家電量販店で分割払いをする際にも審査が必要?ショッピングローンについて
高額な家電を購入する時にはショッピングローンという方法もある
家電量販店に行けば「ショッピングローン利用可能」といった宣伝文句を見かけることがあるかと思います。
このショッピングローンというのは、クレジットカードがなくても商品を分割で購入することができるローンのことです。
高額な家電を購入する時にはとても便利な方法ですが、実際に利用する時にはクレジットカードと同様に審査もあります。
このページでは家電量販店のショッピングローンについて詳しく解説していきます。
ショッピングローンを利用するメリット・デメリットや審査の基準、クレジットカードとの違いなど、これを読めばショッピングローンについての疑問がすべて解決できますよ。
家電量販店のショッピングローンの支払い方法とは?
家電量販店で購入した商品を分割支払いすることができるショッピングローンというのは、どのような仕組みになっているのかについて説明します。ショッピングローンの仕組みは商品を購入するお客さんと店舗の間に信販会社が入り、一時的に商品の代金を立て替えてくれることによって成り立っています。分かりやすく支払いの仕組みを説明すると以下の通りになります。
ショッピングローンの支払いの仕組み
1、お客さんが家電量販店で商品を購入する際ショッピングローンを利用
2、店舗は信販会社にショッピングローンの申し込みを伝える
3、信販会社は申込者(お客さん)の審査を行う
4、審査に問題がなければ信販会社が商品代金を店舗に支払う
5、申込者(お客さん)は商品の代金を分割して信販会社に支払う
以上がショッピングローンの支払いの仕組みになります。クレジットカードと同じように、信販会社が一時的に商品代金を立て替えてくれるシステムがショッピングローンなのです。また家電に限らず信販会社と提携しているお店であれば、高級自転車やバイクなどもショッピングローンを利用して購入することが可能です。身近なところでは、スマホ端末の分割支払いもショッピングローンになります。
家電量販店ではショッピングローン以外に分割払いできる?
ショッピングローン以外に家電量販店で利用できる分割払いの方法には、どのようなものがあるのかについて説明します。分割払いと聞いて誰もが思い浮かぶ方法が、クレジットカードによる分割払いですよね。家電量販店でも当然クレジットカードによる分割払いをすることができます。ショッピングローンとクレジットカード以外で分割払いする方法としては、自社ローンと呼ばれるものを利用する方法があります。自社ローンというのは販売店舗が購入代金を立て替えてくれる店舗独自の分割支払い方法です。ショッピングローンやクレジットカード支払いのように間に信販会社が入らないので、販売店舗側にとっても手数料が発生しないというメリットがある方法です。しかし実際に自社ローンを行っている家電量販店はほとんどありません。それゆえショッピングローン以外で家電量販店で分割払いする方法は、クレジットカードによる分割払いのみといってよいでしょう。
ショッピングローンのメリット・デメリット
ここではショッピングローンを利用するメリット・デメリットについて説明します。まずはメリットからみていきましょう。
ショッピングローンを利用するメリット
・クレジットカードを持っていなくても商品を分割払いで購入することができる。
・クレジットカードの枠を利用したくない時でも商品を分割支払いすることができる。
・一定の合計金額以上の買い物をすれば金利が無料になるなど、お得なキャンペーンをしているお店もある。(ビックカメラ、ヤマダ電気、ジャパネットたかた、ケーズデンキ、ヨドバシカメラなど)
・一括で支払うことが難しい商品でも購入することができる。
・契約後は購入代金を返済していくだけなので使いすぎの心配がない。
・審査が非常に早い。
ショッピングローンを利用するデメリット
・すべての商品がショッピングローンで購入できるとは限らない。(3万円以上などの条件がある。)
・商品を購入する都度の契約になるので、手続きが面倒。
・返済方法の幅が少ない。(今月は多めに返済するなどが出来ない所が多い)
・信販会社を自分で選ぶことができない。
・毎月きちんと返済しないとクレジットカードローンと同様に、信用情報に傷がついてしまう。(信用機関に支払いの遅延や延滞の記録があると、住宅ローンをはじめ各種ローン審査に通過するのが難しくなってしまう。)
以上が家電量販店でショッピングローンを利用する長所と短所のまとめです。ショッピングローンは店舗によっては金利が無料になったり、クレジットカードがなくても商品を分割して購入することができたりとメリットもたくさんあります。しかし毎月の返済をきちんと行わないと信用情報機関に遅延や延滞の記録が残ってしまうという点は決して忘れてはいけません。
家電量販店のショッピングローンとクレジットカードを比較してみよう
家電量販店のショッピングローンもクレジットカードも、信販会社が商品の購入代金を一時的に立て替えてくれるというのは同じです。それではこの2つの違いはどこでしょうか。ここではショッピングローンとクレジットカードローンの違いについて説明します。
・違いその1
クレジットカードは入会審査に通過すると一定の条件(ショッピングやキャッシングの枠)のもと自由に利用できるクレジットカードが発行されます。対するショッピングローンは、カードが発行されることはなく商品を購入する毎にその都度審査が必要になります。クレジットカードが限度額の範囲で自由に利用できる包括契約であるのに対して、ショッピングローンは購入する商品に対する個別の契約ということになります。
・違いその2
クレジットカードの場合は返済方法をある程度自由に変更することが可能です。例えばリボ払いに変更して毎月の返済額を一定にしようとかいったことが可能です。対してショッピングローンの場合は、契約したときの返済方法を変更することが難しい場合がほとんどです。返済に柔軟に対応してもらえるという点ではクレジットカードの方が利用者にとっては助かりますね。
・違いその3
クレジットカードを利用して商品を購入した場合には、利用金額によって景品交換やキャッシュバックができるポイントが付きます。しかしショッピングローンの場合はこのようなポイントが付くことはありません。クレジットカードはショッピングはもちろん公共料金や携帯電話の使用料の支払いに利用することでもポイントを溜めていくことが出来ます。
・違いその4
ショッピングローンの場合は一度契約したら後は代金を返済していくだけです。クレジットカードの様に条件の範囲であれば新たな買い物やキャッシングが出来るといったものでないので、ついつい使いすぎてしまうといった心配もありません。
家電量販店のショッピングローンは学生でも利用可能?申し込み条件とは?
