自動車ローンの催告書が届いた!車を守るための最善策は?
自動車ローンの催告書が届いたらどうすればいいの?
自動車ローンを延滞すると、支払期日からしばらく経ってから「催告書」が届きます。
催告書を目にする機会もそうそうないので、いざ自分に届くと、どう対処すればいいのか困ってしまいますよね。
そこで、今回は自動車ローンの催告書が届いてしまった場合の適切な対応について解説していきます。
「催告書が届くのってどんな時?」「車はどうなるの?」「支払いたいけどお金がない!」
など、それぞれ詳しく解説していきます。
催告書に記載されている期日までに一括返済ができないと、法的手続きに進む可能性があります。
法的手続きとは、財産や給与の差し押さえを求める裁判で、ここまで状況が悪化すると、弁護士に依頼しても打つ手が無いため依頼自体を断られてしまいます。
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そもそも催告書(さいこくしょ)とは一体なに?
まず最初に催告書とは一体どのようなモノなのかについて簡単に解説します。「催告」という言葉は「相手側に約束したことを請求する」という意味です。つまり催告書は「約束を守ってください」という相手からの催促するための書面です。催告書が送られてくるのは主に税金の滞納や自動車ローンなどの借金の支払い遅延のケースなので、催告書に書かれているのは「早く支払いを済ませてください」という文面になります。尚、催告書とよく似たモノに督促書というモノもあります。この2つは未払い金を催促するという内容には変わりありませんが、ニュアンス的には催告書の方がより厳しいモノになっています。
自動車ローンの催告書が届いた!現在の状況とは?
それでは自動車ローンの催告書が届くような状況とはどのような場合であるか説明します。催告書が自宅に届いているということは、なんらかの理由で自動車ローンの支払いが滞っている状況です。ローン会社によって対応は異なりますが、自動車ローンの支払い期日までに入金がされていないと先ほど説明したように催告書よりは意味合いの軽い督促書が送られてきます。この督促書には「再引き落とし日までには入金してください」ということが書かれているはずです。この督促書が届いているにも関わらず再引き落とし日にも入金が確認されないようだとローン会社から督促書よりも厳しい文面で催告書が送られてきます。また、この催告書は内容証明郵便で送られてくることも珍しくありません。郵便局が「誰が誰宛にどんな内容で、いつ郵便物を出したか」を公的に証明する内容証明郵便での催告書が届くと、受け取った側は「そんな書類は受け取っていない」と誤魔化すことはできません。この催告書が届くのと同じくらいのタイミングで自宅や携帯電話にローン会社の担当者から催促の連絡も入るようになります。本人への連絡が取れない場合は勤務先に電話がかかってくることもあるので催告書が届くような場合は、それほど呑気に構えていることもできない差し迫った状況であるといえます。
催告書が届くまでの流れを順を追って解説
それでは催告書が届くまで詳細な流れを具体例を挙げながら詳しく見ていきましょう。
支払い期限を過ぎてどれくらい経つと催告書が送られてくるのでしょうか?
自動車ローン滞納後、催告書が送られてくるまでの流れ
※仮に最初の支払い期限を3月の27日として説明していきます。
まず最初の支払い期限である3月27日(引き落とし日)に遅れてしまった場合には、支払い期限から数日以内にローン会社から自宅に督促書が送られてきます。督促書には再引き落とし日(通常は2週間後の4月12日)までに支払いをしてくださいということが書かれています。この督促書のハガキにはコンビニや銀行で使える振込用紙が付いていることもあるので簡単に支払いが出来るようになっています。一般的には、この段階では電話での催促はおこなわれません。
再引き落とし日(4月12日)にも遅れてしまうと、ローン会社の担当者からまずは自宅、つながらない場合は携帯電話へと催促の電話が入り、自宅にはさらなる督促書が届きます。電話や督促書では「再々引き落とし日(通常は1週間後4月19日)までに支払いをしてください」ということが伝えられます。また、自宅や携帯電話での連絡が付かない場合は勤務先にローン会社の担当者から連絡が入る場合がありますが社名(ローン会社の)を名乗るようなことはないようです。
再々引き落とし日にも支払いがされず、そのまま最初の支払い期限から丸1ヵ月(4月27日)を過ぎると督促書よりもさらに強い文面で催告書が自宅へ届きます。
催告書が届いた後も自動車ローンの支払が滞るとどうなる?
