携帯料金を滞納するとWi-Fiは使えても強制解約や裁判も

携帯料金を滞納するとWi-Fiは使えても強制解約や裁判も

携帯料金を滞納するとどんな不都合なことが起きるのか

月々の携帯料金の支払いが厳しくて、ついあとで払おうと先延ばししたりしていませんか?

 

当然ですが、料金を支払わなければ携帯が使えなくなります。すると、いつも使っているlineやインターネットはどうなるのでしょうか。

 

携帯電話の強制解約は想像できても、実はそれ以外に様々な不都合が起こるのです。たかが携帯電話の滞納だと軽く思わないでください。

 

このページでは携帯料金の料金を延滞することで起こる、いろいろな弊害について詳しく説明していきます。

 

 

滞納して利用停止になるまでとその後の流れを説明します

携帯電話の利用料を滞納していると利用停止になり、さらに滞納していると強制解約になり、その後は裁判沙汰になるなど大変な事態になっていきます。期日までに支払いが無かった場合にはハガキ、docomoの場合はショートメールも使って支払いのお願いが届きます。再振替日などの期日までに支払わなかった場合には電話回線が止められ(利用停止)、電話やキャリアメールが使えなくなります。最初の支払期日から回線停止までdocomoは20日前後、auは2週間前後、ソフトバンクは3週間前後です。さらに滞納が続けば携帯会社との契約が打ち切られて強制解約となります。強制解約までは最初の支払期日からdocomoやauは2カ月、ソフトバンクは2~3カ月程度です。滞納された利用料金の回収は各社ともに弁護士事務所に依頼するケースが多く、弁護士から督促や訴訟など法律による解決を行う通知が届くことになります。延滞の期間が長くなれば債権回収会社(サービサー)に債権を移すケースもあるようです。督促を無視していると裁判所より支払督促が送付されることになり、それも無視していれば最終的には訴訟となり、裁判所での判決で一括返済が命じられ、返済できない場合には強制執行により財産や給料を差し押さえられる事態となります。携帯料金を踏み倒すことは不可能で、最終的には財産を差し押さえられる事態に発展しかねないのです。

 

 

利用停止になってもWi-Fiがあれば意外とスマホは使える

利用停止になると、お持ちの携帯電話では何もできないわけではありません。利用停止とは電話回線が止められることを意味し、ずっと圏外のような状態になるのです。つまり電話回線に依存しなくてもよい機能ならばそのまま携帯電話をふつうに使うことができます。カメラや音楽プレイヤーなどです。そして電話回線の代わりにWi-Fiに接続できれば意外とできることが多いのです。Lineやインターネット、Gmailなどのフリーメール、TwitterやFacebook、インスタグラムなどはWi-Fiで利用可能です。またソフトバンクの場合はWi-Fiの有無にかかわらず利用停止中でも電話やSMSの受信は可能ですし(発信はできません)、Wi-Fiがあればi-phoneのEメール(i)の送受信や一部の機種ではS!メールの送受信も可能です。docomoやauでもキャリアメールをアプリなどで設定すればWi-Fiでの送受信が可能です。こうしてみると、回線が利用停止となってもWi-Fiが使えれば意外とスマホはそのまま使えるのです。

 

Wi-Fiはあるけど携帯が使えない!端末をロックされてる?

回線は利用停止になっていたとしてもWi-Fiにつなげれば利用できる、そう思っていたのにWi-Fiにつなぐことすらできない場合があります。今は新しいスマホを購入するときは端末代金を一括で支払う人より、分割払いにして利用料金と一緒に返済している人の方が多いですね。この端末代金がまだ完済できていない場合に、ソフトバンクでは端末にロックをかけてしまうことがあります。これは回線の利用停止ではなく本体を使えない状態にしてしまいますので、Wi-Fiの有無は関係なくスマホを利用することができなくなってしまいます。docomoやauでは端末代金が未払いの状態でも、端末自体にロックをかけてしまうことはありません。

 

 

利用停止で使えなくなったスマホを復活させる方法

利用停止で使えなくなったスマホですが、料金の支払いが遅れて延滞となっているために回線が止められているのです。ですので延滞している料金を支払えば利用停止を解除してもらえます。振込用紙があればコンビニや金融機関で支払えますし、携帯会社のショップへ行けば振込用紙が無くても本人確認書類があれば支払が可能です。

 

 