家電量販店で利用できるショッピングローンの申し込み条件は、その店舗がどの信販会社と提携しているかによって異なってきます。一般的にはショッピングローンの申し込み条件は、20歳以上であること。安定した収入があること。の2点です。その為、年齢条件と安定した収入さえあれば学生や専業主婦、フリーターの方でも比較的簡単に申し込み条件を満たすことは可能です。※信販会社によっては18歳以上であれば利用可能なところもあるようです。(高校生は不可)
家電量販店のショッピングローンの審査時間は?
家電量販店のショッピングローンの審査は非常にスピーディーです。例えばビックカメラの場合だと最短で3分で審査の結果がわかります。その他のお店でも15分~30分以内には審査は完了します。
家電量販店のショッピングローンの審査に落ちた!考えられる原因とは?
ショッピングローンの審査は誰でも通るわけではありません。残念ながら審査に通らずショッピングローンを利用することが出来ない人もいます。それでは、ショッピングローンの審査に落ちてしまった場合に、考えられる原因とは何でしょうか。ここではその原因について説明します。
ショッピングローンの審査に落ちた時に考えられる原因
・年収が極端に少ないor安定した収入がない。
・他社の借入金額や借入件数が多い。
・代位弁済や債務整理をしている。
・信用情報に長期延滞などの記録がある。
・契約書に記載された情報が違う。(勤務先住所、電話番号など)
ショッピングローンの審査に落ちてしまう人には、上記のような原因が考えられます。ショッピングローンは申し込み条件自体は比較的緩やかですが、審査は信販会社がきちんと行うので決して審査基準が甘いというわけではありません。
家電量販店のショッピングローンの審査に通るポイントは?
それではショッピングローンの審査に通るポイントとは何なのでしょうか。まずショッピングローンの審査に通るためのポイントは返済能力と信用の2点です。それぞれ詳しく説明します。
返済能力とは?
・返済能力というのは安定した収入が継続的にあるということです。収入の高さももちろん重要な要素となってきますが、将来に渡って安定した収入を得ることが見込めるかどうかが重要になってきます。
信用とは?
ローン審査の時の「信用」というのは、信用情報機関に長期の支払い遅延や滞納の記録がないということを意味します。過去に返済遅延の記録があるような人は、信販会社から「この人はきちんとお金を返してくれない可能性がある」と判断されて審査に落とされてしまう原因となります。
ショッピングローンの審査に通るための大きなポイントは上記の2点になります。信販会社によっても重要視する審査の基準は異なりますが、上記の2点だけはどこの信販会社でも最も重要視している点になります。
ショッピングローンの賢い選び方
それではショッピングローンの上手な選び方について説明します。
・返済シミュレーションを活用する。
ショッピングローンを利用できる店舗では、返済シミュレーションがあるところがたくさんあります。この返済シミュレーションで月々の返済額などを調整して無理なく返済していけるプランを立てましょう。
・金利手数料無料などのキャンペーンを利用する。
例えばビックカメラの場合などは、15000円以上商品を購入すると最大24回まで金利が無料になるキャンペーンを行っています。こうしたお得なキャンペーンを行っている店舗を利用するのも、総支払額を安く済ますことができるのでおすすめです。
・ボーナス払いできるローンを選ぶ
ボーナス一括払いやボーナス2回払いをすることができるショッピングローンを選ぶことでも、手数料を抑えることができます。例えばビックカメラのボーナス一括払いの場合の手数料は0円。ボーナス2回払いでも手数料は6円と非常に割安です。
クレジットカードやカードローンを利用して支払った方がお得になるのはどんな時?
