NHK受信料の未払い分は時効になることってあるの?

NHK受信料の未払い分は時効になることってあるの?

時効になるとNHK受信料の未払い分は払わなくてもいい?

NHKと契約はしているものの、忘れていたりして払っていない人もおられるでしょう。

 

いずれは未払い分を全額一括で請求されるかもとドキドキしている人もいますよね。

 

まさか支払いを求めて裁判に持ち込まれることってあるでしょうか?
また、受信料の未払い分も時効って成立するのでしょうか?

 

そんな受信料の未払いに関する疑問を徹底的に説明していきます。

 

 

5年?10年20年?NHK受信料の未払い分の時効について

NHKの受信料を契約しているにもかかわらず未払いの場合、借金などと同じように時効を迎えることってあるのでしょうか。まず平成26年9月に出された最高裁判決によって、受信料債権は民法169条の定期給付債権の短期消滅時効にあたるとされ、5年で時効を迎えるとする判例が出されました。つまり5年以上経過した受信料については時効によって支払わなくてもよいことになります。これについてはNHKも認めるところです。また民法168条の規定により、1度も受信料を支払わずに20年を経過した時や最後の支払いから10年を超える時には、NHKが持つ受信料という債権が消滅時効によってなくなる、簡単に言えば契約自体が消滅し解約した状態となるのです。

 

受信料の消滅時効を申し出ないと全額請求される?

受信料もその期間によって時効を迎えることを説明しました。しかし時効を迎えたからといって何も手続きをしなければ、NHKからは未払い料金を全額を請求されます。時効の期間を過ぎたとしても、NHKの請求権が自動的に消滅するわけではありません。実はNHKに対して時効であると主張して初めて成立するのです。これを時効の援用といい、援用するまではNHKからあなたの対する債権は消滅しないのです。

 

 

消滅時効の援用の申し出の方法とは

消滅時効の援用の方法ですが、特にこうでなければならないといった決まりはなく、口頭・電話・ファックスなどでもできるのですが、やはり書面に必要事項を明記して内容証明郵便で郵送すことが望ましいとされています。

 

消滅時効の援用の書面には何をどのように書くのか

時効援用を申し出る書類を時効援用通知書と一般的には呼ばれていますが、必ず記載しなければならないものとしてはまず債権の内容があります。住所・氏名・生年月日のほか契約者番号(お客様番号)、時効が完成している旨とその期間。何月何日をもって5年を経過しているとか、最後に支払ってから10年以上経過しているなど細かく記入します。また氏名の後には必ず押印が必要ですし、この文書を作成した日付も記入します。そしてもっとも大切なのは時効を援用することを明記することです。時効が成立しているので援用しますので、今後は請求しないで下さいと意思をはっきりと書くことが大事なのです。

 

時効の申し出は普通郵便じゃなく内容証明で

時効援用通知書をNHKへ郵送する場合、普通郵便ではなく内容証明郵便を用いるほうがよいとされています。内容証明郵便は文字通り、どのような文書が書かれているのかを郵便局が証明するもので、いつ差出していつ到着したのかまでを公的に証明するものとなります。どのような内容の書面をいつ配達したのかは普通郵便では証明されませんし、たしかに時効援用の申し立てを相手方に行ったことを証明するためにも、内容証明郵便で差し出すのが賢明だと言えるのです。

 

 

NHKと契約して滞納を続けると本当に裁判を起こされる?

NHKは他の公共料金の滞納よりその額が少ない場合であっても、比較的積極的に財産を差押さえる目的で裁判を起こすと言われています。その流れとしては、最初は支払いを促すために督促状を送付したり職員が自宅に訪問してきます。これと前後するかたちで延滞が6か月を超えると年利12%の延滞金が発生します。なお支払いを拒否しているとNHKが裁判所に申し立てを行い、裁判所から支払督促が送付されます。この支払督促は民事事件の裁判手続きの一つです。支払督促が送付されて2種間ほどで仮執行宣言が行われます。これによっていつ差押えが行われても不思議ではない状態に。NHKの差押えは預金と給料が主と言われていて、給料の25%が強制的に受信料の支払いに充てられてしまいます。

 

 

引越した時はNHKへ連絡したほうが良い理由

引っ越しをしたから受信料を払わなくてもいいし、そもそも解約になっているだろう。そう思いたいところですが、残念ながら引っ越ししたからといって、自動的にNHKとの受信料契約が解約になることはありません。契約期間は続いている状態ですから未払い状態が続くだけですし、あとになってNHKから多額になった未払い受信料の督促状がやってくるだけです。ではNHKは引越し先を把握しているのでしょうか。実はNHKはさまざまな業種の会社と委託契約を行っており、金融機関・ケーブルテレビ会社・不動産会社・電器店・家電量販店・引越会社などが含まれていますので、引越し先の把握も容易なのです。引越しの当日や翌日などにNHKの集金の職員が、受信料支払いのお願いや申込用紙を持って現れるのはこのためです。未払い受信料が増えるだけですし、引越した際にはNHKには必ず連絡するようにしましょう。

 

 

NHK受信料はまとめて払えばお得です

受信料には衛星契約と地上契約があり、衛星契約には地上契約分が含まれています。支払方法は2か月・6か月・12カ月の前払いになっていて、2か月前払いよりも6か月前払いでは5%、12か月前払いでは7.61%安くなります。さらに振込用紙による支払よりも口座引き落としやクレジットカード払いのほうが2か月払いで見た場合でも100円安い設定となっています。また別荘や別宅であったり、単身赴任や学生の一人住まいの場合には家族割引が適用されて、受信料は半額となります。

 

 

NHK受信料には時効があることについてのまとめ

これまで見たきたようにNHK受信料にも時効はあります。時効によって支払わないようにするには時効を援用しなければなりません。ただ時効を迎える前にNHKから支払いを求める督促状を送付されたり、民事手続きによって差押えを含む強い手段に出ることもあるので注意が必要です。また引越してもNHKではそのことを把握するように努めてもいます。受信料を支払うならば長期の契約で口座振替やカード払いがお得ですよ。ぜひ参考にしてください。