料金を延滞すると利息として延滞料金が加算されるのか

クレジットカードでもカードローンでも、支払いが遅れれば利息分として延滞料金が加算されますが、携帯料金の延滞でも延滞料金は必要になるのかをみていきましょう。まずはdocomoからです。docomoでは滞納が発生した場合には本来の支払い日の翌日から、利用料金の滞納に対する延滞利息が年利14.5%で実際に支払った日の前日まで、端末代金の分割払いの滞納として年利6%の遅延損害金が実際に支払った当日まで加算されます。なおdocomoでは本来の支払い日から約2週間後の再振替日などの期日までに支払えば延滞料金は請求されません。ただし請求書発行手数料が必要になります。auでも利用料金に対する延滞利息は14.6%、端末代金の滞納として6%の延滞利息が加算され、docomoと同じように日割りで計算されます。auでも本来の支払日から約2週間後の期日までに支払えば延滞料金は加算されません。ただし送られてくるハガキなど1通ごとに紙請求書発行手数料が必要になりますし、docomoのように口座振替による再振替は行われません。ソフトバンクでも同様で、本来の支払期日から約2週間後の期日までに支払えば延滞料金は加算されませんが、この期日までに支払わなかった場合には本来の支払い日の翌日から利用料金に対しては14.5%、機種代金に足しては6%の延滞料金が加算されます。ソフトバンクでも口座振替による再振替は実施していません。また請求書発行手数料と払込処理手数料が加算されます。

 

滞納した料金はどのような支払い方法があるのか

滞納した料金の支払い方法を見ていきます。docomoではドコモショップ・コンビニ・金融機関の窓口・金融機関のATMでペイジー支払に対応しています。ドコモショップでは振込用紙がない場合には本人確認書類が必要で、他の支払い方法では振込用紙が必要です。またコンビニや金融機関で支払う場合は所定の手数料が必要です。ドコモショップで支払えば最短5分、コンビニでも20分程度で回線が再開されます。auではauショップ・コンビニ・金融機関のATMでペイジー支払いができ手数料が必要で、auショップ以外では振込用紙が必要です。またauお客さまサポートにアクセスして手続きすればインターネットバンキング(ペイジー)・クレジットカード・振込用紙なしでコンビニ払いが可能となります。こちらの方法では手数料無料で支払うことができます。回線再開までに必要な時間はいずれの方法でも10~30分ですが、コンビニで振込用紙によって支払った場合には、9時から20時までならば30分程度で再開しますが、20時以降に支払った場合には翌朝になります。ソフトバンクではソフトバンクショップ・コンビニで支払うことができます。ソフトバンクショップでは振込用紙なしでも支払いができ、10~30分で回線が再開します。コンビニでは振込用紙が必要で8時から20時までならば回線再開まで5分程度、20時以降は翌朝となります。なおソフトバンクのMy Softbankからはクレジットカードでの支払いもでき、30分程度で回線が再開されます。コンビニやクレジットカード払いの場合は別途手数料が必要になります。

 

 

分割ならば延滞料金を返済できるけど一括しか認めない?

滞納してしまった携帯料金ですが、分割払いを認めてくれないかなと考えてしまう方も多いです。ところが分割払いは認められていません。まずauの場合ですが、前月分の請求に関してはauお客さまサポートから支払えます。ですので前月分はauお客さまサポートで支払い、残りを別途で払えば2回払いのような状態にはできます。docomoやソフトバンクでは分割での支払いを認めていません。利用停止中の場合は一括払いが原則です。強制解約となったあとも原則一括払いなのですが、各携帯電話会社のサポートセンターへ支払いが困難であるなど相談すれば、分割での返済を認めてくれることが多いようです。

 

 

携帯料金の延滞でもブラックリストに記載されるの?

クレジットカードやカードローンの滞納などでブラックリストのことを耳したことがあると思います。ブラックリストというものは存在しませんが、住所や氏名、勤務先などとともに支払い状況などについて登録する信用情報機関があり、そこに滞納の事実を登録されることをブラックリストと呼んでいます。信用情報機関に登録されるのは、端末の代金を分割払いで購入した場合です。分割払いは携帯本体をローンで購入しているのと同じなのです。いまはスマホを購入するとき多くの方が分割で代金を支払っており、毎月の利用料金と一緒に徴収されています。利用料金を滞納するということは、一緒に返済している端末代金も滞納しているということになり、2か月を超える滞納でブラックリストに登録されるのです。

 

ブラックになるとどこの携帯会社とも契約できなくなるの?

端末代金の滞納によって信用情報機関のブラックリストに登録されることは説明しました。信用情報機関の登録情報は新たなローンの審査などに利用されるため、ここに傷がついていれば審査を通過することは難しくなります。まだ携帯電話を強制解約されていない方が他社で契約をするときに、端末を分割で購入しようとしても断られることになります。また携帯料金の滞納によって強制解約されたあと他社で携帯電話を申込むと、一括や分割にかかわらず契約を断られます。これは信用情報機関の登録状況だけではなく、携帯電話各社が電気通信事業者協会(TCA)を通して不払者情報の交換を行っているためです。契約解除後に料金不払いがある人の情報は各社で共有できるので、他社における契約も難しくなるのです。いってみれば電気通信事業者協会のブラックリストに登録されている状態のためです。なお電気通信事業者協会のブラックリストは5年で自動的に抹消されます。

 

 