クレジットカードがなくとも欲しい商品を分割払いで購入することができるショッピングローンは、大変便利なサービスですが場合によっては、クレジットカードやカードローンを利用したほうがいいケースもあります。ここではそんなケースについて説明します。
クレジットカードやカードローンを利用したほうがいい場合
・利用額が少額のケース
ショッピングローンとクレジットカードは、金利面ではそれほど違いがありません。商品の購入代金が3万円以下のような場合で、すぐに返済できる目途があるならばクレジットカードを利用したほうがいいかもしれません。クレジットカードならば限度額の範囲であれば何度でも借入れすることができますし、申し込み時に審査は済んでいるので煩わしさもありません。ショッピングローンの場合は、商品を購入する毎に審査が必要になります。
・5回~6回程度の少ない返済考えているケース
5回~6回程度の比較的少ない返済回数を考えている場合には、プロミスやアコムなどの消費者金融のカードローンを利用したほうがいいかもしれません。というのもカードローン会社によっては無利息期間を設けているところがあるからです。無利息サービスを行っているカードローン会社でお金を借りて商品を現金で一括購入して、無利息期間中に返済することができればショッピングローンを利用するよりも金利や手数料がかからない分お得に買い物ができます。カードローンを利用する場合は、ショッピングローンの金利や手数料と比較してお得になるほうを選択するのがよいでしょう。(ショッピングローンにも金利や手数料が無料になるものがあります。)
・余裕がある月には多めの返済をしたいケース
ショッピングローンの返済額は毎月一定となっている場合がほとんどです。そのため余裕があるような月には、多めの返済をしたいと考えているようなケースにはカードローンを利用したほうがいいかもしれません。カードローンの返済は、余裕がある月には多く返済することも可能ですし、お財布がピンチな月でも最小返済額を返済すればまったく問題ありません。したがって、ショッピングローンよりもカードローンを利用した方が、経済状態に合わせて柔軟に返済していけるというメリットがあります。
以上の3つのケースに該当するような時は、ショッピングローンを利用するよりもクレジットカードやカードローンを利用したほうが手数料や金利分がお得になる時があります。いずれにケースにしてもショッピングローンとの金利や手数料と比較して、余裕を持って返済していける方法を選ぶようにしましょう。
それって本当に大丈夫?リボ払いの危険な落とし穴とは!
クレジットカードを利用した支払い方法の一つにリボ払い(リボルディング払い の略)と呼ばれる方法があります。ここではこのリボ払いの仕組みや危険性を説明していきます。リボ払いは利用金額が増えても毎月の返済額が一定に出来る。とても少ない金額から返済が可能という大きな2つの特徴があります。返済額を一定に保つことができるので、一見利用者にとってはメリットの大きな支払い方法のように思えますがそうではありません。なぜかというとリボ払いには非常に高い利息がかかってくるからです。そこでまずリボ払いの返済方式を簡単に説明します。
残高スライドリボルビング方式
残高スライドリボルビング方式は、借入ている残額に応じて毎月の返済額が変わっていく方式です。
借入後残高スライドリボルビング方式
借入後残高スライドリボルビング方式は、借入直後の残額に応じて毎月の返済額が変わっていく方式です。新規の借入を行えばその残額に応じて毎月の返済額が変化します。
特に注意が必要なのが、残高スライドリボルビング方式です。その理由は、この方式だと借入残高が減るごとに毎月の返済額も低くなってしまうためです。毎月の返済額が少なくなると、その分だけ返済が長引き利息が膨らんでしまうのです。リボ払いは毎月の返済額がとても少額で済むという特徴がありますが、毎月の返済額が少額ということはその分だけ返済が長期間に渡り、より多くの利息を支払わなければならいということは知っておかなければなりません。いくらカードを利用してもリボ払いなら月々の支払いも少なくて済むからと、安易な気持ちでリボ払いを利用するのはおすすめしません。
分割払いは支払い回数が少ないほど金利が安くなってお得
それでは最後に分割払いの回数と金利の関係について説明します。分割に出来る回数は信販会社によっても違っています。主なクレジットカード会社を例にあげると、オリコカードは2回~24回、楽天カードは2回~36回、イオンカードは2回~60回、ジャックスカードは2回~20回とそれぞれ違います。そして分割払いの場合は、2回払いまではどの信販会社でも金利手数料は無料となっています。しかし3回目からは12%~15%の金利手数料が発生し、支払い回数が多いほど金利手数料が高くなる傾向があります。例えばJCBカードの場合は、3回払いならば2.51%の金利手数料で済みますが、24回払いの場合だと16.37%まで金利手数料が上がってしまいます。ですから分割払いを利用する時には、なるべく少ない分割回数で返済を済ませたほうが金利手数料が安くなるので総支払額は低くなります。
家電量販店のショッピングローンは賢く利用しよう
家電量販店で利用できるショッピングローンについて詳しく説明してきました。なるべくクレジットカードを利用したくない人や、一括では難しいが分割支払いならば返済することができるという場合には、とても便利なのがショッピングローンです。使い過ぎる心配もないなどメリットもある一方で、返済が遅れてしまうと信用情報に傷が付いてしまうなどのリスクもありました。これからショッピングローンの利用を検討されている人は今回の記事内容をよく理解して賢く利用してくださいね。