自己破産をしたい！そんな人に知ってもらいたい弁護士と司法書士の違い
自己破産をするなら弁護士と司法書士のどっちが最適なのか？
クレジットカードやカードローンなどの借金問題で困った際の最終手段が「自己破産」です。自己破産をすれば任意整理などと違って債務返済の義務がなくなることがありますが、こうした自己破産は基本的に専門家に依頼して進めていくことになります。ここで「弁護士と司法書士のどちらに任せればよいのか」と悩んでしまう人がかなりいます。確かに自己破産時には弁護士・司法書士のどちらにも任せることができますが、両者の違いは様々です。例えば、司法書士だと即日面接制度などが利用できなくなります。そのため、後悔しないようにするためにもしっかりと両者の違いを押さえておく事が肝心なのです。この記事ではそんな両者の違いなどについて解説していますから、是非とも選考にしてみてください。
弁護士と司法書士の違いにはどんなものがある？
弁護士と司法書士は同じように見えて実は色々な違いがあります。特に「司法書士は審尋に同席できない」ことはしっかり理解しておきたいものです。審尋とは自己破産申告後に行われる裁判官との面談のことを指しますが、この審尋に同席できるのは弁護士だけなのです。また、法的な扱いも異なります。司法書士は「書類作成代理人」として自己破産を担当することになります。一方、弁護士であれば債務者の代理人として業務を行うことができます。このように相違点が多いですから依頼時には知っておきましょう。
自己破産を実際に依頼すると弁護士と司法書士ではどんな違いが出てくる？
弁護士は債務者の代理人として行動することができます。そのため、弁護士に依頼すれば裁判所での申し立てなどをほとんど代理してもらうことができるようになります。簡単にいえば、弁護士に依頼すればそれだけ債務者の負担が軽くなってくるのです。また、弁護士に依頼すれば即日面接制度も利用できます。この制度を利用すれば自己破産手続き期間を大幅に短縮することも可能となります。それだけ借金を早めに帳消しにしてもらうことができるよいうわけです。一方、司法書士に依頼するとこうした即日面接制度も利用できませんし、裁判所での申し立てもしてもらえません。具体的には基礎的に司法書士ができる裁判事務は債務整理の相談などを除けば「裁判所に提出する書類の作成業務」だけなのです。この書類作成業務も自己破産時には肝心なものですが、やはり弁護士との違いが目立ちます。そのため、手軽さ・迅速さを重視するならば弁護士に依頼しておくのがおすすめです。
弁護士よりも司法書士の方が安い？
弁護士と司法書士では費用面でも異なります。専門家に依頼した際にかかる費用は主に着手金と報酬金に分けることができますが、弁護士の場合にはその総額は３５万円から４５万円程度となります。一方、司法書士は２０万円～３０万円程度から依頼することができ、弁護士に依頼する場合よりもお安く債務整理を任せられます。とはいえ、これは弁護士事務所・司法書士事務所によって変わってきますから、司法書士事務所よりも安い弁護士事務所ももちろん存在します。
自己破産を弁護士に依頼するとどんなメリット・デメリットがある？
自己破産を弁護士に依頼することはメリットが多いものです。紹介したように、弁護士に依頼すれば迅速に自己破産を終わらせることができます。加えて、裁判所での申し立てなども行ってくれるため、余計な手間もかかりません。そのため、本業で忙しい・とにかく自己破産に時間を取られたくない、といった人に向いています。とはいえ、弁護士に依頼するとやはり司法書士に頼むよりは金銭的な負担が大きくなります。これは特に金銭的に困窮しがちな自己破産時には問題となることがあります。そのため、お金が余りない・なるべく自己破産にかかる費用を減らしたい人には、弁護士よりも司法書士の方がよいことも。とはいえ、自己破産にかかる金額は分割払いができるようなところも有りますから、まずは事情を話して相談してみるのも良いでしょう。
司法書士に自己破産を依頼することによって生じるメリット・デメリット
