グレーゾーン金利が廃止!その影響は?時効になる前に過払い金請求を!

グレーゾーン金利が廃止!その影響は?時効になる前に過払い金請求を!

グレーゾーン金利の廃止と過払い金の請求はどのように関わってくる?

金融関係のトピックは一般人には理解し難いものも少なくありません。「法律的には貸してもOKだけれど問題がある」グレーゾーン金利もその一つです。とはいえ、実はこのグレーゾーン金利は既に廃止されていることを知っている人はそこまで多くありません。これはグレーゾーン金利によって苦しめられた多重債務者を国が無視できなくなったためですが、「過払い金はこれによって請求できなくなるのかどうか」といったことが問題になっています。これはケースバイケースですが、基本的にグレーゾーン金利が廃止される前に返済しすぎた分は過払い金として取り戻せる可能性が高いです。とはいえ、その際にも気をつけておきたいこともいくつかあります。この記事ではこうしたグレーゾーン金利と関連する過払い金請求などについてまとめましたから、これから過払い金請求をしたい人は是非とも読んでみてください。

 

 

グレーゾーン金利の廃止問題について詳しく知ろう

そもそもグレーゾーン金利って一体何?

まずはグレーゾーン金利について深く理解しておきましょう。グレーゾーン金利とは端的に言えば利息制限法の規定する制限利率以上かつ出資法で定める上限金利以内の金利のことです。こうしたグレーゾーン金利で貸し出すことは刑事罰の対象ではありませんが、民事上無効なものです。これはつまりグレーゾーン金利で貸し出された借金は返還請求が出来るということでもあります。このグレーゾーン金利は多重債務者や返済困難な状況を多数生んだことから、廃止が長年検討されてきました。

 

『利息制限法』・『出資法』とは何なのか?

利息制限法や「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」、いわゆる出資法についてもグレーゾーン金利と絡めて理解しておきましょう。利息制限法は消費者金融などが一般の顧客にお金を貸す際の「最高金利額」などを定めた法律です。一方、出資法も最高金利額を定めたものですが、こちらを違反した場合には10年以下の懲役または3000万円以下の罰金刑が課せられるのが特徴です。ちなみに利息制限法では年利は15%~20%まで、出資法では最高利息は年29.2%までとなっています。グレーゾーン金利は利息制限法以上かつ出資法以内の利息で貸し出すことですが、条件次第ではグレーゾーン金利で貸し出しても「みなし弁済」とされて返還請求が出来ないこともありました。しかし、実際にはみなし弁済とみなされる可能性は大変低く、裁判所でもみなし弁済とされることはほとんど皆無といって良い状況になっていました。

 

グレーゾーン金利は既に廃止されている

紹介したようなグレーゾーン金利は既に廃止されていることもポイントです。平成18年に出資法などの法改正がなされ、従来行われていたようなグレーゾーン金利を利用した貸し付けは基本的にできなくなりました。この法改正により出資法の上限金利が引き下げられ、現在では上限金利は20%になっています。もちろん、この上限金利以上で貸し付けを行えば紹介したような刑事罰が適用されることとなります。また、15%から18%を越える貸し付けの場合には行政処分の対象になります。

 

 

グレ?ゾーン金利は廃止されていますが、過払い金が生じていることもあります

グレーゾーン金利は紹介したように撤廃されました。そのため、現在では新規に借金をしても過払い金が発生することはありません。しかし、グレーゾーン金利存命中に契約した取引については別の話です。こうした場合、法改正前のグレーゾーン金利が適用されていることもあり、事情次第では過払い金が発生することがあります。こうしたこともあり、過払い金の危険性は完全になくなったわけではないということを理解しておく事が大事です。

 

 

改正貸金業法の施行前に生じた過払い金は取り返せるのか

法改正がなされる前に生じた過払い金は問題なく取り戻すことができます。しかし、場合によっては時効によって過払い金を取り戻す権利が消失していることも。原則的にはこうした場合を除けば過払い金は返還請求が可能です。そのため、完済後に「もしかしたら払いすぎているかも」といった不安がある場合には弁護士などに相談してみましょう。手元に明細書がなかったとしても、弁護士にお願いすれば消費者金融などに記録開示請求をしてもらうことも可能です。過払い金も場合によると額が高額なこともありますから、取り返せる過払い金はしっかり請求しましょう。

 

 

任意整理とグレーゾーン金利の関係とは?

任意整理をする際には弁護士にまず相談しますが、弁護士は「過払い金があるかどうか」といったことを最初に調べます。過払い金がもしもあれば任意整理の交渉内容も変わってきますし、過払い金の額が多ければ任意整理自体をしなくてよいこともあるからです。過払い金自体は消費者金融に開示請求をすれば簡単に判明します。過払い金が高額であれば弁護士費用を過払い金で取り返した額だけでまかなうことも可能となります。このように任意整理と過払い金の関係は深いものとなっており、任意整理する前には過払い金があるかどうかチェックしておくことも大事です。

 

 

グレーゾーン金利廃止について知っておきたいこと

・グレーゾーン金利と過払い金の関係は深い
・過払い金請求する前にはグレーゾーンについても理解しておくべき
・グレーゾーン金利は民事上無効になる
・利息制限法と出資法についてもチェックしよう
・グレーゾーン金利は実際には既に廃止されている
・グレーゾーン金利が廃止され、上限金利は20%になった
・グレーゾーン金利がなくなっていても、過払い金問題がなくなったわけではない
・グレーゾーン金利廃止前に契約した取引については過払い金が発生することがある
・過払い金が発生したら基本的に返還請求できる
・気をつけておきたいのが時効の存在、時効は完済日から10年以内となっている
・任意整理をする際には過払い金が生じるかどうかも確認しておこう
任意整理前には気をつけておきたいことも色々あります。グレーゾーン金利とそれに絡んだ過払い金請求がその一つです。過払い金があるかどうかはプロに聞くのが一番ですが、もしも過払い金がある場合には時効が来る前に返還請求しましょう。

 

 

グレーゾーン金利と時効の関係

どんなことにも時効がありますが、これは過払い金請求においても同じことが言えます。結論から言えば、完済してから10年以上経つと過払い金返還請求権が時効消滅してしまいます。この時効の消滅を止めるには訴訟や貸金業者に対して催告を行うなどの方法もありますが、返還請求は時間もかかります。そのため、早め早めに対処していくことが安全でしょう。

 

 

税金の廃止はどうなっている?

世の中には不用とも思える税金や使途が不明確な税金も少なくありません。旧来のなごりで残されている税金もあります。特に消費税などの経済に影響を与える税金は増税どころか廃止を求める声も多くなっています。とはいえ、実際に一度導入されてしまった税金を廃止するのは中々簡単ではありません。税関係の話題は今後も絶えることがありませんが、不用な税金の廃止を求めるとともに、税金対策なども求められてきている時代になってきています。