教育ローンの滞納が与える影響は?子供はどうなる?

教育ローンの滞納が与える影響は?子供はどうなる?

教育ローンの滞納のリスクと子供への影響

教育ローンは、子供の進学のための貯えが不足している場合などに、借りやすくて頼りになる存在です。
子供のために教育ローンを利用している人は多いのではないでしょうか。

 

しかし、なかには返済に苦しんでいるという状況の人もいるでしょう。とはいえ、教育ローンを滞納するのにはリスクがあります。

 

今回は、以下のような内容について解説していきたいと思います。

  • 教育ローン滞納のリスクや他のローン審査への影響
  • 逆に教育ローンの審査では他のローンの滞納が影響するのか
  • 教育ローンと奨学金の違い

 

 

教育ローンを滞納したらどうなるの?

教育ローンも借入金ですから滞納をすれば、まず督促されます。電話や郵便での督促が始まり、連絡が取れるまで電話はずっとかかってきます。同時に、入金があるまで自宅には督促状が届き続けます。なお、督促があっても支払いができないとなると、保証会社によって代位弁済され、債権は保証会社へと移ります。それでもなお滞納が続くと、契約は解除され、法的措置を取られてしまいます。つまり、裁判所を通して支払督促申立などをされて、強制執行へと持って行かれてしまうわけです。教育ローンが払えなくなって自己破産や任意整理など、債務整理に至る人もいますので注意が必要です。

 

教育ローンを滞納した場合の代位弁済って何?

では代位弁済とは一体何なのかというと、教育ローンを滞納して支払えなくなったときに、保証会社が代わりに支払ってくれるというものです。この時点で、債権は保証会社へと移りますので、今度は保証会社宛に教育ローンの支払いをすることになります。しかし期限の利益を喪失していますので、保証会社からは一括での返済を迫られるリスクがあります。この時点で一括返済できるはずもないでしょうから、たいていの場合はこの後、保証会社は法的措置により債務者の財産を差し押さえに来ます。その場合、給料や車、不動産などが対象となります。

 

 

教育ローンを滞納した場合の子供の奨学金について

教育ローンと奨学金はまったく別のものですので、教育ローンを滞納したことが直接的に奨学金に影響するとは考えにくいですね。まず教育ローンの借主は保護者ですが、奨学金の借主は学生本人です。教育ローンは一括で借り入れますが、奨学金は毎月定額で振り込まれます。教育ローンはすぐに利息が発生し、借りた翌月から返済が始まりますが、奨学金の場合は在学中は利息が発生せず、返済は卒業後からで大丈夫です。なお教育ローンには、公的な政府系金融機関による国の教育ローンと、銀行などが行う民間の教育ローンとの2種類があります。そして、どこの大学・専門学校でも、たいてい利用できる代表的な奨学金といえば、日本学生支援機構による奨学金です。

 

親にローンの滞納歴がある場合の奨学金審査の行方

前述のとおり、奨学金の借主は学生本人であって親ではありませんので、親の滞納歴は奨学金には関係ありません。ただ、奨学金は親が連帯保証人、親以外の親族が保証人になることになっています。親に滞納歴があるケースですと、連帯保証人にはなれない可能性がありますね。しかしその場合も保証機関に保証料を支払って、機関保証制度を利用すれば大丈夫です。

 

 

国の教育ローンと銀行の教育ローンはどう違うの?

国の教育ローンは政府系金融機関である日本政策金融公庫による公的な融資制度です。そのため、利用できる世帯年収の上限があったり、母子(父子)家庭の優遇などがあります。審査基準も異なり、国の教育ローンの審査では、本人確認書類や入学証明書などのほかに、最近6か月分以上の住宅ローン(または家賃)と公共料金の支払いを確認できるものを出さなければいけないという点が特徴的です。

 

 

公共料金の滞納は教育ローンの審査に影響する?

国の教育ローンに申し込むと、公共料金の支払いを確認できるものを提出しなくてはいけませんが、審査にどんな影響があるのでしょうか?教育ローンの場合も、審査結果は一般的にスコアリングにより決まりますので、一定のスコアをクリアした人が審査に通過します。そのうえで住宅ローンや他のローンを滞納していた人は審査に通りにくくなっていますが、公共料金の滞納についてはそれほど大きな影響はないと言われています。もちろん滞納していても大丈夫ということを言っているわけではありませんので、教育ローンを利用予定であれば公共料金の滞納もないよう気を付けておきましょう。

 

 

教育ローン滞納の体験談をチェック!

教育ローンを滞納してしまった人の体験談を見てみると、ボーナスが減ってしまって住宅ローンの支払いに窮し、教育ローンを滞納してしまっているなど、教育ローンの滞納者は増加傾向にあるようです。しかし教育ローンも借金ですので、滞納すれば督促が来ます。実際に滞納した人によると、国の教育ローンの場合、翌月から督促の電話が来ることが多いようです。電話に加えて郵便でも督促状が届きます。そして3カ月以上督促が来ていたにもかかわらず延滞を続けていた人には、一括返済を求める文書が送られてきたそうです。当然支払えるはずもなく、そのままにしていたら今度は裁判所を通して支払督促申立が出され、それでもそのままにしていたものですから、車や預金などの財産を差し押さえられてしまったというのです。

 

 

教育ローンを滞納しそうになったらどうする?

では、教育ローンを滞納してしまいそうだというとき、どうしたらよいのでしょう?やはり、そのまま黙って滞納しているというのはよくありません。国の教育ローンの場合でしたら、日本政策金融公庫へ連絡をして、返済期間の変更などを相談してみましょう。また、たまたま急な出費が重なり一時的に滞納してしまいそうだということであれば、カードローンを利用して滞納を回避するという手段もあります。カードローンの中には、プロミスのように無利息期間を設けているところもありますので、検討の余地はあります。上手に活用しましょう。

 

 

教育ローンの滞納が与える影響に関するまとめ

子供の進学のための金策手段として、奨学金や教育ローンがあることを解説しました。教育ローンは他のローン同様にれっきとした借金です。滞納すれば督促や遅延損害金、差し押さえといったリスクを伴うのは当然ですよね。信用情報機関にもしっかり登録されてしまい、信用情報にキズが付いてしまいます。このことで、のちに住宅ローンや車のローンを利用したいと思っても利用できない可能性だってあるのです。教育ローンの滞納はしてはいけません。万が一滞納しそうだという場合には、早めに相談しましょう。

 

 

【おまけ】教育ローンの滞納と他のローン審査への影響

教育ローンを滞納した場合、他のローン審査にも影響があるのかというと、それはもちろんあります。前述のとおり、住宅ローンや車のローンを組めなくある可能性が出てくるのです。

 

 

【おまけ】国の教育ローンの返済期間変更

国の教育ローンの場合、返済期間の変更をすることができます。滞納してしまう前に、まずは返済期間の変更について相談してみましょう。なお、返済期間は15年までですが、子供が3人以上でなおかつ世帯年収500万円以内の場合、返済期間が延長されて18年になりました。