携帯料金滞納で弁護士から裁判通知!どのように対処すべきか

携帯電話各社では強制解約後も滞納が続いた場合、延滞料金の回収を弁護士事務所に依頼するケースが大変多くなっています。弁護士事務所では督促状とともに、期限までに払わない場合には法的措置による解決を行う旨が書かれた通知を送付してきます。法的措置とは裁判所を通じた手続きのことをいい、訴訟も含んだものとなります。多くの場合、弁護士事務所が簡易裁判所に対して支払いを求める申し立てを行い、裁判所から支払督促という訴状が特別送達によって送付されてきます。同封されていることが多い督促異議申立書に記入のうえ異議申し立てを行う必要があります。その後指定された日に裁判所へ行き和解交渉を行う流れとなります。支払督促を無視していれば一括返済の命令が裁判所によって下されることになり、支払えなければ財産や給料の差押えに発展することもあります。弁護士事務所から督促状や法的措置をにおわす通知が来た場合には速やかに支払いに応じるべきです。また支払督促は裁判所からの通知ですから無視せず、督促異議申立書を必ず送り返してください。返済が難しい場合には弁護士や司法書士に相談して解決をはかるべきです。

 

携帯料金滞納で裁判になった場合の流れについて

携帯料金の滞納の場合は裁判所から特別送達で支払督促が送付されることが多いのですが、通常訴訟となることが特別送達で送付されてくることもあります。支払督促の場合は同封された督促異議申立書に必要事項を記入して2週間以内に送付します。送付しない場合は携帯電話会社による強制執行が可能となる仮執行宣言が裁判所から出され、財産などの差押えが可能となります。仮執行宣言のあと2週間すると訴えを認める判決が出されて確定します。督促異議申立書を送り返せば通常訴訟となり、ここからは最初から通常訴訟が提起されている場合と同じです。裁判所から訴状・答弁書催告状・口頭弁論期日呼び出し状が届き、答弁書には必要事項を記入して返送します。口頭弁論期日呼び出し状に書かれた日時に裁判所へ出廷し、法廷で事実確認が行われます。その後は別室で債権者側と話し合いがもたれ、分割払いなどについて和解交渉を行い和解が成立すれば、裁判所書記官により和解調書が作られます。裁判所が関与するために裁判上の和解と呼ばれ、確定判決と同じ効力を持ちます。裁判になるとこのような流れになり、最終的には必ず滞納した料金を支払わなければなりません。

 

 

携帯料金滞納で最悪な結末を迎える前にやるべきこと

これまで見てきたとおり、携帯料金を滞納してもいずれは必ず返済しなければなりません。そのまま放置して強制解約となったり、裁判沙汰にならないように行動を起こす必要があります。まず最初にやるべきことは、各携帯電話会社のカスタマーサービスへ連絡して返済が難しいことなどを相談しましょう。特に病気や勤務先の倒産といった事情がある場合には、各携帯電話会社に相談してみましょう。今回だけは払えそうにないといった事情がある場合には、親族や友人、カードローンなどでお金を借りて携帯の利用料金に充てることも考えられます。しかし携帯電話の滞納だけではなく、クレジットカードやカードローンなどの返済も滞るなどほかにも借金がある場合には、弁護士や司法書士に相談して債務整理を検討することが必要な場合もあります。携帯の利用料金を滞納して最悪の結末を迎える前に、出来そうなことからしてみましょう。

 

 

Wi-Fiが使えても料金滞納の先にはさまざまな弊害が

携帯電話の利用料を滞納した場合、当然ですが携帯会社はあなたの回線を停止します。回線を停止されると電話は使えませんし、各キャリアのメールも使えなくなります。Wi-Fiを使用するとフリーメールやインターネットをはじめ、Twitterなどはふつうに使うことができます。だからといって滞納を続けていると携帯を強制解約されますし、他社での携帯の契約もできなくなります。端末を分割で購入していれば滞納によって信用情報に傷がつき、携帯の分割払いだけではなく様々なローンやクレジットカードの新規申込みもできなくなります。延滞している料金は債務整理しない限り、裁判による決着などで必ず払わなければならないのです。

 

 

料金滞納で携帯が使えなくなったことは知人にバレるのか

料金の延滞によって回線停止になり携帯が使えなくなったことを、知人や友人に知られることはあるのでしょうか。docomoやauでは回線停止になると電話の発着信ができません。あなたの携帯に知人が電話をかけた場合には「お掛けになった電話はお客様のご都合によりお繋ぎできません」とアナウンスが流れますので、滞納による利用停止だとバレてしまいます。ソフトバンクでは電話の発信はできませんが着信はできますのでバレにくいです。また最近は電話やメールよりLineでのやり取りが多いのですが、こちらはWi-Fiで通話もできますので現実にはバレにくいのではないでしょうか。docomoやauで電話をかけてこられたらバレますが、それ以外ではバレにくいのが現状です。

 

 

料金滞納履歴は信用情報に何年間記載され続けるのか

携帯電話の利用料に未払いがある状態で解約された場合、電気通信事業者協会のリストに記載されて各携帯電話会社でその情報が共有されますが、5年間で抹消されることになっています。5年経過すれば他社での携帯電話の契約は可能となります。利用料金とは別に端末代金を分割払いで購入した人が滞納した場合、個人信用情報にその延滞の事実が登録されます。こちらは完済してから5年間は情報が残ります。完済までに2年かかれば、合計で7年間は滞納履歴が残ることになります。