クレジットカードの遅延損害金って何?入金忘れの延滞金はいくらかかる?

クレジットカードの遅延損害金って何?入金忘れの延滞金はいくらかかる?

そもそも遅延損害金とはどういうものか?

金融機関からお金を借り返済期限が遅れると遅延損害金が発生します。年率で掛けられ日割で加算されるため返済日数が遅れれば遅れるほど金額が増えて行きます。クレジットカードにおいても同様であり適切に使用したいのであればきちんと理解しておくべきでしょう。また現在クレジットカードの支払いが遅れている人でも十分把握し適切な対応をしていくべきです。ここではそんなクレジットカードと遅延損害金で悩んでいる人のための基礎的知識や解決策などを解説して行きます。

 

 

クレジットカードの遅延損害金とはどういうものかを詳しく見てみよう

遅延損害金を端的に言えば賠償金になるでしょう。裁判が関係ありそうなイメージがありますが法律的にはそのようになります。クレジットカードの場合返済期日が契約で決まっているため一日でも遅れれば契約違反であり債務不履行となります。ショッピング枠とキャッシング枠で年率が異なりどちらも年率で計算されます。しかも日割りで加算されるため返済が遅れる程金額が増して行きます。もちろん毎月の返済額も加算されるため状況によっては大変な金額となってしまうでしょう。いずれにせよクレジットカードの遅延損害金は賠償金のことであり法律上あるいは契約上認められたお金になっています。

 

計算方法もきちんと理解しておこう

クレジットカードの遅延損害金はショッピング枠とキャッシング枠で年利等が異なり、計算方法としては次のようになります。まずキャッシングにおいては「毎月の返済額の元金×遅延損害金の年利÷365×返済日からの遅延日数」であり、キャッシングが「残高×遅延損害金の年利÷365×返済日からの遅延日数」です。具体的に見てみるとショッピングにおける遅延損害金の年利は最大で14.6パーセントです。もし10万円の買い物をし5日間返済が遅れていれば200円の遅延損害金となります。一方キャッシングにおいても10万円の残高で5日間遅れていることにしてみましょう。キャッシングの場合一般的に使われている年利18.0パーセントとし、遅延損害金の年利は1.46倍まで法律上認められています。したがって上記の例では遅延損害金の年利は26.28パーセントになり、金額としては360円になります。以上ショッピング枠とキャッシング枠における遅延損害金の計算方法と具体例をお話しましたが、金額からすればたいしたことはないと思ったかもしれません。しかし元金や残高が大きければ実質的にもっと金額が増え、日数が遅れればさらに大きな金額になることは言うまでもないでしょう。具体例で小さな額であっても現実的には負担が大きくなってしまう可能性があることをきちんと把握しておきましょう。

 

信用情報の延滞登録はクレジットカードでもあるの?

まずクレジットカードでも支払遅延が続けば信用情報に延滞登録されます。いわゆるブラックリスト入りであり新しいクレジットカードを作るのはもちろん新規ローンを組むことも難しくなります。目安の期間として60日を超えた場合であり、3か月を超えた支払遅延があれば延滞扱いとなりブラックリスト入りというのが一般的でしょう。ではどのように対応すべきでしょうか?たとえば一回の遅れであれば即ブラックリスト入りはあり得ないでしょう。しかし2か月であったり年に数回の遅れなどがあれば危険です。もし何度か遅れそうであればクレジットカード会社に自分から連絡すべきです。相談窓口を設けているところがあり分割での入金を許可されるケースもあります。また支払日を変更できるクレジットカードもあり、今ではインターネット上の会員ページから簡単に変えられるところもあります。

 

 

カード会社で比較する遅延損害金の利息利率

クレジットカードの返済が遅れれば遅延損害金を支払うことになります。法律上でも認められていることであり、利率の相場はショッピングが14.6%でキャッシングが20.0%というところでしょう。法律ではショッピングの最大が14.6%で、キャッシングが最大金利の18.0%に1.46を掛けた26.28%まで認められています。これを鑑みればショッピングは最大が相場でもキャッシングは最大利率より数%低いということでしょう。これだけの幅を持たせることができるためカード発行会社毎で異なっています。以下独自の視点から3つのカードに焦点を絞り具体例でお話します。状況としてキャッシングもショッピングも10万円の残高があり10日間の返済遅延があるものとします。まず3つのカードとは「au walletクレジットカード」「三井住友銀行クラシックカード」「JCB一般カード」になります。au walletクレジットカードはショッピングの遅延損害金利率が14.55%でキャッシングが19.92%です。これを上記で述べた10万円の残高で10日間の遅れがあるとすると、ショッピングの遅延損害金が399円でキャッシングが546円です。次に三井住友銀行クラシックカードもJCB一般カードと同じ利率です。すなわちショッピングの遅延損害金利率が14.60%キャッシングが20.00%で相場通りになっています。具体的な数字にすればショッピングの遅延損害金が400円でキャッシングが548円です。なおショッピングの遅延損害金の計算方法は「毎月の返済額の元金×遅延損害金の年利÷365×返済日からの遅延日数」であり、キャッシングが「残高×遅延損害金の年利÷365×返済日からの遅延日数」となります。

 

 

遅延損害金の上限利率は、どれくらいになるのか?

遅延損害金は法律で上限が決められています。ショッピング枠とキャッシング枠で異なりショッピグが最大14.6%でキャッシングが26.28%です。ショッピングにおいては数字が規定されていますがキャッシングにおいては異なります。すなわち最大金利である18.0%の1.46倍まで認められ26.28%がその値です。

 

 

勘定科目では遅延損害金はどういう扱いか?