自宅に催告書が届き、ローン会社の担当者から何度も支払いのお願いが入るようになっても自動車ローンの支払いをせずにいると最終的にはどうなってしまうのでしょうか?前回からの流れを引き継ぐ形で順を追って説明していきます。
催告書が届いた後さらに支払いが遅れた場合
再々支払日(最初の期限から3週間後の4月19日)にも支払いがおこなわれずにそのまま4月27日(最初の支払い期限から1ヵ月経過)を過ぎてしまうと2ヶ月連続での滞納となります。一般的にはローン会社は支払いが丸1ヵ月遅れると電話や催告書で「何月何日までに支払いがおこなわれない場合は車を引き上げます」と連絡してきます。
その後も滞納が続き最初の支払期限から丸2ヶ月が経過(5月27日)
最初の支払い期限から2ヶ月が経過する頃になっても支払いが見込めない場合は、実際に車を引き上げる日時をローン会社の担当者と約束することもあります。
さらなる滞納
最初の支払い期限から2ヶ月を過ぎても自動車ローンの支払いが滞っていると、ローン契約上の期限の利益を損失します。これによりローンによる分割支払いが出来なくなり、残りの自動車ローンの残額を延滞金を含め一括で返済する義務が生じます。さらに車の引き渡し義務が発生して、自宅には車両引渡請求書が届きます。
車の引き上げを実施
約束した自動車引渡日にまでローンの支払いがおこなわれないでいると、実際に車の引き上げがおこなわれます。引き上げをおこなうのはローン会社からの委託を受けた中古車買取業者が行うのが一般的です。
車が引き上げられた後
中古車買取業者へ車が引き渡された後、最終支払い期日までに自動車ローンが支払われない場合は、車は売却されてしまいます。車を売却したお金は自動車ローンの残額に充てられ不足分は請求書が自宅へと届きます。
自動車の引き上げにはある程度の猶予が与えられる
自動車ローンの支払いが滞ったとしてもすぐに車が引き上げられるわけではないことは前回説明した通りです。まずは督促状や電話での催促が入り、それでも返済が遅れるようであると催告書などによって「何月何日までに支払いがないと車を引き上げることもありますよ」と連絡が入ります。ローン会社によっても対応が違うのですが一般的には最初の支払いから丸2ヶ月を過ぎてしまうと実際に車を引き上げられてしまうことが多いようです。また、実際に車が引き上げられるときには中古車買い取り業者が本人に断りなく勝手に行うということはありません。必ず約束した指定の日時に決められた場所で本人が立ち会い、車両引渡同意書や売却同意書にサインをしてから行われます。
自動車ローンの支払いが遅れてから実際に車が引き上げられるまでの流れとは
それでは自動車が引き上げられてしまうまでの流れを順を追ってみていきましょう!
自動車が引き上げられるまでの流れ
最初の支払い期限から何日か経つとハガキや振込用紙が送られてきます。
支払いが丸1ヵ月遅れると電話や催告書で車を引き上げる場合があると連絡がきます。
このあたりが自動車が実際に引き上げられてしまうかどうかのリミットになります。ローンの担当者から実際に車を引き上げる日時を約束させられてしまう場合もあります。
担当者と約束した車の引き上げ日までにローンの支払いが行われないと本人立ち会いのもと実際に車は引き上げられてしまいます。
以上が自動車ローンの支払いが遅れてから車が実際に引き上げられてしまうまでの簡単な流れです。
この自動車引き上げのタイミングはローン会社によって異なります。
また同じローン会社でも担当者によって対応が違っていたり、本人の支払い能力なども考慮されながら行われるようです。
せっかく購入した自動車が引き上げられないためにも、自動車ローンの支払い期日はきちんと守りましょう。
自動車ローンの催告書が届いたらまずどうする?最適な方法とは
支払いができる場合の適切な対応
