代位弁済通知書が届いた時は一括返済が必須なの?

代位弁済通知書が届いた時は一括返済が必須なの?

代位弁済通知書が自宅に届いた!どうすればいい?

カードローンやキャッシングなどの支払い期限を守らないでいたり、滞納してしまったりすると、保証会社から「代位弁済通知書」が自宅に届くことがあります。

 

あまり耳慣れないモノですので、このような書面が自宅に届いたらどう対処すればいいか途方に暮れてしまう方も珍しくありません。

 

このページでは、
そもそも「代位弁済」とは?
代位弁済通知書が自宅に届いた場合にはどう対処すればいい?
などについて詳しく紹介していきます。

 

カードローンの返済で困っている人にとっては、解決の糸口となる有益な情報を紹介していくので是非参考にしてください。

 

 

どんな場合に代位弁済通知書が送られてくるの?正しい対処法は?

毎月の銀行のカード―ローンの返済が遅れてしまうと、ローン担当者から催促の電話が入ったり催告書や督促状が自宅へ郵送されてきたりします。催告書などには「再支払い期日までにきちんと遅延損害金を含めて借金を返済してくださいね」というような内容が記載されています。しかし金融機関から催促の電話連絡や催告書、督促状などを無視し続けているとある日とつぜん身に覚えのない保証会社から「代位弁済通知書」なる書面が自宅へと届くことがあります。その代位弁済通知書には、今まで分割で支払っていたはずの借金を一括返済するように記されているので驚いてしまう人も珍しくありません。ここでは、なぜ身に覚えのない保証会社から代位弁済通知書なる書面が届くのかについてや、一括請求された借金はどうすればよいのかなどについて説明していきます。代位弁済通知書が届いた時には、きちんと対処しないと大事な財産を失ってしまうことにもなりかねませんよ。これから説明する内容をしっかりと理解して正しく対処するようにしましょう。

 

代位弁済が行われるとなぜ返済先が変わるの?

代位弁済を簡単に説明すると、返済が遅れていたり、滞っていた人に代わり保証会社が銀行などに残りの借金を一括で返済する行為のことです。借金をしていた人(債務者)にとっては、お金を借りている相手(債権者)が銀行から保証会社へと代位したということになるのです。実は銀行のカードローンなどは、手軽に利用できるようにとの配慮から無担保で保証人が必要ない場合がほとんどです。しかし銀行の立場からすると、何らかの理由によりカードローンの利用者の返済が滞ってしまった場合には、保証人がいないと貸倒れとなってしまう危険性があります。そこで銀行は一定の料金を保証会社に支払うことによって、カードローンの利用者の返済の保証をして貰っているのです。実際にカードローン利用者の返済が滞ってしまった場合には、保証会社が債務者に代わって残りの借金の全額を銀行に返済します。これが代位弁済です。保証会社が代位弁済を行うと、銀行に代わって新たな債権者となり債務者に対しての借金の求償権を得るのです。これが代位弁済が行われると借金の返済先が変わってしまう理由です。

 

保証会社を立てるのは銀行カードローンのみ?アコムやプロミスは?

アコムやプロミスなどのいわゆる消費者金融会社と同様に、銀行のカードローンも無担保・保証人不要で利用することが可能です。ただしその貸付条件には「保証会社による保証を受けることができること」という決まりがあります。銀行の立場からすると完全に無担保・保証人なしの場合だと、万が一のときの貸倒れの危険性があります。そのリスクを回避するために銀行は、一定の保険料を保証会社に支払うことによって返済を保証して貰っているのです。しかしアコムやプロミスなどの消費者金融会社の場合は、このような保証会社を利用してはいません。その理由はそもそもアコムやプロミスなどをはじめとした消費者金融会社は、無担保・保証人なしの融資に関する経験やノウハウが豊富にあり貸倒れ率も低いからです。(およそ5%未満)対して銀行が得意としてきた融資は住宅ローンなどの有担保融資になります。無担保・保証人なしの融資に関しては経験やノウハウの蓄積が乏しいために、審査や保証に関して保証会社に頼らなければならないといった事情があるのです。これが保証会社を立てているのが銀行のカードローンだけである理由になります。

 

 

なぜ代位弁済後には一括返済しなければいけなくなるのか?

もともとは分割で返済していたはずの借金なのに、なぜ代位弁済通知書では借金を一括返済するように請求されてしまうのかについて説明します。通常私たちが銀行などの金融機関からお金を借りる時には「期限の利益」というお金を借りる側にとって利益となる民法上の取り決めがあります。この「期限の利益」というのは「期限が到来するまでは、債務を履行しなくてもよい(借金を返済しなくてもよい)という債務者側(お金を借りる人)に利益のある取決めのことです。もっと簡単にいうと、借金を分割して支払うことのできる権利のことです。しかしその期限を守らずに借金の返済が遅れたり、滞っていたりして保証会社に代位弁済をされてしまうと、債務者はこの「期限の利益」を喪失してしまうのです。期限の利益を喪失してしまったということは、借金を分割払いすることが出来なくなるので、代位弁済が行われてしまうと残りの借金を一括で返済する必要が生じてしまうのです。

 

 

代位弁済が行われると債務者にはどのようなデメリットがあるか?