まずクレジットカードは支払手段でしかも毎月の決済があればまだ支払済んでいない月も計算することになります。したがって勘定科目ではクレジットカードの支払金は未払金として計上することになります。これを鑑みた時遅延損害金はどうなるでしょうか?これは利息に相当するため利息に分類されます。そのためクレジットカードの遅延損害金は支払利息として計上するのが適切であると言えるでしょう。

 

消費税は遅延損害金でどうなるのか?

消費税は財貨やサービスの取引に対して課税されるものです。したがって人から人等へ何らかの物の移動に相当する取引が対象と言えるでしょう。では遅延損害金はどうなのでしょうか?遅延損害金は利率で計算され利息に相当します。そういう資金などの流れに関しては消費税は馴染まないとされています。したがってクレジットカードの遅延損害金には消費税は掛かりません。

 

 

遅れたらすぐに入金すべきか?

クレジットカードで支払いが遅れれば遅延損害金が発生し年率で総額が決められ日割で加算されます。したがって返済日数が遅れれば遅れるほど金額が増えていきます。これを考えれば遅れていると分かった時点でできるだけ早く入金すべきでしょう。その際クレジットカード会社に連絡しすぐに支払いを済ませたい旨を伝えるべきです。中には振込口座などを教えてくれるところもありますが、再引き落としのみしか受けつけないところもあります。なお支払遅延が継続すればカードの利用停止をされたり最悪は強制解約や退会等の処置がなされます。

 

 

遅延損害金とクレジットカードの関係とは?

クレジットカードもカードローンなどと同様支払が遅れれば遅延損害金が発生します。日数で加算されるため気づいたのであれば早めに入金すべきです。仮に放置を続ければ信用情報にキズを付けることになります。大事なことは遅延損害金が発生しないように計画的な使い方になるのでしょうが、もし支払が遅れる場合は事前にクレジットカード会社に連絡し相談すべきでしょう。中には専用の窓口を設けいつでも応じてくれるところもあります。

 

 

遅延損害金が増えてしまい、どうしても支払できなくなったら?

クレジットカードの遅延損害金は日割で加算されるため返済日が遅れれば遅れる程金額が大きくなっていきます。そこでどうしても支払ができないという状況が出てくるかもしれません。ではどうしてもできない場合どうすればいいのでしょうか?まずは家族などに代わりに弁済してもらうことです。恥ずかしい話かもしれませんが家族であれば親身になって応じてくれるかもしれません。またクレジットカード会社に相談することも1つの方法です。専用窓口を設けているところがあり連絡すれば何らかの回答が得られるかもしれません。場合によっては利息を下げてくれたりなくしてくれたりします。もっとも全てのケースではないことを重々肝に銘じておくべきでしょう。しかし支払が確実にできないというのであれば最も効果的な方法が債務整理です。法律上で認められ4つの方法があり「自己破産」「個人再生」「任意整理」「過払い請求」になります。まず自己破産は返済義務を免責されることであり裁判所の認可が必要です。官報に名前が載りますが支払義務が一度になくなるため負担が一挙になくなります。個人再生は3から5年を掛けて支払いをするように利息の再計算をします。利息制限法に規定された利率を使うことになりますが裁判所や債権者に再生計画を認めてもらう必要があります。任意整理も個人再生と同様利率の再計算をするようになりますが、裁判所を通さないため交渉力が必要であり継続した収入が見込めることが必要です。最後に過払い請求になりますがこれは民法の不当利得返還請求権基づいたものです。債務の再計算方法は個人再生などと同様ですが裁判所などを介することがなく実施できます。ただし新貸金業法完全施行以前の借金ないしは過去10年以内の借金に限られています。いずれも弁護士などの法律専門家に代理人を依頼することでスムーズな手続きが進んでいくことでしょう。なお特定調停も借金整理の1つですが、裁判所の調停員が間に入り金融機関と話し合いをし債務を圧縮するようにします。最も安価でできるものですが弁護士などに依頼すれば安価なメリットがなくなってしまう可能性もあります。また債務整理を実施すればいわゆるブラックリスト入りとなります。信用情報に金融事故歴が記載され約5から10年は新たなローンや借入金などの審査に通らなくなるでしょう。実施する際にはこういうことも十分考慮すべきです。

 

 

遅延損害金を払わないようにする方法

そもそも支払の遅れがなければ遅延損害金は発生しません。ならばどのような方法があるでしょうか?まず大事なことは計画的にクレジットカードを使用することです。衝動買いを避け極力必要な時だけ利用するようにしましょう。とりわけ海外においてはクレジットカード決済が一般的であり、つい浮かれて買いすぎてしまうこともあるかもしれません。そういう点は十分注意が必要です。また支払日を変更することも重要です。クレジットカード会社の中にはインターネットの会員ページで簡単に引落日を変更できるところがあります。できるだけ給与口座を指定し給与日に近い日付で設定しておくことが望ましいでしょう。入金のうっかりミスを避けることもでき代金や料金の返済も確実に行われる可能性が高くなります。さらに残高を溜め込まないようにするのが最も重要でしょう。ショッピングの定額スライド式リボルビング払いやキャッシングリボなどが典型的です。いずれも利息が掛かり元の金額よりも大きくなります。仮に大きな買い物をするのであれば手数料が付くとしても分割払いが適切でしょう。決められた回数分の支払いで完済させることができます。もしどうしてもリボルビング払いを使うのであればATM等で繰上げ返済や臨時返済をするのが得策です。できれば一括払いのみにするのが現金不要のクレジットカードを有効活用できる方法でしょう。