自動車ローンの減額と返済できない時の対策とは?
返せない!!自動車ローンは減額できる?
車社会の現代であれば自家用車は当たり前のことでしょう。
車があれば非常に便利でありちょっとした買い物にも利用するかもしれませんが、多くの人が自動車ローンを組み、時に支払えない状況になることもあります。
自動車ローンが支払えないとは遅延や延滞あるいは滞納を意味します。
状況が進行すればローン契約次第で車を引き上げられたり、指定信用情報機関に金融事故歴が記録されたり、最悪は財産を差し押さえられたりします。
そこでここでは自動車ローンが支払えない状況とはどういうことでありまた自動車ローンを減額できるか等について詳細なことを説明していきます。
本当に自動車ローンは減額できるの?
まず自動車ローンの減額は会社によって対応が異なります。交渉することで減額可能となるところもあるようですが、基本的には支払い期間の延長等ができません。そのため別なローンを組んでマイカーローンの支払いを終わらせる、あるいは自動車を売却して返済に当てて減額する方法等があります。もしくは債務整理をすることで減額等をすることもできます。もし自動車ローンの返済が3ヶ月以上の遅れになれば延滞となり、いわゆるブラックリスト入りになります。ブラックリストとは指定信用情報機関の金融事故歴であり、一旦記録されると約5年から10年は新たな借金やクレジットカードの新規発行等ができなくなります。
一括請求後、すぐに車は引き上げられる?
自動車ローンの滞納が続けば、いずれは車を引き上げられる可能性があります。一般的には2~3ヶ月の遅れで一括請求され、支払えなければ車の引き上げとなります。しかし一括請求されてからすぐに車の引き上げが実施される訳ではありません。必ず金融機関等から引き上げの許可願いが出されるため、従うこともできれば拒否することもできます。拒否すれば裁判に進む可能性が高くなるでしょう。このため一括請求されても車の引き上げられいないようにするには、別なローン等を利用し完済する方法があります。もっとも残高によっては一括請求では間に合わないこともあります。以上のほか家族等に肩代わりしてもらう方法もありますが、金額によってはいくら家族でも貸してくれない場合もであるでしょう。なお自動車ローンにおいても車の所有権が金融機関ではなく本人に帰属している場合もあります。そういうケースでは車を引き上げられない可能性もありますが法律専門家等に相談してみることが大事でしょう。
自動車ローンの債務整理をすれば必ず車を手放す?
自動車ローンの返済中に債務整理をしても車を手放ないで済むことがあります。債務整理には「自己破産」「任意整理」「個人再生」「過払い金請求」の4つがありますが任意整理あるいは個人再生を選ぶ方法です。任意整理においては自動車ローンを対象外とすることで車を維持することができます。自動車ローンに残高は返済し続けるようになります。また個人再生において残りを一括返済したり家族に全額支払ってもらったりあるいは名義変更したりすることで車を手放さずに済みます。さらに債権者との間で別除権協定を結んだり裁判所に担保権消滅許可を申し立て認められば車を引き上げられなくなります。なお自己破産においては財産を処分することでローンの支払い義務を免れることが前提です。
車を残したいなら任意整理すべき?
自動車ローンの返済に困り債務整理を選択しても任意整理であれば車を残すことができます。まず任意整理とは公的機関を介在しないで金融機関と直接交渉し、借金を整理する方法です。一般的には利息制限法の金利に引き戻した後総債務を再計算し、約3年から5年で完済するようにします。この際自動車ローンを債務整理の対象外にすることで車を残すことができます。もっとも対象外とは利息の再計算をしないことであり、任意整理で残った債務と共に支払いを続けることになります。そのため収支状況などが大きく関係してきます。なお自動車ローンの完済、あるいは一括購入したのであれば所有権が本人のものであるので車を残すことができます。
任意整理をしたら借金はどうなるか?
任意整理をした場合借金は一体どうなるのでしょうか?任意整理は多重債務をまとめて支払うようにします。その場合、金利を利息制限法の利率にしたり遅延損害金などをカットしたりし全ての借金を圧縮します。そうして約3年から5年で完済するようにしますが、依頼者からすれば支払う窓口は一本になります。すなわち弁護士や司法書士等に返済する形となり、弁護士や司法書士等が各債権者へ配分に応じて支払っていくようになります。もちろん自動車ローンも含まれているのであれば上記と同様に支払いをするようになります。なお任意整理においても弁護士や司法書士等へ依頼した段階で請求がストップします。
任意整理に自動車ローンを含めたら、その後はどうなる?