銀行への借金は保証会社が返済してくれたし、とりあえずはひと安心なんて考えてしまうのは大間違いです。代位弁済が行われてしまうと、債務者にとってはさまざまなデメリットが生じてしまいますよ。ここでは代位弁済が行われてしまうと、どのようなことが起こるのかデメリットなども含めて解説していきます。
▲代位弁済が行われるとどうなる?
・銀行のカードは強制解約となる。
・債務者は借金の残額を一括で返済する必要が生じる。
・代位弁済が行われた時点で金融事故として信用情報機関にその情報が登録される。(これにより、いわゆる金融ブラックリスト入りしてしまい今後5年から10年は住宅ローンをはじめあらゆる新規の借入れが困難になる)
・代位弁済通知書を無視し続けていると、保証会社に裁判を起こされてしまい所有する財産を差し押さえられてしまう可能性がある。(差し押さえの対象となる財産は、給料の手取り1/4まで、預貯金、車、持家、換金価値のある所有財産などのすべて。)
以上のように代位弁済が行われてしまったことによるデメリットには数多くのものがあります。とくに所有する財産を差し押さえられてしまう可能性もあるという点だけはけっして忘れてはいけません。そこで次からは代位弁済通知書が自宅に届いてしまった場合には、どのように対処すればよいのかについて説明していきます。

 

 

 

代位弁済通知が届いてしまった場合の適切な対処法

それでは自宅に代位弁済通知書が届き、借金を一括返済するように請求されてしまった場合の適切な対処法について説明します。まず代位弁済通知書が届いた時にもっともしてはいけないことは、一括返済などすることができないからと無視してしまうことです。先ほども説明した通り、代弁済通知書を無視し続けていると保証会社に裁判を起こされてしまい最終的には強制執行によって財産を差し押さえられてしまう可能性もあります。実際には裁判費用などのコストがかかるこうした手段は保証会社も好みません。借金を一括返済することが難しいことであるのは、保証会社も十分に理解しているのです。ですからまずは保証会社と連絡を取って借金返済に向けての相談を行いましょう。きちんと理由を説明するば、借金の分割返済に応じて貰えるケースも珍しくはありません。しかし代位弁済が行われてしまったということは、経済的には相当苦しい状況であるはずです。もしどうしても借金を返済していくことが難しいという場合には、代位弁済通知書が届いた時点で弁護士や司法書士などの法律の専門家に相談してみるのがおすすめです。次は法律の専門家に相談するメリットなどについて紹介します。

 

 

借金を返すのが難しい!そんな時は専門家に相談するのがおすすめ

病気や失業などのなんらかの理由によって借金を返済していくことが難しくなってしまった場合には、早めに法律の専門家に相談することをおすすめします。弁護士の力を借りて債務整理(任意整理・個人再生・自己破産など)を行うことで借金が額を大幅に減らしたり、金利を引き下げたりといった具合に借金返済に向けての大きな道筋を作ることが可能になります。弁護士に相談などと聞くと、敷居が高く感じられる人も多く多額の弁護士費用が必要なのでないかと思われる人もたくさんおられるかもしれませんが、実際にはそんなことはありません。特に最近では債務整理を専門としている弁護士や司法書士も増えてきています。弁護士の力を借りることによって減額できる債務額からみれば、弁護士費用など安いものです。また弁護士や司法書士に債務整理をお願いした時点で、今まで苦しめられていた借金の督促や取り立てなどがなくなります。依頼された弁護士や司法書士が債権者に債務整理の手続きが開始されたことを通知することによって、債権者はそれ以降取り立てを行うことが出来なくなるからです。これは借金で苦しめられていた人にとってはとても大きなメリットだといえます。真面目な人ほど、なんとか借金を返済しようと無理な金策に走ったり、働きづめになってしまったりして心身ともに負担が掛かり体を壊してしまうといったことも珍しくありません。ですから代位弁済通知書が届いてしまったような時には、なるべく早期に専門家に相談してみるのがおすすめですよ。

 

 

代位弁済通知書が届いた場合には落ち着いて適切に対処しましょう。

このページの内容をまとめると以下のようになります。
・代位弁済通知書が届いたということは債権者は保証会社に変更されている。
・今後は借金を一括で返済する義務が生じる。
・一括返済が難しい場合には保証会社の担当者と連絡を取り返済に向けて相談する。
・代弁済通知書を放置していると最悪の場合は財産を差し押さえられてしまう可能性がある。
・どうしても借金の返済が難しい場合には専門家に相談するのがおすすめ。
以上がこのページの重要な要点のまとめです。現在借金でお悩みだという人や、実際に代位弁済通知書が届いてしまったという人はこの記事の内容を参考にして適切に対処してくださいね。一番大切なことは、1人で解決しようとせずにまずは専門家に相談してみることですよ。