司法書士に自己破産を依頼することで自己破産にかかる費用を減らせます。そのため、金銭的余裕がない人に向いているのが司法書士です。その反面で、司法書士に頼むと自己破産にかかる期間が長引きがちです。そのため、自己破産を早めに終えたい人にはおすすめできません。また、自己破産が長引くだけでなく、裁判所への申し立てなども自分で行う必要性が出てきます。それだけ仕事を休んで裁判所に赴かないといけない手間があるのです。こうしたポイントも司法書士にお願いするデメリットと言ってよいでしょう。とはいえ、簡易裁判所の裁判手続であれば司法書士も弁護士と同様の業務を行うことが許可されています。そのため、簡易裁判所で自己破産する際には司法書士に依頼した方がお得です。
弁護士・司法書士に頼らない自己破産とは？
自己破産は通常は弁護士や司法書士などに相談して行います。しかし、必ず専門家に依頼しなければいけないという決まりはありません。そのため、自己破産を独力で行うことも一応は可能です。このように独力で自己破産を行えば専門家に支払う費用も必要ありません。そのため、専門家に支払うお金がどうしても用意できない場合には独力で行うことを検討してみる人もいます。とはいえ、独力で自己破産を行うのは想像以上に大変です。例えば、書類の作成ひとつをとっても個人で行うのは難しいものがあります。どういった書類を用意すれば良いのかわからず、何度も裁判所に足を運ばないといけないこともあるでしょう。また、即日面接制度などももちろん利用できません。特に、債権者からの取り立てを止めさせるのも独力では難しいですし、交渉もうまくいかないことがあります。そのため、「独力で自己破産をしてみたは良いものの、上手く行かずに結局は弁護士に相談した」といったことにもなりかねないのです。こうなると費用が余計にかかるだけでなく、自己破産期間も長引きます。また、時には自己破産が最良の債務整理方法ではないこともあります。人によっては個人再生などによって借金返済が対応可能な場合もあるからです。こうした「最適な債務整理方法がどれか」といった相談も弁護士に依頼すれば出来ます。このように、個人で自己破産を行うことは単に大変なだけでなく、リスクであることもありますから、最初から専門家に依頼しておくのが無難です。
自己破産以外の債務整理方法とその相談先
自己破産をしないと債務問題が解決できないわけではありません。債務整理には他にも個人再生や任意整理、特定調停などもあるのです。例えば、個人再生では再生計画が認められれば借金額を大きく減らしてもらうことができます。一方、任意整理は債権者と交渉をして借金問題の解決を図る制度になっています。このように色々な方法がありますから、「借金が返せない＝自己破産しかない」と安易に考えないようにしておきましょう。弁護士や司法書士に相談すればこうしたことも丁寧に教えてもらえます。特に自己破産や個人再生であれば弁護士に相談するのがやはりおすすめですが、任意整理や特定調停であれば司法書士でも十分なことがあります。相談先によって費用も変わってきますから、債務整理方法だけでなく相談先もしっかり検討しておきましょう。
司法書士に任意整理をお願いする際のポイント
任意整理を司法書士に相談することで費用が抑えられることがあります。また、司法書士は地元に密着したところもあり、依頼しやすいことも利点でしょう。しかし、任意整理を司法書士に依頼する際には注意点も有ります。例えば、借金総額が大きい場合に司法書士に相談するのはおすすめできません。これは司法書士は借金額が１４０万円を超えるような任意整理を担当することはできないためです。こうした気をつけておきたい点もありますが、やはり費用が安い司法書士は重宝することがあります。
自己破産を弁護士・司法書士のどちらに相談すれば良いかは場合によって異なる
自己破産は弁護士と司法書士に依頼できます。しかし、両者では業務内容も異なりますし、費用面でも違いが大きくなっています。特に早く自己破産を終えたい人は弁護士がおすすめです。一方、費用を押さえたいならば司法書士が良いことも有ります。しかし、司法書士だと「即日面接制度が利用できない」「業務の内容が大幅に制限される」といった難点があることはチェックしておきたいところです。また、債務整理方法には自己破産だけでなく他にも任意整理などもあることは知っておきましょう。
