債務整理の方法です。
自己破産
自己破産は、裁判所を通して法的に支払いを全額免除してもらう方法になります。
多額の借金を抱えた人や、毎月支払いを続けるだけの収入がない人に向いている債務整理です。
自己破産をすると、一定額以上の自分名義の資産を手放さなければならないリスクがあり、失いたくない家や財産がある人には不向きです。
また官報という機関紙に名前と住所が記載されたり、一定期間、就くことができない職業もあるので自己破産前によく確認することが必要です。
個人再生
個人再生は、裁判所を通して借金を大幅に減額してもらう方法です。
基本的には、3年間（5年の場合も）毎月決まった額を返済して完済をする方法です。
借金の額が多額で、しかも持ち家や車など処分したくない資産がある人に向いています。
特定調停
簡易裁判所を通して、債務者と債権者の和解をすすめる方法です。
借金の減額を行い毎月決まった金額を支払っていく方法ですが、一旦和解をしてから支払いが滞ると、債権者は差押えの強制執行ができるため注意が必要です。
他の方法に比べて解決まで時間がかかることがあるため、早く手続きを進めたい人には不向きです。
また、過払金が発生していたとしても返還を求めることができない可能性もあります。
任意整理が一番バレずに手続きできる！
それでは、どの債務整理の方法が一番バレずに完済できる方法なのでしょうか。
一番のポイントは、手続きの際に裁判所を通すかどうかです。
そして前項で紹介した債務整理のうち、裁判所を通さないのは任意整理だけです。
任意整理は当事者同士の話し合いで解決する方法なので、家族にも知られずに解決できる可能性が高いのです。
任意整理が家族にもバレにくい理由
督促状や催促電話がこなくなる
まず、任意整理を弁護士に依頼すれば、その時点で督促が止まります。
通常、弁護士は委任契約を結んだ段階で債権者に向けて受任通知という書類を送ります。
この受任通知を受け取った相手は、法律によって債務者本人に督促することができなくなります。
弁護士や司法書士が間に入ってからは、直接金融会社が債務者に連絡したり督促もできないので、郵便物や電話がかかってきてバレるということもありません。
連絡は弁護士を通して行われる
依頼してからの対応は、弁護士がほとんど代行してくれます。
債権者との連絡も弁護士を通して行われるようになるため、電話連絡や郵送物が原因で家族に知られるリスクがなくなります。
ただ、和解後に再び支払いが滞ることがあれば、一括返済を迫られる場合があり、家族にバレてしまう可能性もあります。
任意整理以外だと家族にバレる？
裁判所を通す自己破産と個人再生の場合、バレる可能性が格段に上がります。
裁判所から通知がくることはありませんが、同居家族がいる場合、家族の収入がわかる書類や通帳のコピーの提出を求められます。
また、官報に名前と住所が記載されてしまうこともバレる原因になります。
官報は一般の人が見ることはほとんどありませんが、それを見た闇金業者などからの営業連絡がくるようになります。
夫や妻にバレたくない！内緒で債務整理するのは難しい？
絶対に家族バレしたくない！密かに借金問題を解決したい！という場合、一体どうしたらいいのでしょうか？
もし家族と同居ではなく、家族とは別の場所で一人暮らしの場合、家族が保証人になっていなければ、債務整理をしていることがバレることはまずありません。
同居家族がいる場合、メールや電話、郵便物で弁護士や司法書士からの連絡を知られてしまう可能性はありますが、債務整理をお願いする際に、家族には内緒にしていることを伝えておけば、家族に知られないよう配慮してもらえます。ただ、自己破産の場合、自分名義の資産を処分しなければならないため、家族に不審に思われる危険性もあります。もし毎月決まった額を返済できる経済力があるのであれば、自己破産や個人再生ではなく、裁判所を通さず、資産の処分も必要のない任意整理をしたほうがバレにくくなります。債務整理を依頼する前に、無料相談の際に家族に内緒であることを伝えて、一番安心できる方法を選びましょう。
絶対内緒にしたい！自己破産はバレやすい？
家族に内緒で債務整理をお願いしたものの、ひょんなことから知られてしまうこともあります。
どの債務整理かによって家族に知られてしまうパターンは違いますが、任意整理であれば弁護士や司法書士からの郵便物や電話連絡に気を付けたいところ。
依頼時に、家族に内緒であることを伝えておけば、郵便物を個人名や無記名で出してくれたり、事務所名がわからない電話番号でかけてくれることもあります。
ただ、家族がうっかり郵便物を見てしまったり、電話で何か不審な感じを抱いたりする可能性も捨てきれません。