自動車ローンを任意整理の対象にした場合、まずローン会社や信販会社からの通知を受け取るようになります。その後当該車が引き取られ売却手続きがなされます。売却金額はローン残高に充当され、これでも完済できないようであれば残りの金額を分割支払いで返済していきます。任意整理の場合約3年から5年で返済するように計画をされますが、一般的には依頼した弁護士事務所等を通じて債権者に支払いがなされます。他の借金も任意整理をしているのであれば、それらと共に支払いをするようになるでしょう。
個人再生と自己破産でも車が引き上げられるのは本当?
債務整理には任意整理のほかに個人再生と自己破産もあります。どちらも自動車ローンを対象にすることができ、基本的には車を手放す必要がありますが残せる方法もあります。まず個人再生は住宅を残すための債務整理であり住宅ローン以外の借金を整理します。基本的には利息制限法の利率に引き戻し、総債務を再計算した後、約3年から5年で残りの借金を分割払いしていきます。次に自己破産は裁判所に免責許可を受ければ支払義務がなくなります。しかし財産が20万円以上あると破産管財となり財産処分の対象となります。一般的には財産が20万円以上なく申請と手続きを同時に行う同時廃止の方が多くなっています。では自動車ローンを対象にしても車を残すにはどのようにすべきなのでしょうか?個人再生では自動車ローンが完済していれば車を引き上げられることはありません。また自動車ローンが残っていても残高を肩代わりしてもらったり、あるいは車の名義変更をしたりすれば車を残すことができます。さらに債権者との間に別除権協定というものを結べば車を引き上げられません。これらのほか、裁判所へ担保権消滅許可の申し立てをし、認められれば車を引き上げられることはありません。一方自己破産では自動車ローンが完済し、当該車の時価が20万円を越えていないければ車を引き上げられません。しかし自動車ローンの残額があればローン会社が所有権を持っている限り当該車は引き上げられます。
キャッシングやカードローンを使って自動車ローン返済に充当するのは?
自動車ローンの支払いが大変になった場合他のキャッシングやカードローンで充当する方法があります。確かに一時的に凌ぐには適切なように見えますが、あまりオススメできるものではないでしょう。まず他のキャッシングやカードローンを使いたいとしても、審査があります。通過するか否かは確実ではなく返済期日に間に合わない可能性もあるでしょう。なにより他のキャッシングやローンを利用すれば新たな借金が増え、多重債務となってさらに借金返済に苦しむかもしれません。凌げるからと言って他のキャッシングやローンを使うことはやはり賢明な方法ではないでしょう。
自動車ローンの返済で困ったら専門家に相談
自動車ローンの返済に困ったらやはり専門家に相談するのが一番でしょう。たとえば契約している金融機関にも相談窓口等が設けられています。金融関係に携わっているため効果的な方法をアドバイスしてくれる可能性もあります。あるいは各種消費者センター等でも相談窓口があり解決策に対する何らかの助言や回答あるいは意見等を与えてくれるかもしれません。しかし本当に困っているのであれば弁護士等の法律専門家に相談するのがベストです。法律的な借金整理と言えば債務整理になりますが、どういうメリットやデメリットがあるのか等をきちんと説明してくれるでしょう。今ではホームページが公開されていることが一般的であり、無料メール相談等を簡単に行うことができます。なお役所においても無料法律相談等があり地域の弁護士等に相談することができるようになっています。
要点で見る自動車ローン返済で困った時
自動車ローンの返済で困った時減額できる場合もありますが基本的には難しいことでしょう。そのため法律的な解決策の債務整理を行うことが適切であるかもしれません。状況によっては債務整理をしても車を残すことができます。他のキャッシングやローンを使って充当しようとすることは多重債務となるため、あまりおすすめできません。自動車ローンの返済に困ったらまずは弁護士のような専門家に相談するのが無難でしょう。
返済が大変なので自動車ローンの借り換えをしたい
新車でも中古車でも、自動車ローンを組んでいれば他の商品への借り換えができます。各種金融機関が販売しホームページ等で申し込みを受け付けています。しかし借り換えで注意すべきことは現状の自動車ローンよりも金利が低い商品を選ぶことでしょう。また信販会社等で組んだ自動車ローンは所有権留保のケースであることが一般的です。そういう自動車ローンでも借り換えはでき、予め将来の車両価値を差し引いた残価設定ローンからの借り換えもできます。ただし自動車ローンの借換えをすれば事務手数料等の費用がが掛かったり、完済までの借入期間が延びたりします。