自動車ローンの催告書が届くということは、これまでに督促書や電話での連絡もあったはずです。うっかり自動車ローンの支払いを忘れていて催告書まで届いてしまった場合にローンを支払うことができるのであれば、すぐにでも延滞している金額を支払ってしまいましょう。また、自動車ローンは支払い期日を過ぎると遅延損害金が発生してしまうので余計な負担を負わない為にも1日でも早く返済することが大切です。仮になんらかの理由ですぐに支払うことが難しい場合には、ローン会社の担当者に理由を説明した上で何月何日までにはきちんと支払うという意思表示をすれば担当者によっては自動車引き上げのタイミングをギリギリまで待っていてくれるケースもあります。ローンの支払いができるという人でも注意しなければならないのが、支払いを先延ばしにしていてローン契約上の期限の利益を喪失してしまうことです。期限の利益を失ってしまうと自動車ローンの残額を一括で返済する義務が生じてしまいます。ローンの分割払いはすることができても、一括での支払いは難しく結局車を手放してしまうといったことのないようにローンの支払い期日には十分注意しましょう。
自動車ローンの支払いが難しい場合の対処法
なんらかの理由で自動車ローンの支払いが難しくなってしまった場合の対処法について説明します。
対応その1 ローンを組み直してもらう
「給料が下がった」「怪我や病気で入院生活が長引いた」などの理由で自動車ローンの支払いが難しくなってしまった場合には、ローン会社の担当者に連絡をして支払えなくなってしまった理由を説明しましょう。月にいくらなら支払うことができるのか、何時までなら払うことができるのかなどを具体的に伝えることで返済期間を延長したり、月々の支払額を減額してもらえる可能性もあります。
対応その2 自分で車を売却する
ローン会社によってタイミングに違いはありますが、ローンの支払いが丸2ヶ月を過ぎたあたりで自動車は強制的に引き上げられてしまうことになります。自らの手を離れた自動車は中古車買取業者によって売却されてしまうので、いっそそれならば自分で複数の買取業者から見積もりを取って、より高額で買い取ってくれるところに売ってしまうのも1つの方法ではあります。注意しなくてはならない点としては、ローン会社との契約によっては車の所有者がローン会社名義になっていて車を売ることができない場合もあるということです。この場合でもまずはトラブルを避けるためにもローン会社の担当者に相談してみましょう。車の所有者の名義人は車検証に記載されているので簡単に確認することは出来ます。
対応その3 弁護士や司法書士などの法律の専門家に相談し債務整理をおこなう
ローンの組み直しも難しく、車も売却できない場合には思い切って債務整理するという方法もあります。仮に自動車ローン意外にも多額の借金があるようであれば家や車などすべて失ってしまいますが自己破産すれば借金はすべて帳消しにできます。そこまでしたくない、家や車は手元に残しておきたいという人は個人再生や任意整理を行うことで月々の支払いを大幅に減らすことも可能です。ただし自己破産や個人再生などの債務整理をおこなった場合には、5年~10年間借入ができない(いわゆるブラックリスト入り)、官報に名前が掲載されるなどそれなりのデメリットもあることは忘れてはいけません。
以上が自動車ローン催告書が届いた時に支払いが難しい場合の考えられる対処法です。
いずれにしてもまず最初はローン会社の担当者に支払いが難しいということを正直に伝えることが大切です。
その後ケースにあわせて適切な対処法をおこない支払いの問題を解決していきましょう。
自動車ローンの催告書は消滅時効の援用を適用できる?
カードローンなどの金融業者からの借入金はある一定の条件を満たす場合、消滅時効によって支払い義務が消滅するケースがあります。その条件とは最後の支払いから5年以上経過している、時効の中断理由がない、時効援用の意思表示をするの3つの条件です。ただし自動車ローンは今回説明してきたとおり支払いが滞るとすぐに内容証明郵便で催告書が届き、自動車を引き上げられてしまいます。そのため消滅時効の援用を適用し借金を帳消しにしてしまうということは通常は難しいです。
自動車ローンの催告書が届いたらすみやかに支払いが必要!
自動車ローンの催告書が自宅へ届いてしまった場合の適切な対処法や、催告書が送られてきたあとも支払いを無視していると実際に車を引き上げられてしまう場合があることなどを説明してきました。普段忙しい人ほどいろいろな支払いなどが重なりうっかり自動車ローンの支払いも忘れていたなんてことが起こりがちです。今回説明したように自動車ローンの催告書が届くと、その後自動車を引き上げられてしまう場合もあります。普段通勤などで毎日のように車を利用する人などは、そうなってしまってからでは遅すぎますよ。自動車ローンの支払期日はしっかりと守りましょうね。