一人暮らしの場合は、遠く離れている家族であれば、郵便物を見られることもなく家族バレする危険は低いと言えます。
自己破産と個人再生の場合は、裁判所を通して借金を解決するため、同居家族の収入がわかる書類が必要になったり、通帳のコピーを求められることがあります。
また、裁判所から通知が届くため、そこから債務整理がバレてしまうこともあります。
債務整理で会社バレしない？
債務整理をしたいけど、会社に知られてしまうことはないのかも不安要素のひとつです。
それが心配で、借金の返済が苦しいけど、債務整理に踏み切れない人もいるのではないでしょうか。
自己破産、任意整理、個人再生、特定調停、どの債務整理を行っても、まず会社に電話や通知などの連絡がいくことはありません。
弁護士や司法書士に債務整理を依頼した後は、債権者から債務者に直接連絡することもなくなりますので、もちろん債権者から会社に連絡が入ることもありません。
弁護士や司法書士からの連絡も、通常は携帯や自宅の電話に入るので、そこから会社に債務整理をしていうことがバレることもありません。
では、会社にバレてしまう可能性は全くないのでしょうか。
これも債務整理の種類によって異なりますが、自己破産の場合は注意が必要です。
自己破産を行うと、一定期間だけですが就くことができない職業があります。
弁護士や司法書士、税理士、生命保険の募集人、警備員、証券外交員、その他多岐に渡ります。
もし、自己破産の際に制限を受ける職業に就いていた場合、そのことから会社にバレてしまうことになります。
また、自己破産は一定額以上の自分の資産を処分することになりますので、仕事に必要なものを処分した場合、不審に思われる可能性があります。
自己破産の手続きの間、2回に渡り、官報という機関紙に名前と住所が記載されます。
通常一般の人が目にする機会のないものですが、職種によっては官報を定期的に購入している企業もあるため、そこから債務整理を知られてしまう可能性もないとは言えません。
誰にもバレずに債務整理の手続きする方法
弁護士に依頼する
まず一つ目が、弁護士に債務整理の対応を依頼すること。
債務整理は自分だけで手続きすることもできますが、対応はプロに任せたほうがいいです。
自分だけで進める場合、債権者から郵送物や電話連絡もすべて自分で対応しないといけません。
そうなると必然的に家族が郵送物を見てしまったり、家族がいるときに電話がかかってきてバレてしまう可能性が高くなってしまいます。
内緒で進めたいことを伝えておく
弁護士に依頼する際、「家族にも内緒で進めたい」ということをしっかり伝えておくことも大事です。
そうすることで、弁護士側もより慎重にバレないよう配慮してくれます。
例えば、郵送物を事務所名ではなく弁護士の個人名で送ってくれる、といった配慮をしてくれます。
また、今までの経験から内緒で手続きするためのアドバイスをしてくれるかもしれません。
連絡のルールを決めておく
必要書類のやり取りや進捗の共有など、なにかと弁護士と連絡をとる機会は多いです。
なので、担当弁護士との間で連絡のルールを決めておくといいです。
▼連絡ルールの例
- 郵送物は郵便局留、もしくはコンビニ受取にする
- 極力、メールで連絡してもらう
- 電話は、家族がいない1人の時間に連絡してもらう
たとえば、上記のようなルールを決めておくと、よりバレずに手続きできるようになります。
体験談から知る旦那さんバレしない内緒の債務整理
専業主婦が旦那さんに知られずに借金問題を解決した、そんな頼もしい体験談から賢い債務整理の方法を見てみましょう。
過払い金のおかげで誰にも知られずに返済できました
主人の給料だけではやりくりができずにカードローンでお金を借りたのが最初。返済がきつくなり、弁護士の無料相談へ。債務整理を依頼した結果、過払い金が発生していて大幅な減額に！無事、誰にも知られず借金が返済できました。
主人にも内緒で任意整理しました
結婚前からの借金があり、結婚後も返済が苦しく生活費を切り詰めたり、キャッシングでお金を借りたりしていました。やがてやりくりができなくなるほど借金が増えてしまい、ネットで見つけた法律事務所にメールで相談しました。色々と親身になって聞いていただき、主人に内緒で任意整理をすることになりました。金利分をカットしてもらい、元本のみに返済できるようになったので、とても楽になりました。
弁護士の方がバレないよう配慮してくれました
夫の転職をきっかけに収入が激減！ですが、今までの生活の水準を落とすことができず、事あるごとにクレジットカードを使用していました。そのうち限度額がいっぱいになり、ついにキャッシングをするようになりました。するとみるみるうちに借金は増え、毎月の返済が8万円になっていました。夫に内緒の返済は厳しく、とうとうネットで見た弁護士事務所に相談に行きました。家族に内緒にしたいとお願いすると、債務整理でなんとか支払える額だったので、毎月4万円の支払いで済むことに。パートにでることにして、返済分は自分で稼ごうと思います。
主婦でも夫に内緒で返済できた理由
体験談を見てみると、いずれも返済できないと悟ってすぐに、借金問題の専門家に相談した共通点があります。
家計が苦しくても滞納せずに返済を続けていた経緯があり、ご主人に悟られることなくうまく債務整理へシフトできました。
また自己破産ではなく、少しづつ返済していく任意整理を選んだことも、内緒で債務整理できた理由といえます。
自己破産をすると、現在の資産の状況を細かく申請する必要があるため、ご主人の収入の証明が必要になることもあります。
また、奥様名義の資産を処分して債権者に分配するため、ご主人に不審に思われ追求される可能性もあります。
ご主人バレしなかった理由としては
主婦が旦那さまにバレずに債務整理するには、以上の３つを踏まえて考えるといいかもしれません。
家族に内緒できる債務整理
家族にバレないように借金問題を解決するには、いくつかのポイントがあります。まずは家族と同居しているかどうかですが、家族と離れて住んでいる場合は、債務整理が家族に知られてしまう可能性は極めて低いと言えます。気を付けるのは同居家族がいる場合ですが、下記の点に気を付けて債務整理をしてみましょう。
①債務整理前に支払いを滞納しない
②支払い不可能になる前に弁護士・司法書士へ相談
③弁護士・司法書士へ、事前に家族に内緒の旨を伝えておく
④同居家族がいる場合は、任意整理がリスクが少ない
債務整理のデメリットとは？
借金を解決する方法として強い味方になってくれる債務整理ですが、メリットやデメリットもきちんと把握して利用したいものです。気になる債務整理の際のデメリットとはどんなことなのでしょうか。
①任意整理
裁判所を通さずに債権者との和解によって解決する方法。毎月決まった額を数年間支払い続けるのを条件に、今後の金利を免除してもらう和解という方法をとっているため、支払いが滞ると一括返済を迫られる可能性があります。また、信用情報機関に一定期間情報が記載されるため、クレジットカードが使えなくなり、新たなローンも組めなくなります。
②自己破産
自分名義の一定額以上の資産を処分する代わりに、裁判所を通して借金の支払いを全額免除してもらう方法。自己破産の手続き中の2回に渡って、政府発行の官報という機関紙に名前と住所が記載されてしまうので、任意整理よりは家族バレするリスクも高いと言えます。また、再度の自己破産や浪費での自己破産の場合、管財事件となり、管財人による資産の調査や債権者集会もあります。任意整理と同じく、信用情報機関に一定期間情報が記載されるため、クレジットカードやローンも利用できなくなります。
③個人再生
高額な資産を処分しないまま、裁判所を通して大幅な借金の減額を行える方法。任意整理のように一定の金額を数年に渡って返済していくため、安定した収入のある人に向いている債務整理です。また、自己破産と同じく官報に名前と住所が記載され、クレジットカードやローンを利用できなくなります。
④特定調停
他の3つの方法と比べてあまりなじみのない債務整理の方法ですが、簡易裁判所を通して調停委員が間に入り、債務者と債権者が和解を試みる方法。任意整理と比べて解決までの時間がかかることや、和解後に支払いができなくなった場合、債権者は差押さえの強制執行ができます。また、過払金が発生していても、取り戻せない可能性があります。官報に記載されることはありませんが、信用情報機関に一定期間記載されるため、クレジットカードやローンを利用できなくなります。
債務整理以外は無理？内緒の借金解決法
家族に絶対内緒の借金がある場合、解決方法は債務整理しかないのでしょうか。できれば債務整理は避けたいという時、一度、おまとめローンを考えてはいかがでしょうか。複数の金融機関からの借金がある場合、それを一社にまとめて返済していく方法です。銀行や消費者金融なども積極的におまとめローンを行っており、複数の借金を一つにまとめることで、毎月の返済額が少なくなり返済が楽になります。ただ、金利や返済期間によっては、総額が増えてしまう可能性もあるので、よく吟味する必要があります。また、おまとめローンにも審査があるため、すでに借金を滞納している人や現在の経済状況によっては契約できないケースもあり、その場合は債務整理を考えたほうがよさそうです。自分の現在の借金の状況や収入によって可能な借金解決の手段が変わりますので、おまとめローンのコールセンターや、法律事務所の無料相談を利用して、借金問題を賢く解決しましょう。
